更年期年期の女性が感じる不快な症状の原因と対策について紹介するので参考にしてください。
更年期特有の頭の重さ、だるさとは?
「頭が重くてついつい寝すぎてしまう・・」「いつも体がだるくて体が動かない・・」「やる気が起きない・・」こんな日々が続いたことはありますか?40代を過ぎた女性なら、更年期障害の症状がでているのかもしれません。
頭の重さや体のだるさは更年期障害の代表的な症状です。
人間はある程度疲れていても、一晩ぐっすり寝れば次の日はそれなりに動けてしまうものです。20代など若い時は、一晩ですっきりとれていた疲れが40代に入ったら、次の日も頭が重かったり体がだるかったりして、なかなか疲れが取れないことが多くなりますね。
若いころと同じ睡眠時間では疲れがとれないし、せっかく楽しいことをしていても頭が重くて十分楽しめないということもありますね。
仕事などでストレスが多い環境にいると、よりいっそう倦怠感が強くなったりします。そういう状態が続くと、人に会うのがおっくうになったり、気持ちまで落ち込むことすらあります。
なにが原因なの?
頭が重い原因は女性ホルモンの減少です。更年期は閉経前後の10年くらいの期間で、女性ホルモン(エストロゲン)が一気に減少します。
女性ホルモン(エストロゲン)が減ると、脳の「視床下部」がもっとエストロゲンを出すように指令を出しますが、年齢的に卵巣の機能が十分ではないので女性ホルモンがいまいち分泌されません。
女性ホルモンが足りないので、視床下部のコントロールが崩れ、自律神経も乱れて血流が悪くなります。頭への血もうまくいかなくなって、酸素不足から頭が重いと感じます。
他の原因としては筋肉の衰えです。筋肉が少なくなると基礎代謝能力も下がるので、必要なエネルギーが供給されなくなって「体がだるい・・」ということになります。筋肉を鍛えるのもいいですが、体の疲れやだるさにいいツボを押すというのもいいですよ。
体の疲れやだるさにいいツボの1つに湧泉(ゆうせん)があります。足の指を「グー」にした時にできる、足の裏のくぼみです。
他にも志室(ししつ)があります。ウエストのくびれの背中中央から指4本分外側の部分です。お風呂上りなどにリアラックスした状態で押してみるといいですね。
どんな対策ができる?
良い生活習慣を心がけることはとても大切で、自律神経の乱れが進まないように早寝早起きをして良い睡眠習慣を持ちましょうしましょう。ホルモンの分泌は、睡眠の質に大きく左右されます。良い睡眠をとるには、眠りやすくなる体質づくりが大切です。
ぐっすり眠るための体内リズムを作るホルモン(メラトニン)をたっぷり分泌させることが大事です。メラトニンは朝の光を浴びてから約15時間前後で分泌されるので、早寝早起きは当然と言えますね。
食生活の見直しも大事なポイントです。女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用がある大豆イソフラボンを摂りつつ、疲れに効果的なビタミンを摂るといいですね。
- イソフラボン・・・味噌、豆腐、納豆、豆乳など
- ビタミンB1・・・・豚肉、うなぎ、レバー、玄米など
- ビタミンC・・・・緑黄色野菜(ブロッコリー、赤ピーマンなど)、果物(いちご、レモンなど)、イモ類(じゃがいも、 さつまいもなど)、緑茶
- ビタミンE・・・・ナッツ類(アーモンドなど)、アボカド、緑黄色野菜(カボチャ、モロヘイヤなど)、オリーブオイル
牡蠣などに含まれる亜鉛も良い成分です。亜鉛はホルモンのバランスを調整してくれます。牡蠣以外にもそばやゴマやレバー、大豆製品にありますので意識してみましょう。
筋肉量が減ると体の代謝も悪くなります。更年期は、「太りやすいのに痩せにくい」体質に変化していく時期なんです。筋肉が減らないように適度な運動をするのも大事ですが、激しい運動でなくても大丈夫ですよ。
- ストレッチ・・・関節や筋をゆっくり伸ばすストレッチ
- 有酸素運動・・・ウォーキング、水泳
- 筋力トレーニング・・・スクワット、腕立て伏せ
ストレッチ
更年期からは関節も固くなってきます。特にひざは日常生活でよく使うので、痛みが出るといろんな場面で不自由が生じてきます。無理のない範囲で、関節や筋を20秒ほどゆっくり伸ばすストレッチを習慣にしましょう。
有酸素運動
少し息がはずむ程度で心地よいと感じる運動を、1回15分程度するのがいいですよ。有酸素運動で活動量が増えるとエネルギー消費が多くなって、内臓脂肪も減少してストレス発散にもなります。
筋力トレーニング
スポーツジムに通う必要はなく、自分の体を負荷にしたスクワットや腕立て伏せなら、場所を選ばず気軽に始められますね。ペットボトルに水を入れたダンベル体操もいいですね。股関節を引き締めるトレーニングや骨盤底筋体操を一緒に行えば、尿失禁予防にもなります。
頭が重い、体がだるいというのは更年期を迎えた女性が感じる更年期障害のひとつです。原因は女性ホルモンの減少や基礎代謝能力の低下なので、適度な運動、生活習慣、食習慣を意識して生活してみましょう。
更年期障害を完全になくすことはできませんが、やがて時期がくればおさまります。普段からのちょっとした努力で症状をやわらげることはできるので、無理のない範囲で実践してみましょうね。