コーヒーは肌荒れに効くの?含まれている成分と効果
コーヒーが肌にとって、どのような効果や影響があるのか、気になるところですよね。コーヒーにはカフェインやポリフェノールという成分が含まれていますが、それらが肌荒れに対して効果があるのかどうか、詳しく見ていきましょう。
カフェインの肌荒れに期待できる効果
コーヒーに多く含まれているカフェインには、血管を収縮させたり拡張させたりする作用があります。その影響で、皮膚の血流が良くなり、代謝が促進されることによって、肌の調子がよくなります。
また、新陳代謝を活発にし、脂肪を燃焼させる効果があり、代謝が良くなることによって、肌荒れの改善にも期待ができます。
カフェインには、利尿作用があり、体内の老廃物や疲労物質を排出してくれるデトックス効果や、むくみの解消にも役立ちます。ただし、適量を超えるとカフェインの作用が強まってデメリットとなり、肌荒れを引き起こしてしまうので、注意が必要です。
コーヒー1杯に含まれるカフェイン量
全日本コーヒー協会によると、レギュラーコーヒー100ml当りに含まれるカフェインの量は、約60mgとされていますので、コーヒー1杯分が150mlとすると、カフェインの含有量は、約90mgとなります。
一般にカフェインが多いと言われている、煎茶や紅茶に含まれるカフェインの量は、コーヒーに対して煎茶が3分の1、紅茶が2分の1なので、コーヒーに含まれるカフェインの量は多いことがわかります。
ポリフェノールの肌荒れに期待できる効果
コーヒーに含まれているポリフェノールには、抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素の働きを抑え、細胞の老化を防いで、シミやシワの予防に役立ちます。
また、抗酸化作用によって、細胞も活性化し、皮脂のバランスも良くなるので乾燥肌にも効果があります。ポリフェノールには殺菌作用もあるので、睡眠不足やストレスが原因でできる、ニキビや肌荒れにも効果的です。
コーヒー1杯に含まれるポリフェノール量
ポリフェノールが多く含まれている飲み物と言えば、ワインが代表的ですね。コーヒー1杯には約280mgのポリフェノールが含まれています。
この数値は赤ワインと同じくらいの含有量で、緑茶の約2倍に相当することから、コーヒーに含まれるポリフェノールは、かなり高いと言えます。
肌荒れだけじゃない!コーヒーの飲み過ぎによるカフェインの影響
カフェインは適量ならばその効能を得ることができますが、摂取量が増えてしまうと肌荒れだけではなく、胃の不調を招いたり、日常生活にも影響を与えてしまうため注意が必要です。
カフェインの適切な摂取量
欧州連合(EU)の欧州食品安全機関(EFSA)は、「健康を維持するために望ましいカフェイン摂取量について、成人では1日400mg未満に抑え、1回の摂取量が200mgを超えないようにするべきである」と提言を発表しました。
また、「通常のコーヒーであれば、1日のカフェインの摂取量は4~5杯までが適当な量である」と述べています。
1日のカフェインの摂取量については、色々な説がありますが、女性の場合は1日に3杯までくらいを目安に、その日の体調に合わせて加減するのが望ましいでしょう。
飲み過ぎによる胃への影響
コーヒーに含まれるカフェインには、胃酸の分泌を促す働きがあるので、食後に適量を飲む場合は、消化を助ける役目をしてくれるのですが、空腹時にカフェインを摂取すると胃酸が多すぎて、胃の粘膜が荒れてダメージを与えてしまいます。
また、コーヒーの飲み過ぎも、カフェインが胃に負担をかけ、肌荒れの原因となってしまうので、コーヒーの摂取は控えるように気を付けましょう。
飲み過ぎによる肌への影響
コーヒーを飲み過ぎてカフェインの摂取量が多くなると、胃に負担がかかり胃の調子が悪くなることによって、消化がスムーズに進まなくなり、栄養素が各器官に行き届かず肌荒れが起きやすくなります。
また、カフェインは交感神経に作用するため、過剰摂取をすると自律神経のバランスが乱れ、睡眠の質が低下してしまいます。
お肌の生まれ変わりであるターンオーバーを正常に機能させるには、睡眠中のホルモン分泌が重要なので、睡眠の質が落ちることによって肌サイクルが乱れ、肌荒れを引き起こす原因ともなるので注意が必要です。
また、カフェインを過剰摂取すると、交換神経を刺激し、体内に流れている血管を収縮させる作用が強まってしまうため、血流が悪くなり代謝が落ちて、肌への影響にもよくありません。
飲み過ぎによる生活への影響
コーヒーを飲み過ぎて胃が荒れることによって、その他の臓器の働きも低下させ、健康にも悪い影響を与えてしまします。
また、カフェインを摂り過ぎて、睡眠の質が低下してしまうと、体力の回復力も弱まり、自律神経の働きにも影響を与えてしまうため、心身ともにストレスがかかり体の代謝も悪くなってしまいます。
体の代謝が悪くなると、日常生活も活発に送ることが難しくなります。このような事から、コーヒーの飲み過ぎは生活に良くない影響を与えてしまうのです。
コーヒーに含まれるポリフェノールはシミやしわなどの肌荒れにも効果あり!
