話題のオイル・グリーンナッツ(インカインチオイル)とは?気になる味や臭いは?
食養油は美容や健康にいいということで話題になっています。健康に油がいいということは2006年ころから日本では女性誌で紹介され、その後テレビでもとりあげられるようになりました。
ですが、主に紹介されている油はココナッツオイルやオリーブオイル、えごま油などのよく知られているものでグリーンナッツオイルはまだまだ認知度が低いですが、最近になってようやく注目を集め始めました。
グリーンナッツオイルが美容と健康にいいといわれている理由や、味と臭い、そもそもグリーンナッツとはなんなのかなどを探っていきましょう。
南米ペルー原産のグリーンナッツ(インカインチオイル)
グリーンナッツオイルは南米ペルー原産で、アマゾンの熱帯雨林に生息しているインカグリーンナッツを絞った時に出る油のことです。グリーンナッツは鮮やかな緑色で、星型のかわいらしい植物です。星型の莢のなかにナッツがあり、それを絞ります。
オイルなので脂質ですが、グリーンナッツオイルの脂質の特徴として、必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6が全体の80%を占めています。オメガ3系は約50%、オメガ6系は約33%で含まれているバランスもとてもいいオイルなのです。
味や臭いは?
グリーンナッツオイルの味と匂いの特徴は、青臭さが少しあってナッツのような風味もある個性的な味なのでクセはあります。オメガ3系の油は青魚の油のような臭いがしてクセのあるものが多いのですが、グリーンナッツの独特の臭いと味は好みがわかれるでしょう。
亜麻仁油やエゴマ油より食べやすいという意見もあれば、一番クセが強くて食べづらいという意見もあり、食べた油のメーカーや食べた時の調理法などによって意見は違ってくるものですから、一概にどちらの意見が正しいとは言い切れませんので、ぜひ自分の口に合うか試してみてください。
もし臭いや味が苦手だという人でも、パスタやピザ、カレーなど濃い味の食べ物にグリーンナッツオイルを使えば、臭いと味はそんなに気にならなくなるので工夫次第で美味しく食べられます。
α-リノレン酸やビタミンEが豊富
グリーンナッツオイルに美容健康効果がある大きな理由は、オメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸やビタミンEが多く含まれているからです。
α-リノレン酸は体内でつくることができないので食品から摂る必要がある必須脂肪酸ですが、グリーンナッツオイルには50%以上もα-リノレン酸が含まれています。
α-リノレン酸は体の様々な機能を維持するために働く栄養素で、美肌、美髪、うつ予防、アレルギー改善、記憶力向上、認知症予防、生活習慣病予防など、健康や美容に多くの効果があります。
グリーンナッツオイル小さじ1杯で1日の目標量がとれます。他の食べ物で同じ量を取ろうとすると量を食べる必要があるのでカロリーオーバーですし、毎日大量に食べるのは大変なのでグリーンナッツオイルでα-リノレン酸をとるのが効率的です。
また、グリーンナッツオイルにはビタミンEが他の健康油よりも多く含まれています。そのため強い抗酸化作用があり、体の老化を防ぎます。がん予防、しみ、しわ、血行促進、コレステロール減少、更年期障害改善、生理痛改善、などの効果が期待できます。
ところで、ビタミンEというとアーモンドが真っ先に思い浮かびますが、ビタミンEが豊富に含まれていると言われているアーモンドで100g29,4mgなのに対し、グリーンナッツオイルはなんと100g200mgもビタミンEが含まれているのです。
α-リノレン酸もビタミンEも豊富なグリーンナッツオイルはとても健康と美容にいい効果をもたらすことがわかりますね。
あの杉本彩も愛用!?グリーンナッツ(インカインチオイル)の美肌効果とは?
グリーンナッツオイルには美容と健康に欠かせない栄養素が含まれていることはわかりましたね。様々な体にいい効果がグリーンナッツオイルにはありますが、その中でも高い美肌効果は注目すべき点です。
年齢を重ねてもいつまでも美しい杉本彩さんも美肌と健康のために愛用しているので、グリーンナッツオイルの効果はお墨付きです。
ここからはグリーンナッツオイルの美肌効果と、グリーンナッツオイルに含まれている美肌にいい影響を与えるビタミンE、オメガ3脂肪酸について見ていきましょう。
飲む美容液と呼ばれている!
