マグネシウムのサプリ効能・便秘・偏頭痛・美容に効果的
ミネラルの一つであるマグネシウム。その名前は知っているけれどどんな役割があるのか知らない方も多いでしょう。
マグネシウムは、海藻類やナッツ類などに多く含まれている成分です。その働きは様々で、300もの酵素の働きを促進し、筋肉・血管の収縮や骨・歯の形成を助けます。その他にもストレスを軽減したり、血圧を正常に維持したりといった働きもします。
味噌汁と魚や納豆、それに豆腐といった昔ながらの和食を食べていればそれほど不足することのないマグネシウムですが、近年の食生活の欧米化やインスタント食品の増加、アルコールや喫煙などの影響によって、たとえ摂取できていても添加物や老廃物の解毒のために排出されてしまうので、欠乏しがちなミネラルなのです。
便通を改善
便秘のクスリとして処方されることも多いマグネシウム。サプリメントでも摂りすぎると下痢をおこす作用があります。マグネシウムは腸に水分を集める働きをするため、腸にとり残されている宿便が水分を含んで排出されやすくなります。
偏頭痛やストレス
片頭痛の原因は、カルシウムが細胞内で溜まるこでおこる血管の緊張です。カルシウムは筋肉や血管を収縮させる働きがあります。
この真逆で、血管を拡張するのがマグネシウムなのです。この、カルシウムとマグネシウムの共存によって身体は絶妙なバランスを保つことができます。
また、ストレスや睡眠不足・過労といった生活環境が続くと血小板が集まって塊になったり脳の血管の収縮がおこりやすくなります。マグネシウムには、これらを防ぐはたらきもあります。
つらい生理痛
子宮をキューっと握られるような痛み、生理痛って本当につらいですよね。生理痛のない人もいるようですが、その違いはマグネシウムにあります。
月経前症候群がある女性の血中マグネシウム濃度は、月経前症候群がない女性の血中マグネシウム濃度よりもかなり低いという報告があります。
ダイエットにも
300もの酵素の働きを促進するマグネシウム。酵素が活発に働くと体内の代謝も良くなり、脂肪燃焼効果も上がります。また、マグネシウムの作用で宿便が排出されると、人によっては2、3kgの体重の減少がみられます。女性には特に、便秘は美容の大敵ですよね。
マグネシウム&カルシウム・サプリの摂取がおすすめ
マグネシウムにはカルシウムが必要不可欠です。
人間の体は、マグネシウムが不足すると骨や歯にあるマグネシウムを放出して補います。そして、さらに不足すると血液が固まりやすくなって血栓ができる恐れもあります。また、マグネシウムは細胞内に水分をためやすくするので、むくみや高血圧の元にもなるのです。
カルシウムが不足すると骨から溶け出して骨折や骨粗鬆症の原因になってしまいます。カルシウムは、筋肉・心臓の働きに関与していて、さらに脳に信号を送る役割も持っていますが、不足すると心筋梗塞や脳梗塞になったり、最悪の場合突然死に至ることもあります。
普段の食事でバランス良く摂取することはかなり難しいので、サプリメントで摂取するのが一番おすすめです。
マグネシウムサプリの効果的な飲み方・選び方
マグネシウムに限らず、サプリメントなどの栄養素は空腹時に飲む方が効率よく体内に吸収できます。
クスリと違って、お腹が痛くなるような心配はありませんし、せっかく摂るのですから効果的に飲みたいですよね。
一日の推奨量・飲み方
マグネシウムをサプリメントで摂る場合の一日のめやす量は、成人男性の場合は350㎎、女性の場合は300mg、小児の場合は5㎎×体重と厚生労働省が定めています。さらに、妊婦は+40mgが必要であるとされています。
そして、空腹時である朝食前・夕方・寝る前に飲むと、より効果的なのでおすすめです。また、基本的なことですが、多めの水と一緒に飲むことも大切です。カフェインの入った飲みものや、炭酸飲料などと一緒に飲むのはやめましょう。
カルシウムとの比率
カルシウム2~3に対してマグネシウム1の割合で含まれるものを選べばバランス良く摂ることができます。また、これらと同時に亜鉛を摂取すると、骨の形成が活発になりますので骨粗鬆症の予防になります。
カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れると、神経や筋肉・血管などに影響が出たり、便秘や肥満の原因になったりするので注意が必要ですね。
加工方法・成分表を確認
ミネラル成分の体内吸収率は、良くて10%強だといわれています。この吸収率を少しでも上げるため、研究された技術が『アミノ酸キレート加工』といいます。特定のアミノ酸でミネラル成分を覆い、体内に吸収されやすくなります。
サプリメントの成分表の最初の方に書かれているものが主な原材料であることはわかりますね。野菜や果物の名前が書かれていれば天然の成分で作られたサプリメントですが、栄養素名が書かれていたら合成サプリメントになります。
天然のものにこだわる場合、その原材料を確認しておくのもサプリメントを手に入れるために必要なことです。
マグネシウムサプリ・欠乏症とはその症状
マグネシウムが欠乏してしまうと実に様々な健康影響が表れます。疲労や筋力低下を始め、骨粗鬆症・血栓・片頭痛・うつ・集中力の低下・手足の痺れ・高血圧・けいれんなど、生活習慣病や精神的な面にまで及びます。
また、マグネシウムがさらに減少すると低マグネシウム血症になってしまい、吐き気・嘔吐・眠気・脱力感・性格の変化・筋肉のけいれん・ふるえ・食欲不振などの症状が出てきます。
これは、腸のマグネシウム吸収不良や大量の飲酒・下痢などが原因で血液中のマグネシウム濃度が極端に低くなることで表れます。
マグネシウム過剰によるサプリの副作用
腎臓の病気をもっている方や腎臓機能が低下している方は、マグネシウムのサプリメントやクスリを飲むと副作用のリスクが高くなります。
健康な人であってもサプリメントで推奨量以上に大量に摂取するのは危険です。パッケージに書いてある一日の目安量を必ず守って飲みましょう。
高マグネシウム血症
高マグネシウム血症は、腎機能障害やマグネシウム薬などの投与がない限り、ほとんど確認することのない症状です。
筋力低下とアキレス腱などの深部腱反射の低下、嘔吐などの消化器症状が最初に表れ、次に傾眠傾向(軽度の意識障害)・手足や呼吸筋の麻痺などがみられるようになります。さらに重度になると心停止の危険性も出てきます。
薬との併用に注意
マグネシウムなどのミネラル成分は、他のミネラルや栄養素とのバランスを保って作用します。クスリなどの化学物質とのバランスも注意しないと副作用が表れる危険性がありますので、医師に相談の上マグネシウムサプリメントを摂るようにしましょう。