コーヒーには肌荒れに効果のあるポリフェノールという成分が豊富に含まれ、その美肌効果に注目が集まっています。
ポリフェノールは1日にどれぐらい摂れば良い?
ポリフェノールは、1日に約1,000~1,500 mg位が適量摂取量と言われています。しかし、ポリフェノールは水溶性で、体に蓄積されないという性質をもっているため、効果的に摂取するなら、1回だけではなく、2~3時間に1回程度に分けて、こまめに摂取することが必要です。
ポリフェノールがシミやしわに効く理由
活性酸素は肌の老化を早め、シミやしわ、たるみなどの原因となってしまいます。活性酸素を除去することは、アンチエイジングにとても効果があります。
コーヒーに含まれるポリフェノールには、抗酸化作用があり、この活性酸素を除去し、肌の老化を予防してくれる働きがあるので、シミやしわなどの防止に効果があります。
また、ポリフェノールには、紫外線を吸収する作用があるので、日差しの強い時期には意識して摂り入れたい成分です。
注意!カフェインの利尿作用は乾燥やビタミン不足による肌荒れの原因に!?
カフェインには利尿作用があるため、乾燥やビタミン不足を引き起こし、肌荒れの原因になってしまうことがあります。なぜそのような事態を招いてしまうのか、その理由についてみてみましょう。
カフェインがもつ利尿作用とは?
腎臓には老廃物を排除し、血液を濾過する働きがあるのですが、カフェインを摂取すると、血管を拡張させる作用が働き、循環血流量を増加させ、腎臓を通過する血流量が増えることによって、尿の量が多くなります。
カフェインは腎臓のしくみに影響を与え、利尿作用を促す働きがあるため、コーヒーを飲むとトイレに立つ回数が増える方が多いのです。
利尿作用が乾燥の原因になる理由
カフェインによって利尿作用が働くと、体の水分が減少して乾燥の原因となってしまいます。体の乾燥は、肌の乾燥を招き、肌トラブルの要因ともなってしまいます。
利尿作用は、むくみの症状があったり、高血圧の方には、水分の排出を促すことで、症状を緩和させる良い効果があるのですが、利尿作用により水分の排出が促進されることによって、気が付かないうちに脱水症状を起こすことがあるので注意が必要です。
利尿作用がビタミン不足になる原因とその影響
カフェインには、利尿作用があるため、水溶性のビタミンやミネラルが、尿と一緒に排出されやすくなります。
特に、ビタミンCには、抗酸化作用によって、皮膚や粘膜を保護してくれたり、細胞を修復してくれる働きがあるため、ビタミンCが不足すると、肌トラブルを招いてしまう要因になってしまいます。
また、利尿作用によって、ビタミンCの他にもミネラルの排出が多くなるため、肌の健康を保つために必要な栄養素が不足しやすくなり、肌荒れを引き起こしやすくなります。
ニキビが心配の人はコーヒー飲み過ぎ注意!砂糖やミルクにも気を付けよう!
