GFCF食事療法は自閉症の症状に効果がある?グルテンフリーやカゼインフリーの影響について |

この記事が気に入ったらシェアしよう!

GFCF食事療法は自閉症の症状に効果がある?グルテンフリーやカゼインフリーの影響について

GFCF食事療法ってなに?

GFCF(グルテンフリーカゼインフリー)食事療法はグルテンやカゼインを除去する食事療法です。

ADHDなど発達障害の子供に向けた治療法として、アメリカなどでは積極的に採り入れられています。

グルテンとは小麦・ライ麦・大麦などの穀物に含まれるタンパク質

グルテンは小麦やライ麦などの穀物から生成されるタンパク質です。麺類やパンなど小麦を加工する食品を作る過程でモチモチとした食感を与えるために使われるものですが、食物アレルギーの原因ともなっています。

カゼインとは牛乳と牛乳を原料とした乳製品に含まれるタンパク質

カゼインは牛乳やチーズなど乳製品に含まれるタンパク質です。食品添加物としても使われ、食品にとろみをつけたり加工品の保水力を維持します。こちらも食物アレルギーの原因にもなる物質です。


発達障害の症状に効果が?GFCF食事療法

GFCF食事療法はすべての発達障害児に効果があるわけではありません。

GFCG食事療法で効果が表れる子供にはいくつかの特徴があります。

乳製品やパンを異様に欲しがる

発達障害の子供はグルテンとカゼインが上手に消化できない人が多いです。そのため、未消化のグルテンやカゼインが脳を刺激してしまい、精神状態が悪くなりイライラしやすかったりハイテンションになったりします。

また、こういった症状のある子ほど小麦や乳製品が好きな傾向にあります。

乳製品やパンをとると下痢・便秘などを起こす

人間の消化システムは小麦と乳製品を大量に消化できません。そのため、カゼインやグルテンを摂取しすぎると消化不良を起こし、下痢や便秘の原因となります。

また、グルテンやカゼインは脳内のオピオイド受容体(モルヒネなどと結合して鎮痛作用や薬物依存性を発現する)に結合し異常行動を起こします。

これにより、モルヒネなどの麻薬と同じように眠気、ボーっとする、攻撃的になる、痛みに鈍感になる、自傷行為などの問題行動の原因になります。


グルテンフリーで症状緩和?GFCF食事療法

発達障害の子供が持つ疾患は脳や精神的な問題だけではありません

発達障害の子供は腸の機能が不十分な場合が多く、重篤な食物アレルギーがあったり腸内でカンジダ菌の繁殖を起こしやすいのです。腸内環境が悪くなることによって脳がダメージを受け、発達障害の症状が悪化している場合があります。

食物アレルギー(食物過敏)が原因?

食物アレルギーは発達障害の原因になっているとも言われるほど、食物アレルギーと発達障害の関係性は深いものです。発達障害の子供は消化器官の働きが弱く、未消化の食べ物を血中に流してしまうため食物アレルギーを発症しやすいのです。

アレルギーを起こしやすい食品を避けることで行動や注意力に変化が起こる場合もあります。毎日の食事と発達障害の症状は関係ないように思われがちですが、実は深い関係があるんですね。

発達障害の人はタンパク質を分解する酵素の働きが不十分

食べたものは口・胃で分解され小腸で栄養素を吸収して血液中に送られます。小腸の粘膜は未消化のタンパク質を通さないようにできているのですが、発達障害の子供はこの仕組みが不十分で未消化のタンパク質も血液中に流れ込んでしまいます

血中に入り込んだ栄養素を免疫機能が異物と判断してしまうため、アレルギー反応を起こすのです。


カゼインフリーの効果とは?GFCF食事療法

日本に比べてアメリカではGFCF食事療法が積極的に行われています。

発達障害の子供に対して65%の確率で効果があるという結果がアメリカの発達障害研究所の調査によって判りました。

便秘・ガスでおなかが張る症状や腹痛が改善

グルテンやカゼインによるアレルギーで腸内環境が荒れていると、大丈夫なはずの食品も食べられなくなってしまいます。GFCF食事療法を進めて腸内環境を整えると食べられる食品の種類が増え、食育にも効果的です。

認知力、問題行動の改善

消化しきれなかったタンパク質が血液中に流れ出るとオピオイド受容体を刺激します。これによって感情・認識力・言語・学習・問題行動などにかなりの影響を及ぼすといわれています。

グルテンとカゼインを除去し、これらの刺激がなくなると脳の働きが正常になり、こういった症状の改善に期待ができます。


GFCF食事療法は自閉症などにも効果が?

GFCF食事療法はADHDだけでなく自閉症の子供にも効果があるといわれています。

アメリカで自閉症と診断された子供に乳製品の完全除去(グルテンフリー)を試したところ、金切り声をあげることをやめ、多動行動が治まりました。それから2日後には固形の便をし、手足の動きも改善され3歳になるころには医師から自閉症の完治を告げられたそうです。

このように大きな効果が期待できるGFCF食事療法ですが、グルテンやカゼインは多くの食品に含まれています。完全に除去しようと思うとカルシウムやビタミンなど成長に必要な栄養素が不足し、栄養バランスが崩れることもあるためサプリメントなどで補う必要があります。

海外セレブやモデル、スポーツ選手などのアスリートも実践

GFCF食事療法は発達障害の子供にだけ効果があるわけではありません。海外のセレブやモデル、アスリートも実践していてダイエット効果や美肌効果、メンタル面の安定や疲れにくさなどを実感しているといいます。

便秘解消効果・集中力アップ、体力アップ効果

グルテンに含まれるタンパク質は腸内の壁を刺激し、体内の炎症を促進します。そのため腸内環境が悪くなりやすく老廃物が蓄積しやすいのです。

グルテンフリーをすると腸内環境が整い便秘が解消され、老廃物が体外に排出されます。そのため、肌が綺麗になったりダイエット効果を実感できるのです。

また、グルテンを含む食品は血糖値を急上昇させてしまいます。血糖値が上がると高くなった血糖値を下げるためにインスリンが分泌されますが、これによって脳に糖分がいかなくなって眠気を感じたり、イライラしたり集中力が低下する原因となります。

グルテンフリーは集中力のアップにもつながるのです。

この記事が気に入ったらシェアしよう!

フォローする