肩こりで息苦しい?原因と改善法
肩が凝っていると頭痛や吐き気、倦怠感を覚えることがありますが、息苦しくなってしまうこともあります。早めに何とかしたいものですが、やり方が分からないと改善のしようもありませんよね。
肩こりが原因となる息苦しさの原因や対処法、改善方法をご紹介したいと思います。デスクワークなど、長時間同じ体勢を続けている人は肩こりになりやすいといわれます。その原因のひとつが筋肉のこりです。
大胸筋が固くなっている
肩こりを感じる原因として筋肉のこりが考えられます。肩といえば肩甲骨ですが、この肩甲骨についている筋肉やそれと繋がっている筋肉がこり固まってしまうと息苦しさを感じてしまいます。
大胸筋は胸にある筋肉なので、固まってしまうと筋肉がうまく伸びなくなり肺が膨らみづらくなってしまいます。
また大胸筋の他にも小胸筋や外肋間筋(がいろっかんきん)、内肋間筋(ないろっかんきん)など、呼吸に関わっている筋肉が固まってしまうことも息苦しさを感じる原因です。
筋肉が固まってしまうと、筋肉が伸びたり縮んだりする弛緩収縮が十分にできなくなってしまいます。肩こりは筋肉のこりが原因でもあるので、肩回りの筋肉が固まってしまうと胸付近の筋肉も固まってしまうのです。
胸や背中もこっている証拠
胸や背中は呼吸と深い関係があります。呼吸をするのに筋肉がこり固まっていると息を吸い込こもうとしても、筋肉が伸びないので肺に多くの空気を溜め込めません。そのため息苦しさを感じたり、呼吸が浅くなってしまうのです。
普段から姿勢が悪かったり、長時間同じ姿勢をとっている人は特に胸や背中の筋肉がこりやすいので注意が必要です。普段から定期的に身体を動かすようにしないと、身体の筋肉は固まってしまいます。
肩こり・背中の筋肉が痛くて息苦しい
肩こりや背中の筋肉が固まって痛くなってしまう人には共通する原因があります。その原因がわかれば、肩こりや背中の筋肉の痛みが改善できます。肩こりのような、筋肉がこり固まったままの状態を放置してしまうと、自分で治すことが難しくなります。
そのため、日常的に適度に身体を動かすようにした方が良いのです。ウォーキングやストレッチなど、生活習慣を改善するのが根本的な解決につながるので、普段から身体を動かしていないなら、これを機にどんどん身体を動かしてみましょう。
猫背は肩こりの原因
あなたは猫背だと言われたことはありませんか?猫背は背骨や背中に負担を強いる姿勢です。このような姿勢は筋肉のこりの原因になり、結果として肩こりに変化します。猫背はクセになってしまっている人が多いので、直すには少し苦労が必要です。
しかし、正しい姿勢で過ごすことができれば身体の負担も減少します。生活習慣を見直すいい機会だと思い、まずは姿勢を直してみましょう。
ストレスが多い
仕事の悩みや家庭の悩み、また忙しい日々を送っていて休みがなかなか無いとなると、ストレスの一つや二つ溜まりますよね。それを発散できないと、ストレスはどんどん溜まっていき、私たちの「神経」に異常が発生します。
この神経とは自立神経のことです。自律神経とは、自分の意志と関係なく刺激などに反応して身体の動きをコントロールしている神経のことをいいます。この自律神経はストレスなどの刺激や負担がかかると乱れてしまいます。
自立神経が乱れてしまうと筋肉や血管などの器官がうまく動かなくなってしまい、筋肉が固まったり血流が悪くなったりします。肩の筋肉がこり固まると肩こりとなるため、ストレスを受けすぎる生活を続けていると肩こりになってしまうのです。
デスクワークが多い
デスクワークなど長時間同じ姿勢をしている人は筋肉が固まりやすいので、肩こりや肩の痛みに悩む人が多いのです。
身体同様に筋肉は動かしていないと固くなり、こりへと変化します。休み時間などに肩や胸周りの筋肉を動かすようにしなければ、肩こりはさらに悪化してしまうのです。
肩こりで息苦しい時は交感神経が活発に
肩こりが原因となる息苦しさは交感神経がカギを握っています。交換神経とは私たちが活動しているときに動いている神経で、副交感神経と合わせて自律神経と呼ばれています。副交感神経はリラックスしているときや休息をとっているときに働いています。
肩こりで息苦しいときは、交感神経が活発になっているときです。交感神経が活発になってしまうと、血管が縮んでしまったり唾液が少なくなったりします。また呼吸の速さを早くしてしまうため、呼吸が浅くなりがちです。
呼吸が浅くなると息苦しさを感じますよね?これが、肩こりが原因で起こる息苦しさなのです。
息は吐くのが大切
息を吐く・吸うと意識してみるとどこまで息を吐いていて、どこまで息を吸っているのか分からなくなりませんか?意識してしまうと呼吸のリズムを忘れてしまい、吸ったり吐いたりが難しく感じることもあります。