グリーンナッツオイルは飲む美容液と呼ばれていて美肌効果が高いです。美容液は通常、肌の外側からアプローチをしますが、グリーンナッツオイルは体の内側からきれいな美肌をサポートします。
美容・健康に気をつけている杉本彩さんもグリーンナッツオイルを食事に混ぜて使用しています。美しくなっる油をとることで若々しい肌のハリとつやのある杉本彩さんのような美肌が作れます。
また、杉本彩さんは動物好きで知られていますが、ペットフードにグリーンナッツオイルを混ぜてペットの健康を管理しています。美肌と健康効果の高いオイルなので毎日の食事に積極的にとりいれたいですね。
美容液は今、塗る時代ではなく飲む時代です。高い美容液を使わなくても、グリーンナッツオイルを摂取することで体の内からきれいを目指すことができるのです。
話題のオメガ3脂肪酸
細胞が機能するために不可欠なオメガ3脂肪酸には、肌の代謝機能を高める効果があります。肌の代謝が促進されることで古い細胞は剥がれ落ち、新しい細胞に生まれ変わります。
肌にいらない老廃物は排出されるのでニキビ、赤み、シミ、などの肌トラブルを改善し、美肌に導きます。
また、オメガ3脂肪酸は女性ホルモンのバランスを整えます。女性ホルモンが整うと、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成が活発になるので老化を防いで若々しい美肌をつくります。
30代以降の女性は、シミ、たるみ、しわ、など肌の悩みも増えますから積極的にオメガ3脂肪酸を摂取することで肌トラブルを予防したいものです。その他にも、肌の乾燥を防いで肌に潤いを与える効果があるので乾燥肌の人にもオメガ3脂肪酸はおすすめです。
ビタミンEでアンチエイジング
抗酸化作用の高い、天然のビタミンEが豊富でビタミンEは「若返りのビタミン」とも呼ばれているのでアンチエイジング効果があります。
肌を老化させてしまう活性酸素を除去し、美肌を保ちます。活性酸素はストレスや紫外線で増えて肌細胞にダメージを与えるので活性酸素を除去しないと肌の老化のスピードがはやまってしまいます。
また、ビタミンEの血行促進効果で血のめぐりがよくなると、血液が滞ってくすみがちだった肌が明るい肌に変わってきます。そして、血行がよくなれば肌の隅々まで栄養分が運ばれるので肌あれをなおし肌トラブルのない美肌が作られます。
美肌だけじゃない!グリーンナッツ(インカインチオイル)に含まれるオメガ3脂肪酸の効果・効能とは?
オメガ3脂肪酸には優れた美肌効果があることがわかりましたが、その他にもがん予防、コレステロールを低下させる、炎症を抑える、動脈効果を予防する、認知症を予防する、などたくさんの健康効果があります。
次はオメガ脂肪酸がそのぞれどのように働き、体の不調をなおしていくのかについて見ていきましょう。
がんの予防
オメガ3脂肪酸が体内でDHAに変化すると、DHAががん細胞の増殖速度を遅くする、がんの転移を抑制する、がん細胞を死滅させる、などの効果があります。
オメガ3脂肪酸は多価不飽和脂肪酸で、αリノレン酸が、体内に入ると魚などに豊富に含まれるDHAとEPAを合成させて癌の予防をします。特に肺がん、乳がん、大腸がんに有効です。良質な油脂は癌の予防し改善してくれるので積極的にとりたいですね。
コレステロールの低下
オメガ3脂肪酸には悪玉コレステロールを減らす効果があります。
炎症を抑える
オメガ3脂肪酸は細胞膜など体を構成している大切な成分のひとつなので、炎症が起きた肌表面の細胞に働きかけ炎症を抑える効果があります。
動脈硬化の予防
血管の内部に傷がつくと「血栓」ができます。これは傷を修復する過程でできて、血流の流れを邪魔します。
血栓はプロスタグランジンと呼ばれる脂肪酸から作られるのですが、オメガ3脂肪酸から作られたプロスタグランジンは大きな血栓を作りにくいので、他の脂肪酸よりもオメガ3脂肪酸を摂取していることで動脈硬化が起こりにくいです。
また、オメガ3脂肪酸のDHA、EPAは血流をよくして低い温度でも固まらないのでサラサラした血液が全身を巡るようになります。
そして、血管の中にある固まってしまった油分を溶かして流すので、血管の中がきれいになり、血液が滞らなくなるので動脈硬化予防にオメガ3脂肪酸はとても有効だと言えます。
認知症の予防
オメガ3(αリノレン酸)が体内に入ると、認知症を予防する効果があるDHAやEPAに変化します。DHAとEPAは脳の神経細胞を刺激して活性化するので、老化やストレスで鈍っていた脳が元気に動くようになります。
脳が元気に動くようになると、脳の機能低下、記憶力の低下が改善されて、認知症が予防できます。
グリーンナッツ(インカインチオイル)に含まれる栄養素・ビタミンEはデトックスや更年期症状にも効果あり!