コーヒーを飲み過ぎるとカフェインを過剰摂取することになり、ニキビの気になる方は注意が必要です。またコーヒーに入れる砂糖やミルクも、ニキビの原因となってしまうので気を付けたいものです。
カフェインがニキビの原因に
カフェインを摂取すると、利尿作用によって、ビタミンやミネラルが尿とともに排出する作用が、強く働いてしまいます。ビタミンBには脂質代謝作用があり、ニキビの原因となる皮脂の過剰分泌を調節してくれます。
ビタミンCは、肌の再生のためのコラーゲン生成を助ける働きや、抗酸化作用、消炎・抗炎症作用、皮脂抑制作用によって、ニキビやニキビ跡の改善にも効果があります。
また、ミネラルである亜鉛は、肌細胞の形成に必要な、たんぱく質の合成や分解する働きがあるので、亜鉛が不足すると、肌の新陳代謝が活性されません。
このように、カフェインの利尿作用によって、ビタミンやミネラルが排出され不足状態になると、肌の皮脂が増加してニキビができやすくなり、ニキビ跡の治りも悪くなってしまいます。
適量ならポリフェノールがニキビに効果的
ニキビができてしまう原因のひとつに、毛穴に詰まった皮脂が酸化してニキビができる場合があります。ポリフェノールには抗酸化作用があり、肌の酸化を防ぐのに有効な働きをしてくれます。
しかし、ポリフェノールは、体内で蓄積することができないため、3~4時間しか効果が持続しません。飲み過ぎには気を付けて、コーヒータイムを上手に利用し、ニキビの改善に役立てるのもおすすめです。
砂糖やミルクは皮脂の分泌を増やす
砂糖は、肌荒れや老化を進める糖化という現象を起こし、シワ・シミ・ニキビなどを作る原因となってしまいます。
砂糖の摂取量が増えると、血流が悪くなり血糖値が上昇することによって、ホルモンが増加します。すると、皮脂が過剰に分泌され、毛穴が詰まりやすくなるため、ニキビができる原因となります。
コーヒー用のミルクとして使われるフレッシュや生クリームは、脂肪分が高く酸化しやすい性質を持っているため、皮脂の分泌を促し、ニキビを作るもとになってしまいます。
肌荒れしないために!コーヒーの飲み方とは?
残念ながらコーヒーの飲み過ぎは、肌荒れの原因になってしまうことがわかりましたね。肌荒れしないために、コーヒーの適切な飲み方を知っておく事はとても大切です。
1日に3杯ぐらいがおすすめ
コーヒーの飲み過ぎは、カフェインの過剰摂取につながり、肌荒れを引き起こす原因となってしまいます。コーヒー好きの方は、水分補給のために、コーヒーをお茶代わりとして飲まないように気を付けましょう。
一般に、コーヒーは1日に4~5杯までならば大丈夫とされていますが、体重によっても異なりますので、女性の場合は1日に3杯くらいがおすすめです。また、胃の調子が良くない時には飲むのを控えたり、体調に合わせて加減するようにしましょう。
胃が荒れるので起きてすぐは飲まない
朝起きてから、すぐにコーヒーを飲んでしまうと、胃には何も入っていない状態なので、コーヒーが刺激となって胃の粘膜を傷つけ、胃を荒らしてしまう可能性があります。
胃が荒れてしまうと、消化作用にも影響を与え、お肌にもよくありません。起きてすぐなどの空腹時には、コーヒーを飲まないようにしましょう。
寝る前には飲まない
コーヒーを寝る前に飲んでしまうと、自律神経の交感神経を刺激してしまい、脳が覚醒反応を起こしてしまうため、しっかりと睡眠を取ることができません。
睡眠が不足すると、内臓の働きも低下するので、肌荒れを起こす原因にもなります。睡眠の質を高めるためにも、寝る前にはコーヒーを飲まないようにしましょう。
ニキビが気になるならカフェインレスを
カフェインはニキビに良くない影響を与えてしまうので、ニキビが気になる時は、カフェインレスのコーヒーがおすすめです。カフェインレスコーヒーはカフェインを90%以上除去しているので、カフェインが気になる方でも、安心して飲むことができます。
最近の研究では、カフェインレスコーヒーにも、脂肪燃焼効果があることがわかり、注目されるようになってきました。カフェインレスコーヒーならば、夜に飲んでも睡眠の妨げにならないのも嬉しいですね。
コーヒーは飲み過ぎに注意し、場合によってはカフェインレスコーヒーもとり入れながら、素敵なコーヒータイムをお楽しみくださいね。