ぎっくり腰直後は安静に!お風呂・ストレッチは避ける
日々の生活の中で突然起こってしまうぎっくり腰は本来の名を急性腰痛症といいます。
痛みが強いことが多く、ひどければ全く動けなくなってしまいます。
ぎっくり腰の原因
加齢や腰の酷使が原因で腰の骨のクッションである椎間板が弱くなったり、亀裂が入ります。この状態で無理な体勢をとってしまうと、椎間板やその周りの筋肉を痛めてしまいぎっくり腰になります。
また、骨粗鬆症が原因で腰の骨が折れてしまうことでぎっくり腰と似た症状を引き起こすこともあります。この場合、非常に強い痛みが続きますので、急いで医師の診察を受けるようにしましょう。
お風呂・ストレッチNG
ぎっくり腰になったばかりの時ですとその部位が炎症を起こしてしまい熱をもっていることが多いです。熱を持っている部位を温めてしまうと炎症を悪化させてしまうことがありますので、ぎっくり腰になってしまったときのお風呂は控えるようにしましょう。
また、専門家によるぎっくり腰緩和のためのストレッチは存在していますが、独断でストレッチを行うことは絶対にやめましょう。変に刺激をしてしまうとさらに悪化させてしまうことがあります。
休むときの姿勢
ぎっくり腰になってしまったら、自分にとって一番楽な姿勢で休むことが大切です。極力体を動かさず、痛みがある部分を下にしないように注意しながら寝転がりましょう。
仰向けよりは横向きに寝た方が腰への負担は少ないです。膝を抱え込み丸まったような形になると痛みが和らぎやすいです。
椅子に座る時は腰に刺激を与えないようにゆっくりと座るようにしましょう。痛みを感じても、背中を丸めて前かがみに座ることは避けてください。腰と背もたれの間にクッションを挟むと楽に座れますよ。
ぎっくり腰二日目はお風呂に入れないの?
ぎっくり腰二日目は初日に比べると痛みは緩和されていますが、お風呂にはまだ入らないように。
軽くシャワーを浴びるくらいなら大丈夫ですが、長時間浴びることで患部を温めるとまた症状が悪化することがありますので簡単に済ませましょう。
ぎっくり腰・いつからお風呂で温めるといいの?
ぎっくり腰になったばかりのお風呂は炎症をひどくしてしまうことがあるので基本的に入ることができませんが、炎症がおさまってきて痛みが引いてきてからのお風呂は完治を早める効果が期待できます。
では、いつから入浴が可能なのでしょうか。
3日目位から
ぎっくり腰になってしまった当日は痛みも炎症も強いため入浴は避けるのがベター。二日目もまだ炎症が強いことが多いので、軽くシャワーくらいで済ませましょう。ぎっくり腰の程度にもよりますが、三日ほど経過すると入浴が可能になります。
ぎっくり腰になってしまった部位の筋肉はダメージを受けて固く縮んでしまっています。お風呂に入って温めることで血流が良くなり、水圧による刺激で固くなってしまった筋肉をほぐすことで痛みが和らぎます。
軽い運動も
軽い運動もぎっくり腰になった場合に有効ですが、いつから運動を行うことができるのでしょうか。
ぎっくり腰になり二~三日ほど経過し痛みが和らいでくると慢性期と呼ばれる期間に突入します。慢性期とは慢性的に弱い鈍痛が残っている状態ですが、慢性期は軽く体を動かしていたほうが痛みを感じにくいです。
激しい運動は腰に負担をかけてしまいますから、軽いストレッチやウォーキングを行う程度に留めましょう。また、水中運動は腰への負担が少ないため、良いリハビリとなります。
お風呂に入れない程のぎっくり腰・病院の治療
ぎっくり腰になって3日以上が経過しても痛みが引かない場合、椎間板ヘルニアや骨折、その他の大きな病気が潜んでいる場合があります。
引かない痛み
2~3日経過しても痛みが引かない場合、次の可能性が考えられます。
- 休めていない
ぎっくり腰を治すためには安静が最も大切です。最も痛みが強い二~三日を乗り越えると一週間程度で日常生活が送れるほどに回復しますが、この時期も無理は禁物です。痛みが再発する危険があります。 - 椎間板ヘルニア・坐骨神経痛
椎間板ヘルニアとは、腰に大きな刺激が加わることで骨と骨の間のクッションである椎間板が飛び出てしまった状態のことを言います。飛び出した椎間板が神経を刺激することで、坐骨神経痛を引き起こします。 - 圧迫骨折
強い刺激を受けることで骨が潰れてしまうことで起こります。骨が固まるまでは激しい痛みが続きます。
いずれの場合も、長い痛みが続く場合は医療機関でレントゲンやMRI診断、結果に伴う治療を行う必要があります。
ぎっくり腰は何科?
ぎっくり腰になった場合に受診する病院は整形外科や外科です。痛みが長引いている場合はレントゲン撮影やMRI撮影などで原因を探ることができます。
また、ぎっくり腰は一度してしまうとクセになりやすいです。慢性的な症状に悩む人の場合は整体院、接骨院、カイロプラティックなどでの治療もおすすめします。
ぎっくり腰を予防治療する・生活パターンとお風呂の入り方
ぎっくり腰は普段の生活の無理がたたってしまって発症します。
日頃から動き方に注意をし、予防のために筋肉をつけることも大切です。
動作と姿勢
ぎっくり腰は普段の生活で腰に負担をかけすぎることが原因で発症します。そのためには普段の生活で腰を使い過ぎないようにする工夫が必要です。普段腰を曲げてしまうことがクセづいている人は、ひざを上手に使えるようになると良いでしょう。
床に落ちたものを拾うときには膝を曲げてかがむようにしたり、重いものを持ち上げるときはひざの曲げ伸ばしを使って持ち上げるなど背中を曲げずに日常生活を行うことを意識しましょう。
ぎっくり腰予防ストレッチ
東大病院が提唱しているこれだけ体操というストレッチ方法がおすすめです。
- 座り作業が続いたり、重い荷物を持ち上げた後
足を肩幅よりも少し広めに開き、両手をお尻に当て、ゆっくりと腰を反らしましょう。最大限まで反らしたら息を吐きながら3秒ほど保ちます。 - 腰の左右どちらかに違和感があるとき
腰の左右で痛い部分を見つけたら、痛い部分が外側になるように壁に向かって横向きに立ちます。肩から平行になるように肘を壁につき、腰を壁と逆方向に曲げます。ゆっくりと息を吐きながら痛いと感じる限界まで曲げ、左右差の違和感がなくなるまで繰り替えしましょう。(5秒曲げて伸ばすを3~5回ほどが目安) - 長時間立ったり歩いたりすることで腰が反っている場合
椅子に座り、足を肩幅より広めに開きましょう。息を吐きながらゆっくりと前に体を倒して背中を丸め、床を見ながら3秒ほど姿勢を保ちます。これを1~2回ほど行いましょう。
お風呂の入り方
お風呂に入っているときも腰を曲げないようにしましょう。太ももにぴったりと体をつけ、ゆっくりと呼吸をします。こうすることで筋肉が伸び、ぎっくり腰になることを予防することができますよ。