ウォーキング後のプロテインは必要かどうかは賛否あり、それはなぜ?
有酸素運動であるウォーキングは、体内に酸素を取り入れることで脂肪燃焼効果が期待できるため、健康維持に欠かせない運動として多くの方に支持されています。
ダイエットとしても人気の高いウォーキングですが、ウォーキングをした後にプロテインを飲むと、ダイエットに効果があるという説と、プロテインを飲むと逆に太るという説があり、ウォーキング後のプロテインが必要かどうかは賛否両論です。
なぜそのように意見が分かれているのでしょうか?その理由について、みていきましょう。
ウォーキングは筋トレ効果がないのでプロテインは必要ない
実は、ただウォーキングしているだけならプロテインは必要ありません。ただし、空腹状態でのウォーキングは代謝が落ちるので、ウォーキングの前には糖質や脂肪燃焼に効果的な成分を摂ることをおすすめします。
ウォーキングだけなら運動強度が低いのでプロテインは必要ない
ウォーキングは脂肪燃焼効果が期待できる有酸素運動の中でも強度が低く、筋トレのように筋肉量を大きく増やすわけではないので、通常のウォーキングをしているだけならプロテインを摂る必要はありません。
プロテインは主に筋肉を維持したり増強させたりするものなので、筋トレをした後にプロテインを飲むのは効果的ですが、ウォーキングのような持久力を高めることが目的の有酸素運動にとって、トレーニング効果を高めるためにプロテインを飲む必要性は無いと言えます。
ところで、ウォーキングをする時に気を付けたいことは、空腹状態でのウォーキングはやらないようにすることです。なぜなら、空腹状態でウォーキングをすると、体は危機感を感じ代謝を下げてカロリーをなるべく消費しないようにするため、脂肪が燃焼しにくくなるからです。
ウォーキングをする前にお腹が空いている時は、エネルギーに変わりやすい性質を持つ糖質を少し摂取すると、体を動かすために必要なエネルギーが体内に入ってきたことを体が認識してくれ、脂肪が燃焼しやすくなります。
ウォーキング前に脂肪燃焼に効果的な成分を摂取するのがおすすめ
ウォーキングをする前には、脂肪燃焼に効果的な成分を摂るのがおすすめです。ビタミンB群は糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変えるのに必要な栄養素です。不足すると糖質や脂質が体脂肪として蓄積されやすくなります。
代表的な食べ物としてはバナナがあげられます。バナナにはビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、B6、葉酸など、脂肪の燃焼を促す作用があるビタミンB群がバランス良く含まれています。
バナナには、多様な糖質が含まれ、その糖質の種類によってエネルギーに変わる速さが異なります。ウォーキングを始める前にバナナを摂ると速やかにエネルギーを補充できると同時に、ウォーキング中でも継続してエネルギーを供給することができます。
ウォーキング+ダイエットで食事制限しているならプロテインは効果あり
ウォーキングをしているだけならプロテインを摂る必要性はありませんが、食事制限をしている場合は必要なたんぱく質の量が足りていない可能性があります。そのため、筋肉が減ってリバウンドしやすい体質になるのを防ぐためにプロテインを摂取するのは効果的です。
必要なタンパク質が足りていないと筋肉が分解されてしまう
筋肉や臓器はタンパク質でできています。身体にとって必要なタンパク質が足りていないと必要なエネルギーを確保するのが難しくなるため、体内に入ってくるエネルギーが減少すると、体は危険を察知して筋肉を分解することで生きていくために必要なエネルギーを作り出そうとします。
このようにタンパク質が足りていないと、エネルギー源を筋肉から補給しようとし筋肉量が減ってしまう可能性が高くなります。
プロテインは脂質を摂らずにタンパク質を摂取できるのでダイエットにおすすめ
タンパク質は、肉、魚、卵などの食品からも摂取することができますが、タンパク質を摂るとともに脂質も多く含まれていることがあるため、摂取カロリーが増えると肥満の原因となる恐れがあります。
これに対しプロテインは、プロテイン自体がタンパク質であるため、脂質を摂らずにタンパク質を摂取できるのでダイエットにおすすめです。また、糖質やカロリーも抑えられ、筋肉を作る為の栄養素をバランスよく摂取することができます。
ウォーキング後にプロテインを摂る場合、ダイエットに効果的なタイミングはいつ?
ウォーキングの後にプロテインを摂る場合は、筋肉が疲れてたんぱく質の吸収率が高まっている運動直後に飲むのがおすすめですが、必要以上に摂るとダイエット効果が無くなるので注意が必要です。
運動直後でOK
運動後は代謝が上がり体はエネルギーを欲しがっている状態なので、このタイミングにタンパク質を摂ると栄養素の吸収率が高くなります。そのためトレーニング後の45分間は、筋肉の合成がなされるゴールデンタイムと呼ばれています。
このゴールデンタイムと呼ばれる45分間は、筋肉へのアミノ酸輸送量が3倍にアップすると言われ、体内のアミノ酸がタンパク質へ変わり筋肉を形成しやすくなります。
筋肉量が増えると体の代謝が良くなりダイエット効果も期待できます。そのためプロテインを摂るなら運動直後に飲むのがおすすめです。
必要以上のプロテインは脂肪に変わるので注意
プロテインはタンパク質であり、糖質や脂質に比べて太りにくい性質を持っていますが、摂りすぎればカロリー過多となり体脂肪として体に蓄えられることになってしまいます。
何でも摂り過ぎは良くないようにプロテインも例外ではなく、必要以上のプロテインは脂肪に変わるので摂り過ぎには気を付けましょう。筋肉を付けようと思うあまりプロテインを摂りすぎると、筋肉以上に体脂肪が多くなってしまうことになります。
吸収の速いプロテインはウォーキングなど有酸素運動後のタンパク質補給に有効
運動後は体が栄養を欲しがっている状態なので、タンパク質を摂り入れるのにはいいタイミングです。しかし、食事などでタンパク質を摂り入れようとすると吸収するのにも時間がかかってしまいます。
プロテインは吸収率が早いため、運動直後にプロテインを取り込むことで、体の回復が早くなり、筋肉の分解を防ことができます。
疲労回復が早くなる
筋肉はナノ単位の細い筋原線維の集まりで構成され、運動などで筋肉を使うと筋肉中のタンパク質(筋タンパク質)がどんどん分解されて筋力が低下し、筋疲労を回復するためにタンパク質の再合成が行われます。
筋肉の合成にはタンパク質の元となる必須アミノ酸が不可欠なのですが、プロテインには筋肉のタンパク質合成に重要な働きがある必須アミノ酸が含まれているため、筋肉疲労の回復を早めるのに効果的です。
筋肉の分解を防ぎ代謝が上がる
運動時には体内の栄養をエネルギーとして消費するため、運動するとタンパク質も分解されてしまいます。つまり筋肉そのものが分解されエネルギーとして消費されてしまうのです。
しかし、ウォーキングなどの有酸素運動の後には、体の栄養吸収率が高まっているため、吸収の速いプロテインを取り込むことで筋肉の分解を防ぐことができます。
また、プロテインはタンパク質を豊富に含むだけでなく、エネルギーの代謝に必要なビタミンB群やミネラルなどを含んでいるので代謝を上げるのにも効果的です。