老化防止ができるテロメア!寿命を長くするために覚えておきたいこと |

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老化防止ができるテロメア!寿命を長くするために覚えておきたいこと

テロメアとテロメラーゼの関係・細胞老化を防止

テロメアとは染色体の先端にある構造体のことで、DNAのしっぽのようなものです。このしっぽのようなテロメアは、実は生物の寿命を考えるうえでとても重要な役割をしているのが分かってきました。

テロメアが病気や老化にどのように関係しているのか、テロメラーゼとテロメアとの関係はどんなものか、順番にご説明していきます。

アンチエイジングの鍵テロメア

生物は、体内で細胞分裂を繰り返すうちにテロメアが短くなっていきます。人も、老人と子どものテロメアを比べると、老人のテロメアのほうが短いのです。さらに細胞分裂の回数が進んでテロメアがなくなると、細胞はそれ以上分裂ができなくなり死に至ります。

不老不死のクラゲといわれるベニクラゲは、子孫を残したあと他のクラゲの仲間のように消滅をせず、若返って再びベニクラゲとして再生することが知られています。この不老不死を可能にするのがテロメアなのです。

テロメアを守るテロメラーゼ

ベニクラゲのように、短くなってしまったテロメアを伸ばしてリセットし、若返ることが人間にはできないのでしょうか。実は、テロメアを伸ばす酵素が人間のDNAの中にも存在するのです。テロメラーゼという酵素で、細胞が分裂を続けるのを可能にするはたらきがあります。


テロメアを短くし老化してしまう原因

アンチエイジングの鍵であるテロメアは細胞分列のたびに短くなりますが、それは年齢によって決まっているのではなく、生活環境の違いなどで変化するので個人差があります。

同じ年齢でもテロメアが長いと免疫力が強く、体の機能も優れたまま維持でき、老化に伴う病気にもかかりにくいといわれています。短いテロメアには、肥満・ストレス・喫煙が関係しているのが分かっています。また、刺激の強い食事もテロメアを短くしてしまう原因です。

喫煙を例にあげると、たばこによって肺やのどの細胞のテロメアが短くなってしまいます。たばこがこれらの細胞のストレスとなるからです。すると細胞は本来のはたらきをしなくなるので、息が苦しくなったり、場合により肺がんができてしまいます。

特に心理的なストレスはテロメアを急速に短くしてしまう原因とアメリカの最新の研究によって報告されています。この研究では強いストレスを感じるタイプ、つまり悲観的な人のテロメアが短いことが分かりました。

家族を長期間介護していたり、極度の心配性の方など、年代に関係なく悲観的であるほどテロメアが短いのです。完全にストレスのない生活を送るというのは現代生活では難しいので、自分と相性の良いストレス発散方法を見つけるのがとても大切です。

体力的に疲れたと感じたときは、無理をせず休息や睡眠をとるなどしてみましょう。体に優しい生活スタイルへ改善していくことが、テロメアの短小化を防ぎます。


遺伝子検査でテロメアを調べる・寿命と老化のチェック

健康不安が多くなってくると、誰でも1度は自分の寿命について考えるようになるのではないでしょうか。

特に40代以降のがんはテロメアが減っているのが原因と考えられています。これは、短いテロメアは染色体の安定を保つことができず、遺伝子の異変を引き起こしやすい状態になるからです。

自分のテロメアの長さは、最先端遺伝子検査テロメアテストで判定できます。気になる方は病院でテロメア検査ができますので、簡単な検査の流れと費用をご紹介します。

  • 提携医療機関に電話や窓口で申し込み
  • 後日、医師からの説明を受ける。採血をする
  • 採血から3~4週間後に検査結果とアドバイスを医師から説明を受ける

費用 税別35,000円~600,000円


サプリでテロメアを伸ばし老化防止?危険性は?

2009年、エリザベス・ブラックバーン博士はテロメラーゼ酵素がテロメアの減少を抑えたり伸ばしたりする効果があるのを発見し、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

このテロメラーゼの分泌をサプリメントなどで増やすことができれば、短くなってしまったテロメアを伸ばせるのは?と考えられ、実際に1本12,000円(30錠)でサプリメントは販売されています。

しかし、このサプリメントについてブラックバーン博士は、長期的に試用されておらず、強制的に分泌させた過剰なテロメラーゼは害があるとのことで、使用を賛成していません。

マウスの実験では、皮膚は若返ったように見えても、同時に皮膚がんもたくさん発生していたという報告もあります。このように検証が不十分なサプリメントを使用すると大きな副作用が心配されます。

テロメラーゼを増やすサプリメントに頼るよりも、基本となる食事や運動など日々の生活習慣を見直して、大切に過ごしていくほうが健康寿命を延ばしていく最善の方法ではないでしょうか。


老化を抑えてテロメアを伸ばす方法・NHKクローズアップ現代

孤独で気分が沈んでいる人とそうでない人では、テロメアの長さに違いがみられます。活き活きとした生活を送ることは、健康を維持するうえでも大切です。

瞑想や有酸素運動、野菜中心の食生活、7時間以上の睡眠、人とコミュニケーションをとることもテロメアを伸ばし、老化防止につながります。

ヨガの呼吸と瞑想法

テロメラーゼを増やすためにカリフォルニア大学でヨガの瞑想法で実験が行われました。

呪文を唱えながら指先を動かし、頭の中に光が差し込むような光景を思い浮かべるヨガの瞑想法、これを40代以上の女性たちに毎日、1日12分、2カ月間続けてもらいました。続けたところ、23人のテロメラーゼは平均で43%も増加していました。

参照元:https://rinrinshappy.com/archives/9059

これは、瞑想によって交感神経を副交感神経のバランスが良くなり、結果、テロメアにも良い影響があったという結果です。

軽い有酸素運動

1日30分のウォーキングを週6日行います。筋トレよりも軽めのジョギングやウォーキングなど有酸素運動のほうが効果的です。無理をせず、継続することが大切です。

野菜や魚中心の食事

主食は玄米など精白していない米や小麦が良いでしょう。野菜や魚、海藻などをメインにします。動脈硬化を防ぐオメガ3脂肪酸を多く含む食品がおすすめです。

適度なコミュニケーション

あなたのパートナーや家族、地域、友達など人間関係の大切さを再認識してみましょう。人は愛情を感じずにいると、3倍以上も病気になりやすい傾向にあるといわれます。

ひとりの時間も大切にしつつ、家族や気の合う仲間と会話したり、どこかへ出かけてみるのも良い気分転換になるでしょう。