たった1カ月の禁煙で何か効果があるの?
最近、タバコを吸う女性増えてきましたよね。筆者も若気の至りで吸った事がありました。今現在タバコを吸われている人、タバコを1カ月だけでも辞めてみませんか?禁煙は長期間でなければ意味がないと思っている人は大間違いです。
目には見えませんが、1カ月禁煙したことによる体の変化は起こっているんです。
1か月どころか20分で体は正常化に向かい始める
最後の1本を吸った直後、肺にはニコチンやタールを含んだ煙が充満して体には血管収縮、血圧上昇、脈拍数増加といった影響がでています。そして、吸い終わった直後から体はニコチン・タールのダメージからの回復を始めます。
吸い終わりから20分後。収縮していた血管は元に戻り、血圧・脈拍数も正常化します!禁煙を決めて最後の1本を吸ったとしたら、吸った20分後には早くも健康体になっていきます。
1か月の禁煙で得やすい体の変化は?
禁煙20分でも体は健康体になる事が分かりましたよね!では、1カ月禁煙するとどんな体の変化が起きるのか紹介します。
朝はスッキリ!寝起きが良くなる
タバコを吸っていると眠気に悩まされます。タバコを吸えば目覚ましになるというのは妄想で、タバコを吸うと熟睡する事が難しくなり、睡眠不足のため寝起きは体が重く、日中は眠気と戦うことになります。
ですが、禁煙をすることで熟睡できて、すっきりした寝起きで日中でも眠気はありません。更に、就寝時もフトンに入ったらすぐに眠ることができるんです。
階段もラクラク♪息切れしなくなる
禁煙を1ヶ月続けることができると身体が軽くなっていきます。一番目に見える効果としては、息切れが少なくなります!階段の昇降時や重いものを持った時、走ったときなどに今まで感じていたような息苦しさが激減します。それほど喫煙は身体に負担がかかっています。
ご飯が美味しい!?味覚と嗅覚が敏感に
禁煙開始から2日目に入ると、今までの喫煙習慣で鈍りに鈍っていた味覚や嗅覚が敏感さを取り戻します。それは、舌や鼻の粘膜に付着したタールがなくなるからです。
よく、タバコをやめるとご飯がおいしい!と言いますが、これまでもおいしいご飯を食べていたのをタバコのせいで味覚や嗅覚が鈍っていたから美味しいと感じるんです!食後の一服と引き換えに、美味しいものを美味しいと感じれないという損をし続けていたんです。
悩みの種の口臭が改善される
禁煙をすると口臭も元にもどります!タバコにはアンモニアが使われていて、喫煙をすると体が臭くなり口臭もひどくなります。またヤニによって歯垢などが溜まり口臭の原因にもなります。禁煙をしても口臭が気になるという人は歯医者か内科に行ってください。
喫煙が口臭の原因というのはタバコを吸っていれば実感できるレベルですが、問題なのは自分と他人では感じ方には差があるということです。
1か月の禁煙で美肌になるって本当!?
健康に良い禁煙、美容にもとても良いんです。あなたはスモーカーズフェイスというものを知っていますか?喫煙による悪影響には顔にも現れるんです。順番に説明していきます。
喫煙時は活性酸素のせいでビタミンcが大量消費されていた!
タバコは体内の酸化(腐敗)を進行させる活性酸素を生み出します。これを排除するための酵素や抗酸化作用を持つビタミンCなどが体内で必要以上に使われてしまい、無駄にエネルギーを消費しています。
もともとビタミンCの摂取量がとても低い日本人の食生活なので、ここに拍車をかけるように消費を促しています。
血行不良が改善されて明るい顔色に!
禁煙開始から2週間~3週間が経つと、体全体の血行不良が改善して、お肌がハリとツヤを取り戻します。喫煙が原因だった肌荒れが治り、すべすべ美肌になりお化粧のノリが良くなるのを実感できます!普段、お化粧をする女性であれば、この時期の禁煙効果をより感じる事ができます。
5~10年老けて見える『スモーカーズフェイス』
スモーカーズフェイスとはタバコを吸うことによりだんだんと老け顔になってしまうことで、特に女性のほうがスモーカーズフェイスになりやすいんです。
スモーカーズフェイスの特徴
・顔のシワ。(目尻・口周りなど、同年代の人よりもシワが深くなりやすい。)
・顔色が暗くなる。(タバコに含まれているタールが顔色を暗くします。毛穴の角栓が黒ずむ原因でもあります。)
・顔にハリ、艶がなくなる。(血行不良により、肌に栄養が行きづらくなります。ハリがなくなればたるみにもつながります。)
・目のクマ。(この特徴も、血行不良によるものです。)
・頬がコケる、やつれる。(タバコのせいでビタミンがなくなり、コラーゲンが不足します!その他にも、歯茎の色が悪くなる、歯にヤニ汚れ、口臭、白髪、抜け毛など。ほとんど美容に関係するものに影響します。)
1か月の禁煙で髪にツヤが!?白髪や抜け毛も減る!
