グルテンアレルギーとは?起こす原因
パンやパスタ、うどんや天ぷら、スナック菓子やケーキ・・・これらは小麦粉が主に使われている食べ物ですね。
近年、これらの食べ物を食べて体調が悪くなる方が増えているのをご存じでしょうか?小麦粉は様々な食品に含まれるので、発見が遅れやすいと言われています。
小麦に含まれるグルテンがアレルゲンとなって発症するグルテンアレルギーは、先天的に発症する場合もあれば、アレルゲンを食べ続けることによっても発症します。
グルテンにはグリアジンとグルテニンの2種類があり、血液検査での反応や症状の出方も変わってくるので、診断に時間がかかることがあるのも特徴です。
アレルギーの症状・グルテンが与える影響
アレルギー反応と聞くと、お肌の湿疹やかゆみ、呼吸困難や意識障害などのアナフィラキシーショックを思い浮かべる方が多いかと思います。
グルテンアレルギーでももちろんアナフィラキシーショックが起こり得ますが、症状が軽い場合は気づかず小麦を食べ続ける人もいるので注意が必要です。
アレルギー反応によって起こる症状は下記のようなものがあるので、最近なんとなく体調が悪いと感じる方はアレルギーも疑ってみましょう。
アレルギー反応のうち比較的症状が軽いもの
- 思考力・集中力低下
- 頭痛・偏頭痛めまい
- 精神不安・意欲低下
- 消化器の不調
- 発疹や関節痛
アレルギー因子を含むグルテン入りの食事
小麦は和食・洋食問わず幅広い料理に使われています。パンやパスタなどの主食はもちろん、揚げ物の衣や練り製品のつなぎ、インスタントスープのとろみなどにも使われる場合があります。
見落としがちなのが「大麦」が使われた飲料。ビールやウイスキー、大麦エキス配合のお茶(麦茶はOK)などはグルテンが含まれることがありますので、必ずアレルギー表示を確認するようにしましょう。
グルテンが胃に入ってからアレルギー反応が起きる人も
グルテンアレルギーの人の多くは、グルテンが「肌に触れた瞬間」「口に入れた瞬間」にアレルギー反応が起こります。食べ物だけでなく、小麦由来の成分が使われた化粧品などでも発症することがあるのですぐに分かるでしょう。
ところが厄介なことに、症状が軽い場合は体内に取り込まれないとアレルギー反応が出ない場合があるんです。消化の過程、胃に到達した時点でアレルギー反応が出る事があるので、ただの体調不良だと見落とされてしまうリスクがあります。
グルテンアレルギー簡単なセルフ検査法
「症状の重い・軽い」「アレルゲンになっているグルテンの種類」によって症状や血液検査の反応が異なるグルテンアレルギー。
気づいたときには重篤なアレルギーになっていた、という事態を避けるためにも自分でチェックする方法で確認しておきましょう!
2週間小麦から離れてみる
一番簡単な方法は、体調不良を感じたら食生活を見直してみる方法です。近年は「グルテンフリーダイエット」が流行っていることもあり、小麦を使わないレシピが豊富です。和食中心にして、なるべく小麦を摂取しないようにしてみましょう。
ダイエット目的であれば新陳代謝のサイクルである1ヵ月を目安に行うことが推奨されていますが、アレルギー反応を確かめる場合は2週間程度で体調不良が治まるでしょう。
簡易チェック項目
もしもここ数年・数ヵ月で下記のような症状に悩まされているなら、アレルギー反応を疑いましょう。特に、食事の直後に症状を強く感じるようなら要注意です!
グルテンアレルギーチェック項目
- 食後の満腹感がいつも苦しい
- 下痢や便秘に悩まされている
- お肌が乾燥する
- にきびや口内炎が治らない
- (女性の場合)生理前症候群・PMSが酷くなった
- 麺類やパンなど、小麦製品が無性に欲しくなる
- アトピーや他のアレルギーを持っている
グルテンアレルギー・セリアック病とは
グルテンアレルギーの症状がひどくなると、「セリアック病」に進行してしまうことがあります。
グルテンを1口食べただけでもアナフィラキシーショックの症状が出るほか、栄養失調やうつ病、不妊など様々な病気の原因となってしまいます。先天性のセリアック病もあれば、はじめは軽いアレルギー反応だったのに気づかず進行してしまった場合もあります。
一度セリアック病になってしまうと長く付き合っていかなければならない怖い病気です。
セリアック病の症状
セリアック病(略称:CD)は小児、成人問わず影響を与え、生涯続く遺伝性の自己免疫性状態です。 CDを持つ人がグルテンを含む食物を摂取すると、免疫介在型の中毒反応が発生し、小腸に損傷をもたらして食物が適切に吸収されなくなります。 食物に含まれる少量のグルテンでさえ、CDを持つ人に影響を与え、健康上の問題を引き起こす可能性があります。 また、症状が発現していない時でさえ、小腸に損傷が生じている場合があります。
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消化器官にダメージが大きいセリアック病では、摂取した栄養素がきちんと吸収されないことによって、下痢や便秘、膨満感などの症状が現れます。また、貧血や体重減少などが続いたり、イライラやうつ症状を併発する場合もあります。
他関係する病気
セリアック病は誰でも発症することがありますが、遺伝や他の病気との関係で発症するリスクが高まります。近しい親族にセリアック病の方がいたり、糖尿病や過敏性腸症候群と診断されたことがある方は注意しましょう。
また、ストレスや環境の変化、妊娠出産などのホルモンバランスの変化でも発症することがあります。仕方が無いことではありますが、なるべくリラックスする時間を取るようにしましょう。