更年期障害に効果的な漢方薬
更年期障害は、イライラや不安、不眠などの精神的なものや、めまいや頭痛、動悸、ホットフラッシュなどの身体的なものがあります。治療法の1つとして漢方薬があり、更年期障害の症状に合った漢方薬を使います。
漢方薬は、体のバランスの崩れを改善する効果があります。更年期障害は、ホルモンバランスや自律神経の乱れが原因で起こるので、漢方薬を使ってみるのもいいですよ。
気持ちを安定させイライラや不安の解消
漢方薬は、精神を落ち着かせる効果があるので、イライラや不安が解消します。気持ちがリラックスして安定するので、不眠にも効果があり、しっかり眠れるようになりますよ。
血行を良くし、身体の冷えの改善
漢方薬には、血流の流れも改善します。更年期障害によくある手足の冷えは、漢方薬で冷えの原因の血行不良が改善されます。
ホットフラッシュにも効果を発揮
体が急にほてり、急に多くの汗が出るのがホットフラッシュで、自律神経の乱れも原因になります。自律神経を整えるには、体を温めて良く寝ることが大切です。漢方薬は、血流を良くして体を温めるので、更年期障害に多いホットフラッシュにも効果があります。
更年期障害に効果が期待できる漢方薬の期間
更年期障害に漢方薬が効くと言われていますが、どれぐらいの期間で効果が出るのでしょうか。漢方薬の効果が実感できる期間や、飲み続ける期間について紹介します。
2か月くらいで効果を実感できる
漢方薬は、即効性より緩やかに症状を抑えていくので、飲みはじめてから2か月くらいで効果が実感できます。早い人では2~3週間ほどで効果があると感じる人もいます。
飲み続ける期間は人それぞれ
漢方薬の服用期間は、更年期障害の症状や効果に個人差があるので、人によって違います。漢方薬は、副作用が比較的少ないので、長期間飲み続けることができます。
更年期障害を改善する漢方薬の選び方
更年期障害にはどんな漢方薬を飲んだらいいのか漢方薬の選び方について紹介します。
症状に合った漢方薬を選ぶ
更年期障害に漢方薬を使うときは、症状に合わせた選び方がポイントです。どんな症状があるのかを把握して、正しい漢方薬を処方してもらいましょう。
肝鬱化火タイプ
症状:生理周期が乱れる/ほってり/のぼせ/肩こり/冷え/イライラ/発汗異常など
漢方生薬例:芍薬、当帰、柴胡、牡丹皮、茯苓、生姜、薄荷、山梔子、甘草など
心腎不交タイプ
症状:生理周期が長い/不眠/なかなか寝られない/動悸/息切れ/のぼせ/手足がほてる
漢方生薬例:玄参、生地、五味子、麦門冬、天門冬、柏子仁、酸棗仁、桔梗、遠志など
肝陽上亢タイプ
症状: 頭痛/めまい/肩こりなど
漢方生薬例:茯苓、白朮、半夏、陳皮、生姜、天麻、黄耆、沢瀉、人参、黄柏、生姜など
肝鬱気滞タイプ
症状:動悸/イライラ/不眠などの神経症状
漢方生薬例:柴胡、半夏、桂皮、大棗、人参、茯苓、龍骨、牡蛎、生姜、大黄など
心脾両虚タイプ
症状:胃腸が弱い/食欲がない/体力低下/不眠/熟睡できない/下痢しやすいなど
漢方生薬例:黄耆、白朮、酸棗仁、竜眼肉、柴胡、当帰、大棗、遠志、牡丹皮など
気逆タイプ
症状:のどに異物感がある
漢方生薬例:茯苓、蘇葉、半夏、生姜、厚朴、枳実、香附子、甘草など
腎虚タイプ
症状:足腰の冷え/だるい/力が入らない/頻尿/性欲減退など
漢方生薬例:山茱萸、枸杞子、鹿茸、補骨脂、竜骨、桃仁、茯苓、山薬、牛膝など
試しに服用し、効果が表れない場合は変える
更年期症状で漢方薬を飲んで2か月程度たっても効果がない場合は、病院に相談して漢方薬を変えてみましょう。
更年期障害に効く漢方薬の服用方法
更年期障害を改善するために漢方薬を買ったのはいいけれど、いつ飲んだらいいのか迷うこともありますね。漢方薬の服用方法について紹介します。
漢方薬は食前か食間に摂取する
大抵の薬はは、胃を傷つけないために食後に飲むことが多いですが、漢方薬は、食事で摂った成分で効果が減少することもあるので、食前もしくは食間に服用します。
一日2~3回に分けて服用
服用方法は、漢方の作用をしっかりと体内にとどめるために、1日に2~3回に分けて飲むことが基本です。ぬるま湯や、白湯などと一緒に飲んでください。
他の薬との組み合わせには注意
漢方薬は、色んな生薬が含まれているので、他の薬との組み合わせには注意が必要です。漢方薬の成分と、服用した薬の成分が合わない場合があるので、自己判断はせずに必ず医師の指示に従ってください。
更年期障害改善のための漢方薬、副作用は?
漢方薬には副作用がほとんどありませんが、中には副作用が出る人もいます。今から漢方薬を試そうと思っている人は副作用についても知っておいた方がいいですね。
西洋薬よりは少ないが、副作用はある
漢方薬は副作用はあまり起こりませんが、まれに下痢や動悸、発汗、血圧上昇(その他症状)の症状が出る場合があります。
アレルギーの症状が出る場合も
漢方薬の副作用には、かゆみや発疹などのアレルギーが出ることもあります。副作用を少しでもなくすためにも、体質と更年期障害の症状に合った漢方薬を処方してもらいましょう。