南雲Dr.式空腹ダイエットで痩せるって本当?
今まで空腹はダイエットの敵といわれていましたが、空腹時こそ痩せるタイミングだということが分かってきました。
空腹を我慢してから食事をすることで、ダイエット効果を得られるといいます。
ダイエットで空腹はNGと言われてきたが・・・
ダイエットをしているときの空腹は良くないと長年言われ続けてきました。その理由は食欲を抑えるほど食欲が増してしまうことや、体が飢餓状態だと錯覚し脂肪を溜めやすくなってしまうから。しかし、空腹は体にとって嬉しい効果を発揮することが昨今分かってきたのです。
現役医師が空腹ダイエットを提唱
現役の医師である南雲吉則先生は、自身の体験から空腹ダイエットに対する効果について提言しています。南雲先生自身、現在は1日に1食のみ、菜食中心の食生活を心がけていて、ピーク時の体重の-15kgを常に維持するようにしているそうです。
空腹で内臓脂肪を燃やす
空腹感は血糖値が下がり脳が指令を出すことで感じる欲求です。食事をすると血糖値が上がるのですが、この血糖値がダイエットに対して重要なキーポイントとなっています。
血糖値が下がった状態の時、体は動くためのエネルギーを発生させるために体内の脂肪や糖を燃焼します。そのため、空腹時は脂肪が燃焼されやすく、痩せやすい状態となっているのです。
空腹はダイエットに加えて嬉しい効果が
食欲を抑えることで得られる効果は痩せることだけではありません。
その他にも、嬉しい効果がたくさんあるのです。
若返りホルモンでアンチエイジング
空腹のときに分泌される成長ホルモンには老化を抑制する効果があるとされています。また、シミの原因となるメラニン色素を分解してくれますのでシミやくすみの予防にも繋がります。
健康にも良い空腹ダイエット
胃が空になっていると、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンは内臓脂肪を分解したり傷ついた皮膚や粘膜の補修も行ってくれます。また、空腹時に動き出すサーチュイン遺伝子には傷ついた細胞を修復する効果があり、体に受けたダメージを軽減させることができます。
気になる体臭まで軽減できる
空腹ダイエットにより血中のコレステロール値が減ると皮脂の分泌が抑制されます。皮脂は嫌なにおいを発する原因ですので、皮脂の分泌が減ることで体臭を減らす効果が期待できます。
空腹ダイエットで痩せやすい体に
空腹の時間を増やすことで脳や内臓をゆっくりと休ませる時間をつくることができます。これにより、脳や内臓の働きが活発化し、食事をとるたびにエネルギーを余すことなく使おうとするため、脂肪の燃焼にもつながります。
老化も抑える空腹ダイエットの方法・食事は?
空腹ダイエットは非常に効果的なダイエット方法ですが、間違った方法を行ってしまうと逆効果です。
まずは徐々に体を空腹に慣らしていくことから始めましょう。
まずは昼食を抜くことから
いきなり1日1食の生活をしようとおもっても、普通の人はその空腹感に耐えられるものではありません。まずは昼食を抜いてみることから始めていきましょう。ちなみに食事は好きなものを食べても大丈夫です。
1日2食の生活に慣れてきたら、徐々に朝食を軽くしていきましょう。おすすめなのが野菜ジュースや野菜をたっぷりと入れたスープなどです。しょうがを使用するのも血行促進や整腸作用がありますので、効果を倍増させてくれます。
食事をとるタイミング
食事は毎日同じ時間にとるようにしましょう。お腹がぐーっと鳴ってから食べるのも、体が空腹を感じている証拠ですのでおすすめです。
ちょこちょこ食べはNG
空腹ダイエットにおいて、ちょこちょこ食べはしてはいけません。ちょこちょこ食べをしてしまうと、いくら量が少なくても血糖値が上がってしまうので常に血糖値が高い状態になってしまい、太りやすい体になってしまいます。お腹が鳴るほど空腹感を感じることが大切です。
ダイエット、空腹時に筋トレして大丈夫?
空腹時の筋トレは血糖値が下がった状態で高い脂肪燃焼効果が望めますので、おすすめです。
しかし、空腹時の運動はそれだけ体に負荷をかけますので、注意が必要です。
空腹時は軽い運動がおすすめ
脂肪燃焼には軽い運動を長時間続けることが最も効果的です。そのため、ウォーキングなど軽めの運動を行うようにしましょう。軽いストレッチや筋トレなどを行うのもよいですね。
空腹で激しい運動は危険
血糖値が低い状態で激しい運動をしてしまうと、極度の低血糖に陥ってしまいます。めまいや寒気、運動障害のほか、ひどい場合は心臓麻痺などを引き起こす可能性がありますので絶対にやめてください。
ダイエット中の空腹、気を紛らわすには
食欲は人間の三大欲求のひとつ。空腹は非常につらいものです。
空腹をやり過ごすためにおすすめの方法を紹介します。
- 食欲を抑える耳つぼ
耳の前にある突き出た骨の部分の真ん中を指で10秒ほどやさしく押します。これにより空腹感を紛らわすことができるといわれています。 - 作業をする
勉強でも仕事でも読書でもゲームでも構いません。何か集中して行える作業を行うことで、そちらに気が向き空腹感を紛らわすことができます。 - 炭酸水をのむ
炭酸水は飲むときの刺激や、おなかの中溜まるのにカロリーを含まないことから、空腹感を紛らわすのに最適な飲料です。
空腹ダイエットの注意:低血糖で寒気がしたら危険
空腹ダイエットは非常に効果のあるダイエット法ですが、その分体にかける負荷も大きいです。
体に異常を感じた場合はすぐに中止してください。
低血糖、こんな症状が
低血糖は血糖値が下がりすぎてしまうことをいいます。低血糖になってしまうと、体に様々な不調を引き起こします。
- 自律神経障害
血糖値が急激に下がることで、体が危険な状態であることを知らせるために起こる症状です。主に発汗・頻脈・手足の震え・動悸・寒気などが挙げられます。 - 中枢神経症状
さらに血糖値が下がると脳が正常に働けなくなり、中枢神経に異常をきたします。主に頭痛・かすみ目・集中力の低下、錯乱・脱力、眠気・めまい・疲労感・ろれつが回らないなどの症状が現れます。 - 意識障害・低血糖昏睡
中枢神経症状をほっておくと、最後には意識障害を引き起こします。自分がどこにいるのか、何をしているかなどを判断できなり、最終的には昏睡状態になります。最悪の場合、死に至ります。
空腹ダイエット、しちゃダメな人
空腹ダイエットを行うためには、健康であるということが最低条件です。体調が悪かったり、精神的ストレスに弱い人などにはおすすめしません。また、現在何らかの病気の治療中であったり薬を服用している場合は必ず主治医に相談をするようにしてください。