今話題のヒートショックプロテインとは?
ヒートショックプロテインとは、傷んだ細胞を修復することのできるタンパク質のことを言います。ヒートショックプロテインは常に体内に存在しますが、熱によるストレスを体にかけると量が増すので、保温が鍵となっています。
ヒートショックプロテインには病気の予防・回復効果や鬱病、癌の治療や予防など様々な万病に効果があるだけではなく、美容についても関係が深いというので、どんな効果があるのか知っておきたいですよね。
美肌に!ヒートショックプロテインの顔への効果
ヒートショックプロテインには傷ついたタンパク質を修復する効果があります。これは皮膚細胞にも効果を発揮しますので、女性にとって大切なお顔の肌にも効果絶大なんです♪
紫外線のダメージやシミへの効果
ヒートショックプロテインにはメラニン生成を抑えてくれる働きがあることがわかっています。また、細胞そのものを紫外線に対して強くさせる作用もあるため、メラニンを生成しなくても紫外線ダメージから肌を守ることができるようになるのです。
そのためシミの予防に効果を発揮します。
コラーゲンでシワにも良い
ヒートショックプロテインには良質なコラーゲンを作り、コラーゲンの分解を防ぐ効果があるといわれています。年齢を重ねたり紫外線ダメージなどで減少してしまうコラーゲンは肌を若く保つための必要成分。
そんなコラーゲンを守ってくれるので、顔にできるシワやたるみの予防になります。
美白への効果
前述したとおり、ヒートショックプロテインにはメラニン生成を抑える働きがあります。肌がくすんで見えたり、日焼けしてしまう原因はメラニンの過剰分泌にありますのでこのメラニンを抑えることで美白効果が期待できます。
顔だけじゃない!ヒートショックプロテインの驚くべき効果
もちろん、ヒートショックプロテインの効果は美容面だけではありません。リラックス効果があり精神的なストレスを軽減させるため、鬱病の治療にもつかわれる大変優秀な物質です。精神的な部分以外にも身体的な健康にも嬉しい効果を発揮します。
免疫力のアップ
体を温めることで、ヒートショックプロテインが増えるだけでなくリンパ球も増加します。リンパ球には免疫増強効果があり、ウイルスなどの感染を防ぎます。
便秘の解消
多くの女性の悩みである便秘。原因は様々ですが、体の冷えにより血流が低下し代謝が悪くなることで便秘になることも多いです。胃腸の働きを活性化させるために、体を温めることはとても効果的です。
筋肉痛の改善
ヒートショックプロテインはタンパク質を修復してくれる物質なので、レタスなど野菜がしなっているところに、お湯をかけると生き返ったようにシャキッとなる現象と同じです。もちろん、タンパク質の塊である筋肉も修復してくれます。
筋肉の修復においては入浴直後から始められると言われています。筋肉の修復は寝ている間に行われますので、就寝前にヒートショックプロテインを増やすとより効果的です。
疲れにくい体に
体を温めるとエンドルフィンという物質が放出されます。これには疲労や痛みを緩和する効果があります。また、乳酸の産生を遅らせるので、筋肉の疲労を軽減させます。
ヒートショックプロテインを増やすには?体温が関係?
ヒートショックプロテインは体にストレスがかかることによって生成されるタンパク質です。体にストレスを与えると聞くと、少し怖いイメージがありますがそれを人為的に安全に行える方法が保温です。
ヒートショックプロテインが増える条件
ヒートショックプロテインのおかげで自己回復力を向上させ、病気の予防や美肌へつなげられます。体がストレスを覚えることで増えるタンパク質でストレス蛋白とも呼ばれていまが、増やすためには、熱ストレス、病原菌、紫外線などが原因です。
精神的ストレスでもヒートショックプロテインが増える影響があります。
体温を上げるには…
体にストレスを与えてヒートショックプロテインをもっと体内で多くつくるのためですが、安全に効率よく行う方法が入浴です。日本人は日常的に入浴を行う習慣がありますので、ヒートショックプロテイン療法がとても有効なのです。
ヒートショックプロテインに効果のある入浴法でタンパク質を増やそう!
