目も日焼けする?紫外線に注意
日焼けといえば肌に対する症状というイメージがあるかもしれませんが、実は目も日焼けします。
紫外線は非常に強い力で私たちの体に悪影響を与えます。日焼けした肌はシミやシワができたり皮膚がんの原因となりますが、目の日焼けも様々な病気の原因となります。
雪眼炎(せつがんえん)
スキー場のゲレンデや雪山登山などで雪の照り返しを受けて強い紫外線を目に浴びると雪眼炎を引き起こします。通称「雪目(ゆきめ)」とも呼ばれます。
軽い場合は目元がほてり、目が乾いたような感覚で済みますが重症だと目がヒリヒリと焼けるように痛いと感じ、開けていられなくなります。
白内障
物を見るために必要な水晶体が濁ってしまい、最悪の場合失明する病気です。加齢が原因の病気という印象が強い白内障ですが長年浴び続けた紫外線が角膜だけでなく奥にある水晶体に与えてしまったダメージも原因となります。
翼状片(よくじょうへん)
白目の細胞が異常増殖し、黒目部分にまで達してしまう病気です。見た目にすぐわかるので、症状には気づきやすいでしょう。増殖した白目が黒目にかぶってくると視力障碍を引き起こす危険性があるため、早めの治療が必要です。
日焼けして目が痛い時の対処法
長い時間紫外線に当たっていると紫外線が角膜や結膜(白目)にダメージを与えてしまいます。
症状は肌が日焼けしたときと似ていてヒリヒリと痛み、真っ赤に充血します。正しい対処法を行えば目のダメージを最小限に抑えられます。
急性症状は「紫外線角膜炎」
目に強い紫外線を浴びると黒目の表面に傷がつき炎症を引き起こします。目が充血し、痛みが強く涙が止まらないなどといった強い症状が出ます。雪眼炎も重症の場合同じ症状が出ます。
とにかく目を冷やす
目の日焼けも肌の日焼けも紫外線によって炎症を引き起こしている状態です。炎症を抑えてあげるための対処法としては、まず冷たい水で絞ったタオルや氷まくらなどで10~15分ほど冷やしましょう。また、目を休めることも大切です。
痛いと感じたらゆっくりと目を閉じて休ませてあげるだけでも症状はかなり和らぎます。
目の日焼けは充血する?
目の充血は病気や疲れ、寝不足でも起こります。
日焼けによる充血かどうかを見分けるためにはまぶたの裏をチェックしてみましょう。紫外線による日焼けは紫外線が直接当たる部分にのみ起こりますのでまぶたの裏には影響を与えません。
そのため、まぶたの裏は充血していないのに目は充血しているという状況の場合は日焼けしている可能性が高いでしょう。
目の日焼けダメージをケアする目薬とは?
目に対する紫外線対策の大切さが広まり、最近では目の紫外線対策のための目薬も販売されています。
紫外線対策といっても、目薬で日焼け止めのように紫外線をカットすることはできません。紫外線によってダメージを受けた目のケアをしてくれる目薬ですので間違わないようにしてくださいね。
紫外線対策目薬は主に日焼けによる炎症を抑えたり、充血を鎮めたり、目の新陳代謝を助けるビタミン類が配合されています。目は非常に新陳代謝が早いので多少の傷や炎症であれば上手にケアすれば自然と治癒します。
ロートUVキュア(ロート製薬)
10ml/¥880(税抜)
紫外線やコンタクトなどの外的ストレスによって炎症を引き起こした瞳に向けた目薬です。炎症ケア成分、充血ケア成分、疲れケア成分として合計6種類の有効成分を配合しています。涙に近いPHでできているので、さしたときに目にしみません。
ノアールUV(佐藤製薬)
15ml/840(税抜)
http://search.sato-seiyaku.co.jp/pub/search/dispproduct.php?productid=834
紫外線による目の炎症を抑える成分や眼精疲労を改善する成分を配合しています。それだけでなく、目の新陳代謝を促進してくれるビタミンB2と天然型ビタミンEを配合しており、不快な症状を素早く緩和します。
日焼け止めの重要性!目の日焼け
普段の生活ではそこまで目に強い日焼けをすることはありません。屋外スポーツをよくする人やスキー、スノーボードを頻繁にしたり雪国に住んでいるなど雪に関わる機会の多い人、溶接に携わっている人などは目が紫外線による刺激を受けやすいです。
しっかりと目の日焼け対策を行いましょう。
UVカット機能付きのサングラス
目に紫外線が当たらないようにするために最も有効なのがサングラスです。紫外線カットを目的としたサングラスを選ぶようにしましょう。紫外線をカットする効果のあるサングラスには紫外線透過率というものが数字で表示されています。
紫外線透過率ができるだけ低いレンズを選びましょう。紫外線透過率1.0%以下と表記されていれば紫外線を99%カットできるということです。
また、紫外線カット率と表示されているサングラスもあります。この表示の場合は、表示されている数字が大きいものを選びましょう。濃いサングラスを購入する場合は必ず紫外線透過率または紫外線カット率の表示があるものを選びましょう。
紫外線をカットする効果がない濃いサングラスは目に悪影響を与える場合があります。
つばの広い帽子・日傘を使用
目に直接紫外線が当たらないようにつばの広い帽子や日傘を使用するのも効果的です。目に対して日焼け止めのようなものはありませんので、これらの対策を併用して日ごろから行うように心がけましょう。紫外線による目へのダメージを極限まで減らせます。