日常に潜む・・・血液ドロドロの原因とは?
血液ドロドロとは、赤血球や白血球、血小板など血液を構成する細胞の量や質に異常が起こることから血液が流れにくくなっている状態のことをいいます。
日頃の不摂生などが血液ドロドロの原因となり、体の不調を引き起こしたり生活習慣病を引き起こす危険もあります。自分の血液がドロドロになってしまう原因をチェックしてみましょう。
脂っこい食事
血液ドロドロの原因となるのは悪玉コレステロールや中性脂肪、活性酸素などを増やしてしまう食べ物にあります。
中性脂肪に変えられやすい糖分(お菓子やジュース)や炭水化物や血液の粘度を上げやすい脂(肉、油)、悪玉コレステロールを増やしてしまうトランス脂肪酸(マーガリン、スナック菓子、ファーストフードの揚げ物)などは摂り過ぎに注意しましょう。
タバコ
喫煙は血管を収縮させ、血流が悪くなり血液が流れにくくなる原因となることがある。タバコに含まれる物質が血液ドロドロの原因になります。
・活性酸素
タバコに含まれるタールなどの有害物質から細胞を守るため、活性酸素が増えます。増えすぎた活性酸素は赤血球・白血球・血小板を傷つけやすくなります。
・一酸化炭素
煙草に含まれる一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結びつきやすく、これにより赤血球が酸素を運ぶ働きを低下させます。これを補うために赤血球が増えるので、血液がドロドロになってしまうのです。
・ニコチン
ニコチンの作用におり、血管の筋肉が収縮し縮むことで血液が流れにくくなります。また、血小板をくっつきやすくする作用もあり粘着度が増してしまうことで血液ドロドロを引き起こします。
過剰なストレス
仕事や子育てなどのストレスが血液ドロドロの原因となることがある。血液ドロドロの原因は食生活など生活習慣の乱れだけでなく、精神的なストレスも大きく影響します。
過剰なストレスにより自律神経やホルモンバランスが乱れ、代謝機能の低下を引き起こします。これにより血圧や血糖値が上昇し、コレストロールなどの血中脂質のバランスを崩すことで血液がドロドロになってしまいます。
それだけでなく、ストレスにより赤血球の数も増えるため更に血液ドロドロに拍車をかけることになります。
水分不足
水分の接種が足りず、体が脱水状態になると血液中の水分も減ってしまいます。そのため、赤血球の数が増え血液が流れにくくなるのです。
かといって、水分摂取を目的としてコーヒーやアルコールを飲んでも意味がありません。これらは利尿作用が強く、血液ドロドロの改善は見込めないのです。
血液ドロドロは静かに進行する!その症状とは?
血液ドロドロは本人が気づかないうちに静かに進行します。体調不良を訴えるころには手遅れになってしまうことも多いのです。血液がドロドロになると血圧が高くなり、高脂血症、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、脳血栓などのリスクが高くなります。
下記にあげる症状に身に覚えのある人は血液ドロドロの可能性があるかも・・・要チェックです。
高血圧に注意!頭痛・めまい
血圧とは血液を送り出すときに血管にかかる圧力のこと。血液がドロドロになると流れにくくなるため、全身に血液を行き渡らせるために血圧を上げるしかありません。しかし、これがさらに血液ドロドロを進行させる原因ともなるのです。
また、血圧が高くなると頭痛やめまいを引き起こすこともあります。収縮期血圧(最高血圧)が130mmhgを超える場合は要注意です。
脳卒中に注意!手足のしびれ
手足のしびれは脳の病気のサインかもしれません。
・片側だけの手足がしびれる
・手袋をはめているような鈍いしびれ
・片側の手と口が同時にしびれる
・急に起こり数分で消えるしびれや違和感
上記のようなしびれの症状がある場合は脳卒中や脳梗塞の前触れかもしれません。病院で詳しい検査を受けましょう。
心疾患に注意!動悸・息切れ
運動をした直後のような動機・息切れは心疾患を引き起こしているサインかもしれません。血液ドロドロの状態が長く続くと、心臓に必要な栄養が行き届かず、心臓に負担をかけます。そのため心臓病になるリスクもぐんと上がってしまうのです。
生活を見直して血液ドロドロを改善しよう!
血液は、血管を構成する筋肉や体内に取り込まれる酸素の働きによって、自らの意思とは関係なく自動的に体中を巡ります。そのため、筋力や呼吸機能が低下すると血流が悪くなり血液ドロドロの原因に。質の良い睡眠と運動は血液をサラサラに保つために欠かせないのです。
軽い運動!
運動といっても気負わなくて大丈夫。体を動かして血行を促進することが重要なので、日常生活の中で動くということを少し意識するだけでもいいんです。
普段電車でいくところを一駅分くらいなら歩いていくとか、エレベーターやエスカレーターは使わず階段を使うだけでも十分な効果を得られます。
良い睡眠!
睡眠中はPH緩衝動作用というものが起こります。これは歯のエナメル質を修復することで有名ですが血液をサラサラにする作用もあるのです。
しかし、就寝時間が不規則だったり睡眠不足だったりすると十分に修復を行えません。毎日規則正しく生活し、7時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。
血液ドロドロをサラサラに変える食べ物をチェック!
血液ドロドロを改善するには食生活の改善も効果的です。なかでも、血液サラサラ作用のある食べ物を意識して取り入れるようにしましょう。
魚からDHA・EPAを摂ろう!
青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は良質な脂肪酸が多く含まれており、血液サラサラ作用があると言われています。
その中でもEPAは血小板がくっついてしまうことを抑制したり、赤血球の質を良くする働きがあり血液をサラサラにする効果が期待できます。DHAとEPAは人間の体内でつくることができないため、食事から摂取する必要があります。
納豆キナーゼでサラサラに!
納豆のネバネバのもとである納豆菌に含まれるナットウキナーゼという酵素は血管につくられる血栓を溶かしやすくする働きがあります。また、血液中のコレステロール値を下げる効果もあるので、血液ドロドロの予防にも効果的です。
やっぱり野菜で健康になろう!
ネギ類(玉ねぎ、長ネギなど)に含まれるアリシンという物質には血小板がくっつくことを防いだり、血液中の老廃物を除去するなどの作用があり血液ドロドロを改善すると共に血栓や動脈硬化の予防が期待されます。
また、たまねぎに含まれるケルセチンをいう成分は強力な抗酸化作用をもっているので活性酸素によるダメージを防ぐこともできます。