40歳を過ぎて体にいろいろな不調が出始めた…という女性の声をよく耳にします。あなたも心当たりがありませんか?
その不調の主な要因は、エストロゲンの減少です。エストロゲン…その名前は聞いたことがあるけれど、実際にどんな働きをするのかはよくわからない、という人も多いでしょう。
エストロゲンとは?
エストロゲンとは、卵巣・胎盤・副腎皮質で生成・分泌される女性ホルモンのひとつで、もうひとつの女性ホルモン:プロゲステロンとともに、女性の体を妊娠・出産ができる状態にする、という役割があります。でも、それだけではありません。
女性の美容と「心と体の健康」を保つために、とても大事なホルモンなのです。
エストロゲンの働き
では、妊娠・出産の準備をすること以外に、エストロゲンはどんな働きをしてくれるのでしょうか? すべてではありませんが、主な働きを紹介します。
美肌をつくる潤いの源
エストロゲンは、子宮の内膜を厚くして女性らしい体をつくります。
また、肌のツヤや弾力の元であるコラーゲンを生成することから、別名「美肌ホルモン」とも呼ばれています。
自律神経を整える
エストロゲンは、脳の視床下部から指令を受けて卵巣から分泌されます。また、自律神経をコントロールしているのも同じ視床下部なのです。
女性ホルモンと自律神経、どちらかがバランスを崩すと、もう一方にも影響を及ぼす関係にあるのです。エストロゲンが正常に分泌されていれば、自律神経のバランスも崩れることがありません。
カルシウムの吸収を助け骨を丈夫に
人の体は、肌だけでなく血や骨も新陳代謝を繰り返しています。エストロゲンは、カルシウムの吸収を助け、新しくできる骨を丈夫にしてくれる働きがあるのです。閉経後の女性が骨がもろくなりやすいのも、エストロゲンの減少が関係しているのですね。
40代になるといろいろな症状が増えるのはなぜ?
多くの女性は、40代半ばを過ぎると更年期を迎えます。更年期とは、閉経の前後5年、合計10年間くらいの期間のこと。この時期に多くの女性は、更年期特有のつらい症状に悩まされるのです。
原因はエストロゲンの減少
これらの更年期特有の症状は、加齢によってエストロゲンの分泌が減少することで引き起こされます。前述のとおり、エストロゲンには自律神経を整える働きがあります。エストロゲンがじゅうぶんに分泌されなくなると、自律神経が乱れ、顔のほてりやのぼせ、発汗、不安感や憂うつ感、疲労感、頭痛、めまい・耳鳴り、肩こりなどの、いわゆる更年期障害が現れるのです。
生活習慣病のリスクも
更年期障害だけではありません。
閉経後、エストロゲンの恩恵を受けなくなった女性の体は、骨量が減少することで起こる骨粗しょう症、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの生活習慣病にもかかりやすくなります。更年期障害だと思っていたら、実は別の病気だった!というケースも。
体に不調を感じたら、一人で判断せずに病院での診察を受けるようにしましょう。
エストロゲンを増やすにはどうすればいい?
エストロゲン不足が原因の更年期症状。その辛さや継続期間は、人によってさまざまです。日常生活に支障をきたすほどの辛い症状に悩まされる人も少なくありません。
そんな辛い症状に苦しんでいても、分泌されなくなってしまったものは仕方ない、と諦めるしかないのでしょうか?