グリーンナッツオイルに含まれるビタミンEには強い抗酸化作用がありますが、その他にもデトックス効果や更年期障害の症状にも効果があります。それぞれビタミンEがどのように効果を発揮するのかチェックしてみましょう。
デトックスに効果がある理由
デトックス(毒解)とは、体内にある毒を出すことをいいます。体の中にある悪いものを出して体の中から美しくするためにビタミンEは働きます。
活性酵素は体に悪いものですが、これが体内に蓄積されると、体が酸化してしまい、生活習慣病の原因にもなります。強い抗酸化作用のあるビタミンEは、過酸化脂質が生成されるのを防ぎ活性酵素が体に害を与えるのを食い止めます。
また、ビタミンEは血管を広げて冷え予防効果もあります。冷えが改善されると免疫力がアップして、体の中の老廃物を排出するのでデトックス効果も高まります。そのほかにも、ビタミンEは肝機能を高めて水銀などの体にある有害物質を解毒する効果があります。
更年期症状に効果がある理由
更年期障害は女性ホルモンの減少が自律神経に影響を与えて不快な症状を与えます。ビタミンEが不足するとホルモン分泌に乱れが生じたりします。
ビタミンEを摂取すれば女性ホルモンのバランスを整えて、女性ホルモンの分泌量を調整するのでのぼせや、イライラ、ホットフラッシュ、発汗などの更年期障害の症状を改善します。
また、更年期障害の症状でよくある「冷え性」「肩こり」にもビタミンEは効果があります。これはビタミンEが毛細血管を拡張させ血行を促進するからです。
グリーンナッツ(インカインチオイル)の食べ方・気になる摂取量やカロリーは?
グリーンナッツオイルはいろいろな食べ方ができます。1日にどのくらいとればいいのか、油なのでカロリーは高いのか、食べる頻度は、加熱してもいいのか、などグリーンナッツオイルを食べる上で気になることを解決していきましょう。
1日小さじ1杯
グリーンナッツオイルに含まれるオメガ3脂肪酸は体内で作られない必須脂肪酸なので食事から取り入れる必要があります。オメガ3脂肪酸は男性の場合は2,1g〜2,4gで女性の場合は1,8g〜2,1g摂ることが推奨されています。
グリーンナッツオイルを1日小さじ1杯摂取するだけで、オメガ3脂肪酸の1日の目標量がとれますし、1日に必要なビタミンEも必要量がとることができますから、目安摂取量は小さじ1杯と覚えておきましょう。
小さじ1杯40kcal
グリーンナッツオイルは油なのでカロリーは高いです。小さじ1杯で40kcalもありますから、体にいいからとサラダやパスタなどいろいろな料理にかけすぎるとあっという間に食べ過ぎでカロリーオーバーになってしまいます。
また、日々の食用油をすべてグリーンナッツオイルに変えてしまうと気づかないうちに目安摂取量である小さじ1杯を超えてしまう可能性があるので、特にダイエット中などは量には十分注意してください。
毎日食べても大丈夫!
グリーンナッツオイルを摂る頻度ですが、毎日摂取しても大丈夫です。必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸は体内で作られませんし、不足しがちなので毎日小さじ1杯食べても過剰になりすぎることはありません。
そして毎日摂取すると脂肪が代謝しやすい体になります。糖尿予防やダイエット効果、生活習慣病であるメタボリックシンドロームの対策、などたくさんメリットがあるので量を守って毎日摂ることをおすすめします。
炒めるのに使ってもOK
えごま油や亜麻仁油などのオメガ3系脂肪酸は加熱すると酸化しやすく熱に弱く加熱調理に向かないのですが、グリーンナッツオイルにはビタミンEの強い抗酸化作用があるので、他のオメガ3系脂肪酸の油と違って加熱調理をしても効果が変わりません。
焼き物や炒め物にも使えるので、炒める際の油としてグリーンナッツオイルを使用することも可能でグリーンナッツオイルを使った料理はレパートリーが多いのが特徴のひとつです。
美味しく血液サラサラに!グリーンナッツ(インカインチオイル)を使ったおすすめレシピ
グリーンナッツ(インカインチオイル)はそのまま食べてもいいのですが、料理に使うとさらに美味しく食べられます。有名な料理サイトであるクックパッドで人気のグリーンナッツ(インカインチオイル)レシピを紹介します。
グリーンナッツ(インカインチオイル)のドレッシング
市販のドレッシングにはない味わいの特製ハーブドレッシングですが、作り方はとても簡単ですぐに作ることができます。
材料は、レモン汁1/2個、ライム汁1/2個、パセリ 適宜、ディル 適宜、塩小さじ1/4、黒胡椒少々、エクストラバージンオイル 50cc、グリーンナッツオイル50cc、にんにく 小1個、です。
1、レモンとライムは絞ってドレッシングの容器に入れます。
2、にんにくとハーブは細かくみじん切りをして同じ容器に入れます。
3、残りの材料を全部容器にいれてシェイクするだけで完成です。
グリーンナッツ(インカインチオイル)を使ったタコとトマトのカルパッチョ
通常オリーブオイルで作ることの多いタコとトマトのカルパッチョですが、オリーブオイルをグリーンナッツオイルで代用した健康重視メニューです。材料もとても少ないので、手軽に作ることができます。
材料は、タコ200g、トマト(大)1個、グリーンナッツオイル大さじ1、塩胡椒少々、コンソメパウダー少々、にんにく1片、です。
1、タコはサッと茹で、トマトは湯剥きして一口大にカットします。
2、ボウルにグリーンナッツオイルと擦ったにんにくを入れて混ぜ、1の材料を投入します。
3、コンソメ、塩胡椒で味をお好みに整えて冷蔵庫で30分寝かせ、味が浸み込めば完成です。