49歳でも妊娠したい。可能性からリスクまで徹底解説 |

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49歳でも妊娠したい。可能性からリスクまで徹底解説

49歳の妊娠確率

49歳での妊娠率は、残念ながらかなり低いです。日本産婦人科学会のデータによると、2012年の生殖補助医療(ART)を受けた人の妊娠率は0.7%となっています。

自然妊娠の確率

では自然妊娠の確率はどのくらいでしょうか。日本人女性の自然妊娠した最高齢は49歳だそう。実際に49歳で自然妊娠した人がいるというのは嬉しい事実ですね!

タイミング法での妊娠確率

自然妊娠の確率を高めるためには、排卵日をしっかり把握することが大切です。排卵チェッカーを使用している人も多いかと思いますが、正確に把握することは難しいと言われています。

そのため、妊娠率を上げるには排卵日の前後5日間をあわせて積極的に性交することが重要です。

人工授精での妊娠確率

(AIHとは人工授精のこと)

人工授精での妊娠率は施設や方法によって差がありますが、だいたい5~10%といわれています。また、人工授精で妊娠できた人の大半が5~6回目までに妊娠しています。逆に言うと6回以上続けても妊娠する可能性は低いそうです。

体外受精での妊娠確率

人工授精で妊娠できなかった人は、次のステップである体外受精に移行していきます。ただ45歳以上で体外受精が成功する確率は0%に近く、かなり難しいと言えます。


49歳の妊娠確率が低下する理由

49歳での妊娠はかなり難しいことが分かりましたが、どうして難しいのでしょうか。理由はいくつもありますが、代表的な理由には次の4つがあります。

卵子の数低下

一つ目は卵子の数が少なくなっていること。

人が持っている卵子の数には限りがあります。卵子は精子と違って新しく作られるのではなく、もともと持っているものを消費していっていることはご存知でしょうか。

生まれた時は200万個の原始卵胞をもっていますが、生理が始まる頃には20万~30万個に減少しています。そのまま減少し続け49歳になる頃には数千個にまで減ると言われています。

 

卵子の質低下

一度老化してしまった卵子が若返ることはありません。また、残念ながら卵子を若返えらせる方法は今のところ見つかっていません。

女性ホルモンの減少

女性ホルモンは、身体と心への影響がとても大きいです。20代後半から30代前半に分泌量のピークを迎え、その後は急激に減少していきます。特にエストロゲンと呼ばれる卵胞ホルモンは、年齢による分泌量の差が激しく、月経トラブルにもつながっています。

エストロゲンは、卵胞が成熟し、卵子へと変わる過程で分泌されます。しかし加齢とともに卵胞が減少してしまうことで、その分泌量も減ってしまうのです。

卵巣の機能低下

原子卵胞の減少だけではなく、加齢によって卵巣も老化していきます。そして卵巣の老化は、当然卵子の老化にもつながっています。

卵巣年齢は血液中の抗ミュラー管ホルモンの数値から算出されます。卵巣の中に受精能力のある未熟な卵胞が多いと数値が高くなり、卵巣年齢が低いとされています。逆に未熟な卵胞が少ないと数値は低く、卵巣年齢は高くなります。

保険適用外とはなりますが検査で卵巣年齢を知ることも出来るので、気になる人は一度チェックしてみるのも良いかもしれませんね。


ダウン症?流産?気になる49歳・高齢出産のリスク

49歳での妊娠となると、妊娠も難しいですが出産にも様々なリスクが伴います。ただ、出産でのリスクは年齢問わずついてくるものです。正しく理解して、妊娠に備えましょう。

流産の確率

40歳以上では40%以上が流産してしまうとの数値も出ており、49歳での妊娠となると、流産の確率はかなり高くなっています。

日本産婦人科学会のデータによると49歳の流産率は100%となっていますが、50歳の流産率が50%となっているので、分母の違いによるものと思われます。50歳でも出産した人がいるのは心強いですね!

妊娠高血圧症候群の確率

妊娠高血圧症候群が起こる原因は未だに解明されていませんが、妊娠15週頃までに胎盤の血管が正常とは異なる作り方をされてしまったことによるものという説が有力視されています。

妊娠後期になると赤ちゃんにたくさん血を送らないといけないため、通常よりも1.3~1.5倍程、血の量が多くなります。しかし胎盤の血管がうまく出来なかったために血管が拡張せず、高血圧となってしまうのです

肥満やストレス、もともと高血圧の方も発症率が高いとされています。早期発見が重要となるので、健診は必ず受け、体調管理にも注意しましょう。


49歳・妊娠の確率をあげるためにすべきこと!

49歳で妊娠をするにはまず、妊娠しやすい身体をつくることが重要です。次の5点は日ごろから気を付けていきたいです。

ストレスを溜めない

よく「ストレスを溜めてはいけない」と言われますが、これはなぜでしょうか。ストレスを溜め込むとホルモンのバランスが崩れてしまい、妊娠しにくくなってしまうのです。

女性ホルモンは視床下部という脳の一部から分泌する指令が出され、卵巣に伝わります。しかし、ストレスがかかるとこの指令がうまく伝わらなくなってしまい、妊娠するメカニズムもうまく働かなくなってしまうのです。

栄養バランスの整った食生活

栄養バランスの整った食事はストレス解消にもつながります。食材がもっている作用を食事にうまく取り入れて、栄養を摂るだけでなくストレス解消にも役立てていきたいですね。

押し麦やプルーン、あさりなどは精神を安定させる働きをもっている食材です。特に押し麦はご飯と一緒に炊くだけでよく、クセも少ないので取り入れやすい食材ではないでしょうか。

良い睡眠

高齢での妊娠となると、睡眠時間だけでなく、その質も大切です。その理由は睡眠中に分泌されるホルモン

メラトニンというホルモンを聞いたことはありませんか?メラトニンとは女性ホルモンの一つで、睡眠中に分泌されます。このホルモンは卵胞の中で卵子を活性酵素から守ってくれるんです!

活性酵素は老化の大敵。老化を少しでも抑制したい49歳女性には非常に重要なホルモンです。良質な睡眠でメラトニンの分泌を促進しましょう!

禁酒・禁煙

お酒とたばこが与える赤ちゃんへの影響は言うまでもありませんが、妊娠中だけではなく妊活中から気を付けていきたいことが最大のポイントです。

たばこは百害あって一利なしと言われているほど、身体への影響は大きいです。飲酒と喫煙とストレス解消法の一つにしている方も多いと思いますが、妊娠したらどちらも止める必要があります。

不安定な妊娠中にストレスを感じながら禁酒・禁煙をするよりは、いっそ妊活と一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。新しいストレス解消法をみつけて、赤ちゃんにとって居心地のいい環境つくりをしていきましょう!

病院を受診

やはり高齢での妊娠となると、病院とのお付き合いは欠かせません。いろんな不安もついてまわりますし、妊娠を決めたら通いやすく信頼できる先生を早めに見つけておきたいです。

どの年齢でも言えることではありますが、特に高齢出産となるとお腹の赤ちゃんだけではなく母体への影響も心配になります。万が一のためにNICUなどの設備が整っているところや、大きな病院と提携のある病院を選んでおくと安心ですね。

信頼できる先生を見つけておくことは、妊活中のストレスや不安解消にもつながります。パートナーと一緒に気が合う先生を探し、妊娠・出産に備えましょう!