夜中に目が覚める・・熟睡できない原因がストレスなら病院へ
寝ようとすればするほど、寝られなくなってしまう。夢ばかり見て、全然寝た気がしない。ちょっとした物音ですぐ起きてしまうという人は、熟睡できていないかもしれません。睡眠不足を慢性的に感じていれば、日常生活にも支障が出てしまいますよね。
寝られないという人の原因は、すべて同じではありません。寝られない原因はいろいろとあるので、自分がなぜ寝られないのか一度しっかりと考えてみましょう。
物音がするとすぐ起きる・寝てもすぐ起きてしまう
物音がするとすぐ起きてしまったり、せっかく寝たのに夜中に目が覚めてしまうと困りますよね。音の感じ方には個人差があるので、小さな音が気になってしまう人もいれば、地震があっても起きない人もいます。
人は寝ているときに、ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しているのですが、ノンレム睡眠とレム睡眠の切り替わりの時は眠りが浅くなり物音で起きやすいのです。
また、レム睡眠は浅い眠りの状態なので、熟睡できずレム睡眠の割合が多くなると小さな物音でも起きやすくなってしまいます。
交感神経と副交感神経
良質の睡眠をとりたいという人は、自律神経の働きにも注目してみてください。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、必要に応じて勝手に切り替わるようにできています。
人はゆっくりと休みたいとき、副交感神経が優位になることで自然とリラックスしたり、疲労を取り除く状態にしているんです。
でも、ストレスや緊張状態が続くと交感神経が優位になりすぎてしまったり、自律神経が乱れてしまうんです。しっかりと身体を休めるためには副交感神経を優位にするということが大切です。
受診したい病院
ストレス状態が続いていたり、うつっぽくて神経質になっていて眠れないという人は、心療内科を受診するのがおすすめです。病院によっては、睡眠の悩みに特化した睡眠外来というのもありますので、近くにあるなら一度受診してみましょう。
花粉症のせいで夢を見て熟睡できない
花粉の時期になると、辛いのが花粉症ですよね。日本人の多くが悩んでいる花粉症ですがスギやヒノキだけではなく、ブタクサやイネ科の植物でもくしゃみや鼻水といった症状が出るので、花粉症は春だけの病気ではありません。
熟睡できない理由の一つに、花粉症を考えたことはありますか?鼻つまりの症状を感じている人は、特に注意が必要です。
寝苦しくて夢を見る
寝苦しくて夢を見てしまうと、寝た気になりませんよね。夢を見ているとき脳は、たくさんのエネルギーを消費しています。脳が活発に動いているレム睡眠が長いと、脳は疲れをしっかりととることができません。
夢ばかり見てしまうという人は、脳がしっかり休まっていない可能性があります。
花粉症で怖いのは睡眠時
花粉症で鼻つまりの症状がある人は、寝ている間に呼吸がしにくくなっているかもしれません。花粉症を患っている人は、上気道が狭くなってしまい寝ている間に呼吸が停止することもあるんです。
睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気は、花粉症によくある鼻づまりの症状を持つ人にも起こってしまいます。無呼吸の間に、体の中の酸素が不足してしまい、何度も起きたり寝起きが悪いといった症状を感じるんです。
体内の酸素が不足すると、脳梗塞や高血圧といった恐ろしい病気を引き起こしてしまうこともあります。花粉症の症状がある人は、しっかりと病院を受診して症状を抑えることが大切です。
無呼吸症候群はいびきが伴う
誰かにいびきがうるさいと指摘されたことはありませんか?寝ている間のことなので自分で意識するのは難しいのですが、いびきをかく人はかかない人よりも大きなリスクを抱えています。
いびきをかくというのは、寝ている間に口呼吸をしているということです。口呼吸をしていると、免疫力が低下したり、口の中が乾燥して虫歯になりやすくなります。口呼吸をして口を開けたまま寝ていると、口の周りの筋肉が緩んでしまって睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。
いびきをかいている人は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと考えてください。睡眠時無呼吸症候群の人のほとんどがいびきをかいているというデータもあるからです。いびきを指摘されたことがあって、夜何度も目が覚める人は、睡眠時無呼吸症候群を疑ってみましょう。
自分がいびきをかいていて、寝苦しいのなら呼吸器科や耳鼻咽喉科、精神神経科や循環器科を受診して症状をチェックしてもらうのがおすすめです。寝ている間のことは自分では気がつきにくいものですよね。病院で一度しっかりと検査をしてもらうと安心です
熟睡できない人に・おすすめの漢方
神経質になっていたり、ストレスを感じていて寝れないという人は漢方薬もおすすめです。
熟睡できない人におすすめの漢方を紹介していきます。
不眠症に良い漢方
漢方薬には、睡眠剤のように眠りを促す効果はありません。イライラしていて寝れない人が、イライラを落ち着かせることで眠りやすくなったり、冷えや疲労を改善することで寝やすい環境を整えようというのが漢方の役割です。
市販の漢方薬
市販の漢方薬で、不眠によいといわれるものはいくつかあります。黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、体力がほどほど備わっている人で、のぼせ気味な人におすすめの漢方です。イライラして寝られないという人に向いています。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)は、体力がほどほどあって、便秘気味の人におすすめの漢方です。高血圧の人が感じやすい不安やのぼせから不眠を感じている人に向いています。
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)は、のぼせ気味で精神的に不安定な人や、みぞおちに不快感を感じている人におすすめの漢方です。更年期の症状や高血圧の不安感から眠れないという人に向いています。
熟睡できない人に・熟睡のコツ・暗闇は効果的?
熟睡できない人は、眠りやすい環境を整えることも大切です。
寝る前はバタバタしていて、意外と寝るための準備を怠っている人が多いんです。体を休めるためにも、しっかりと眠りやすくなるコツを身につけましょう。
熟睡に大切なのは体温
良い睡眠をとろうと思うなら、体温も重要な要素なんです。人の身体は休まっているときは、自然と体温が下がっているんです。体温が下がらないと体を休められないと言い換えることもできます。
ゆっくり休むには体温を下げることが大切だと覚えておくと、体温を上げてしまわないように注意することができますよね。
入浴は就寝2H前までに
眠りに適切な体温にするには、いくつか方法があります。まず、入浴は就寝の2時間前までに済ましておきましょう。お風呂の温度ですが、40度以上だと交感神経が活発になり、神経が冴えてきてしまいます。
お風呂の温度は38℃程度のぬるま湯にして、20分ほど浸かるというのがおすすめです。熱すぎない温度で、体をリラックスさせましょう。
寝る前に体をほぐす
寝る前に簡単なストレッチをしてみるのもおすすめです。簡単なストレッチをすると、血行もよくなります。また、運動すると体温が上がるのですが、そのあと体温を下げようとする働きがあるので、寝付きやすくなります。
運動をし過ぎてしまうと交感神経が優位になってしまうので、無理しない程度の簡単な運動が一番です。
熟睡に暗闇はNG
真っ暗にして寝た方が、寝た気がするという人もいますよね。でも、暗闇で寝てしまうと寝た状態と起きた状態が同じ暗闇なので、混乱してしまって悪夢を見やすいというデータもあります。
人は昔から、月明かりや松明の明かりを残して寝ていました。少し明るい方が不安が減って、安心して寝ることができます。今まで真っ暗にして寝ていた人は、常夜灯をつけて寝てみて、どちらがよいか確かめてみましょう。
少し明るい方がいいのか、真っ暗が寝やすいのか個人差はあると思いますが、自分に合った環境を知るというのも大切ですね。