息を吐き切らないうちに息を吸おうとしても、吸える空気の量には限りがあるため呼吸が浅くなってしまいます。息は吐くことが大切で、吸って吐くを繰り返すとても簡単な事でも、うまくできなければ息苦しくなってしまいます。
また息苦しいとストレスとなり交感神経が活発になります。それによりさらに息苦しさを感じることになってしまうのです。息を吐くことでリラックスを促し、交感神経を落ち着かせることが大切です。
自律神経のバランスが崩れている
先ほど自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経で成り立っていると説明しましたが、この2つの神経が交互に働くことで自律神経はバランスを保っています。しかし、交感神経が活発になりすぎてしまうと副交感神経とのバランスが崩れてしまいます。
そして自律神経が乱れてしまい、ストレスを強く感じたり疲れを感じやすくなるのです。
入浴・ストレッチでリラックス
交感神経が活発になる原因は、ストレス、精神の緊張とさまざまです。通常は普通の生活を送っていれば交感神経が活発になることはありません。しかし強い不安を日常的に解消できないでいると交感神経を活発化させてしまいます。
交感神経と副交感神経のバランスを整えるため、入浴やストレッチをしてリラックスすることが大切です。リラックスすると副交感神経が働くので、活発化してしまった交感神経とのバランスもとりやすくなります。
毎日シャワーだけで済ませていたり、家でゴロゴロしているだけの人は、ゆっくり湯船に浸かったり身体を動かしたりして、リラックスできる環境を作りましょう。
肩こりで病院?何科?呼吸が息苦しいときは
症状が悪化して自分でできる対処法・解消法では対応できなくなってしまうと病院で診てもらった方が良いでしょう。肩こりくらいで病院?大げさじゃないの?と思うかもしれませんが、肩こりで通院する人は多いのです。
また肩こり以外にも頭痛や吐き気を伴う場合には他の科も受診した方が良いといえます。悪化して大きな病気になってしまう前に、肩こりがひどいと感じたら診察を受けるようにしましょう。
整形外科に行く人が多い
肩こりで病院に行く場合、あなたは何科を受診しますか?実は、最も多いのは整形外科なのです。ですが整形外科だと原因が分からないため、なかなか改善に向かわないことが多いのです。
でも、整形外科は身体を動かすときに使う部位の痛みや異常を診てくれるので、筋肉の痛みを感じている場合には受診しても良いと思います。
また、整体なら骨の歪みに働きかける処置をしてくれるので、整体のほうが合っている、という人も少なくありません。整形外科で治らない場合は整体に通ってみることをお勧めします。
頭痛や吐き気が伴う時は脳神経外科
肩こりの悪化により頭痛や吐き気を伴う場合は脳神経外科を受診しましょう。肩こりの悪化により大きな病気が潜んでいる場合もあります。また整形外科を受診しても、結果として脳神経外科を受診するようにといわれることもあるようです。
これは肩こりだけでなく、激しい頭痛や吐き気・嘔吐があると脳の病気が心配されるためです。自身の安心のためにも、肩こりが原因と楽観視せずにきちんと病院で診てもらいましょう。
改善しないなら整骨院や整体院も
もし整形外科に通っていても肩こりが改善しないなら接骨院や整体院に通ってみましょう。身体の歪みを治療してくれるため、筋肉が固まってしまった部分を柔らかくしてくれたり、身体の柔軟性をあげてくれます。
接骨院や整体院で筋肉のこりをほぐしてもらったら、自宅でもストレッチをするようにしましょう。筋肉のほぐし作業を怠ると、また筋肉が固まってしまいます。
肩こりで息苦しいときは大腰筋をほぐす
もし肩こりで息苦しいというときは大腰筋(だいようきん)をほぐしてみると良いですよ。大腰筋とは精髄から背骨、両足をつないでいる筋肉のことです。この筋肉が固まってしまうとスタイルが悪くなるだけでなく、転倒しやすくなったり血行不良やむくみにもつながります。
スタイルが悪くなるということは姿勢が悪いということ。姿勢が悪いと肩こりを引き起こします。大腰筋を鍛えることで姿勢を良くし、肩こりを予防・解消しましょう。
上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉
大腰筋は脊髄から両足、つまり上半身と下半身を繋いでいる筋肉です。この筋肉が固まってしまったり、筋肉の力が無くなってしまうと姿勢が悪くなります。鍛えなければ身体のさまざまな不調を招きます。
大腰筋を鍛えれば肩こりだけでなく腰痛も解消することができますし、スタイルも良くなります。
股関節を伸ばす様にストレッチ
大腰筋を鍛えるなら股関節を伸ばす様にストレッチすることをおすすめします。ウォーキングで歩幅を大きくして歩いたり、四股を踏むように腰を落としてそのまま維持しても効果があります。しっかり鍛えて肩こりや腰痛を改善しましょう!