ヒートショックプロテインは様々なストレスによって多く作り出されるタンパク質ですが、最も効率よく増加させる方法が熱ストレスだと言われています。そのためには効果的な入浴方法を実践することが大切です。
また、ヒートショックプロテインを生成するには平熱より1.5度ほど体温が上がれば良いと言われていますので、行う前に体温を測って自分の平熱を知っておくことも大切です。
お湯の温度は40~42℃
温度を上げすぎるのは禁物です。40~42度程度に設定しましょう。ヒートショックプロテインは40~42度の熱ストレスで最も効果的に増加するといわれています。なお、シャワーのみでは体温を上げることが難しいので、ヒートショックプロテインの増加は見込ません。
20分ぐらい浸かる
40度の浴槽に入浴する場合は20分程度浸かると良いでしょう。41度であれば15分、40度であれば10分程で体温の上昇が見込めます。また、血行を促進する効果のある入浴剤を使用した場合は上記の時間マイナス5分で大丈夫です。
入浴後にしっかり上がった体温を保温しておくこともとても大切です。体温を高い状態で保つことでヒートショックプロテインの量が増えます。入浴後はすぐに衣類を着られるように用意しておき、夏でも10分ほどは冷房などはつけずに体をあたたかいまま保つようにしましょう。
水分をしっかり補給してから入浴
熱めのお湯に浸かって体温を上げ、発汗を促すため脱水を起こす場合があります。安全のためにも入浴を行う前はしっかりと水分補給をするようにしましょう。大量に汗をかくことで体内の塩分が少なくなりますので、スポーツドリンクを飲むのも良いでしょう。
週に2~3回がおすすめ
一度生成されたヒートショックプロテインは1週間ほど体内に残ります。また、ヒートショックプロテインのパワーが最大限に発揮されるのは入浴してから2日後といわれていますので、効果を感じたいと思う日の2日前にこの入浴法を試すなどして調整すると良いでしょう。
また、あまりに頻回に行うと体が慣れてきてしまいこの温度の熱でストレスを感じることができなくなってきてしまいます。そのため、ヒートショックプロテイン入浴法は週2~3回に留めるようにしましょう。
サウナや岩盤浴でもヒートショックプロテインは増える!
ヒートプロテインを効果的に増やすためには正しい入浴を行うことが効果的なのですが、これは入浴に限ったことではありません。サウナや岩盤浴でもヒートショックプロテインを効果的に増やすことができるんです。
サウナを利用する場合の方法
サウナには疲労回復や高血圧の改善など体の健康のために嬉しいメリットが多数存在します。その中の一つがヒートプロテインの増加です。
サウナの場合、週1~2回の頻度がおすすめです。1回にあたり、10~15分ほどの入浴が目安となります。40度で20分・41度で15分・42度で10分です。サウナの温度を確認して、調整するようにしましょう。
岩盤浴を利用する場合の方法
デトックス効果があることで美を意識する女性が利用することの多い岩盤浴。この岩盤浴にもヒートショックプロテインを増やす効果があります。岩盤浴内は温度が低めでじんわりと体を温めますので、ヒートショックプロテインの増加に効果的と言われています。
温める時間は入浴やサウナと同じで40度で20分・41度で15分・42度で10分を基本としてください。時間を見ながら仰向けとうつ伏せを交互に行うとより効果的です。
ヒートショックプロテイン入浴をする時の注意点
ヒートショックプロテインを有効に活用するには注意点も存在します。適当に行ってもヒートショックプロテインは増えませんので、気を付けてください。
部屋の温度差に注意
ヒートショックプロテインを増やすためには体を温めて、その状態を保てるようにする工夫が必要です。
・入浴前に浴室内をあたためておこう
入浴前に体温が下がってしまうとヒートショックプロテインを増加させるほど体温を上げるのに時間がかかってしまいます。そうすると逆上せてしまうなど危険も増えますので、入浴前にお風呂の蓋を取っておいたり、浴室の床にお湯をかけるなどして温める工夫をしましょう。
・部屋をあたためておこう
入浴によって上がった体温を極力下げない工夫が必要です。体についた水分は蒸発するときに体から熱を奪いますので、タオルでしっかりとふき取るようにしましょう。また、部屋を暖めておくことで体温が下がることを防ぐことができます。
無理しすぎない
高齢の方や体力のない人には、半身浴をおすすめします。その場合肩を冷やさないように時々首までお湯に浸かるなどすると効率的に体温を上げることができます。
心臓が弱い方は医師に相談をするようにしてください。また、健康な方でも体調が悪い日はゆっくりと休むことを心がけましょう。入浴とはいえ体にストレスを与える方法ですから、無理は絶対にいけません。