いいえ、減っていくのを止めることはできなくても、体内のエストロゲンを増やすことはできます。
HRT(ホルモン補充療法)
これは欧米でよく実施されている療法で、医師が処方した薬や注射で女性ホルモンを補うというもの。吐き気や不正出血などの副作用があったり、発ガンのリスクが高まるといううわさもあるため、まだまだ抵抗を感じる人が多いのが現状です。
食事で増やす
毎日の食事で、エストロゲンを増やす効果のある食材を摂ること。これも有効な方法のひとつです。具体的にどんなものを摂ればいいか、以下に紹介します。
豆腐・納豆
エストロゲンと同様の働きをする大豆イソフラボンを含みます。
ナッツ類
アーモンドなどのナッツ類に含まれるビタミンEはが、女性ホルモンの分泌をコントロールします。また、抗酸化作用もあるので、美肌にも効果的。
キャベツ
キャベツに含まれるボロンというホウ素の一種によってエストロゲンが活性化されます。キャベツの他、リンゴやプルーンなどにもボロンは含まれています。
マグロ・カツオなどの魚類
魚類に含まれるビタミンB6は、エストロゲンの代謝に働きかけてホルモンバランスを整えてくれます。
サプリメントで増やす
エストロゲンを増やすために役立つ成分を、すべて食材から摂れればいのですが、中には食事からでは摂取しにくい成分も。必要な成分を効率的に摂るなら、サプリメントの活用をおすすめします。
エストロゲンを増やすサプリメントの種類と選び方
では、エストロゲンを増やすサプリメントには、どういったものがあるのでしょうか。また、何を基準に選べばいいのでしょうか。
エストロゲンを増やす働きがある成分には、大きく分けて次の2種類があります。
タイプ1:ホルモンバランスを整える成分
エストロゲンの代謝を促したり、エストロゲンを活性化させたり、乱れたホルモンバランスを正常な状態にしてくれる成分です。
ビタミンB6、ビタミンE、ボロン、プラセンタなどがこれにあたります。
タイプ2:エストロゲンに似た働きをする成分
こちらはエストロゲンそのものの代用となる成分。有名なところで、大豆イソフラボン、リグナン(ゴマに含まれるポリフェノールの一種)などがあります。
これらのすべての成分を摂り入れる必要はありません。サプリメントを選ぶ際には、何が主成分なのかをよく見て、自分に合ったもの、摂取しやすいものを見つけましょう。
エストロゲンを増やすおすすめサプリはコレ!
からだ想い 基本のサプリ
60粒(約1ヵ月分) 5,460円(税込)
「基本のサプリ」初回定期コースは半額の2,730円で買えてお得。
一般的な大豆イソフラボンは、「糖」が結びついた状態で存在しています。これが腸内で分解されて「アグリコン」という形になってはじめて体内に吸収されるのです。
基本のサプリのイソフラボンは、アグリコンの状態で配合。腸内の環境に左右されることなくイソフラボンの力を摂ることができるのです。
キッコーマンといえば醤油、醤油といえば大豆。大豆を知り尽くしたメーカーだからこそできる技術なのですね。
また、大豆イソフラボン+ぶどう種子ポリフェノールが、優れた抗酸化力を発揮。また、日頃の食生活では摂取しにくいビタミンB3、葉酸も配合されています。
エクエル
112粒(約1ヵ月分) 4,320円(税込)
公式サイト https://www.otsuka.co.jp/eql/
大塚製薬から発売されている、エクオール含有食品です。エクオールとは、大豆イソフラボンが体内に摂り入れられて腸内細菌によってつくられるもの。エストロゲンに極めて近い効果があり、更年期特有のうつ症状、イライラなどを抑えます。加えて、抗酸化作用による美肌・アンチエイジング効果もあります。
ところが、すべての女性がイソフラボンをエクオールに変換できるわけではありません。日本人の約5割が、体内でエクオールを生成できないというデータがあります。エクオールそのものを直接摂取できるサプリメントは、とても画期的だといえますね。
この他にも、なかなか食材からは摂取しづらい成分に「マカ」があります。マカは滋養強壮のイメージが強いのですが、エストロゲンに似た作用もあるのです。
サントリーのマカ 90粒(約1ケ月分) 5,500円
公式サイト https://www.suntory-kenko.com/supplement/main/43355/
女性ホルモンを整えるサプリメントは、いろいろなメーカーから多種発売されています。でも、過剰摂取はぜったいにNG。副作用や健康被害を引き起こしかねません。PMS(月経前症候群)や、偏頭痛、子宮筋腫、乳がん、子宮がんなど、エストロゲンの過剰分泌が原因で起こる症状もあるのです。
自分に合うものを見つけること、そして用法・容量を必ず守ることを心がけましょう。