タバコに含まれるニコチンやタールには、毛髪の材料である亜鉛を破壊します。ただでさえ少ない貴重な栄養素の亜鉛が喫煙により更に少なくなります。
喫煙中の髪は常に栄養不足状態
タバコを吸うと、体中の血管が細くなります。それまで血液によって身体の隅々まで行き届いていた栄養や酸素が、細胞に届かなくなり、髪にいきわたるはずだった栄養がなくなってしまい髪は常に栄養不足になります。
これは、身体の末端になればなるほど顕著に影響を受けます。頭皮や毛髪は、身体の末端に位置するものなので、当然影響を受けます。頭皮には強くしなやかな髪を作る細胞が沢山あり、それらの機能が衰えてしまって、結果としてハリやコシのない髪が生えてきてしまいます。
頭皮もお肌の一部!喫煙中は血行不良に
喫煙することで薄毛や抜け毛になりやすくなる原因の1つは、血行不良です。
タバコに含まれるニコチンには、自律神経を刺激し血管を細くさせてしまう作用があり、細くなった血管は血圧を上昇させ血液の流れを滞らせてしまうため、体内に酸素や栄養素が行き届かなくなり、結果的に髪の毛や頭皮の成長が妨げられてしまいます。
1か月禁煙なんて無理!?頭痛に眠気…辛い離脱症状
禁煙には離脱症状があり、禁煙から3週間がピークといわれていますが、正直人それぞれです。しかし最初の3週間程度が目安になるでしょう。体もニコチンの事を覚えていますし、吸いたいという脳になっていることは間違いありません。
現に3週間程度の禁煙を出来る人はたくさんいます。
吸いたい!集中出来ない!!だるさに目まい…症状は人それぞれ
離脱症状には
・イライラする
・そわそわして落ちつかない
・頭痛
・からだがだるい
・極端に眠い
・眠れない
・便秘
・鬱傾向になる
があり、ニコチンが体内からなくなってから様々な症状が起こります。
今までタバコを吸うたびに覚せい成分を取り入れていたものが入ってこなくなると、それまで何度もタバコで覚醒していたのに入ってこなくなる事で眠気につながったり、頭痛や吐き気などの体調の変化や、やる気がなくなるなどのメンタル面に影響します。
猛烈な眠気の原因は「ニコチン」と「アセチルコリン」にあり
そもそもどうして眠くなるのか。人の体の中にはアセチルコリンという物質が常にあって、脳がいつも作り続けているんです。
ニコチンはアセチルコリンと同じように、脳の快楽を感じる部分に反応する物質で、タバコを吸ってニコチンを吸収すると脳が勝手に要らないものと判断してアセチルコリンを作るのをやめてしまいます。
なので、禁煙すると覚醒物質のアセチルコリンもニコチンも脳へ送られません。そのため脳は自力で覚醒しないといけないところがひたすらニコチンを待ち続け、そのまま自力で覚醒する動きを忘れてしまっているため、脳自体が寝てしまい人間も眠たくなってしまいます。
*アセチルコリンは10日もすればまた自力での活動を思い出すので大丈夫です。
3日目くらいがピーク!でも1カ月以上続く人も…
この離脱症状がどのくらい続くのかというと、タバコを絶ってだいたい3日くらいまでがピークとされています。長いと2〜3週間、1ヶ月離脱症状が続くという人もいるようです。
禁煙したら酷い肌荒れや吹き出物が!?それは「好転反応」かも
禁煙している時に好転反応と言われる症状が出る場合があります。これは体の中に溜まった毒素を体の外に排泄する反応です。症状が改善される時に起こる体の変化です
!
好転反応は体が毒素を排出している証拠
肌荒れ、吹き出物といった排泄反応が多いです。女性に多い禁煙ニキビもコレで、排泄反応は身体の中に溜まった毒素を身体の外へ排泄していく反応で、喫煙で取り込んだ有害物質を身体が外に出そうとする反応です。
他にも、倦怠感、眠気、下痢、目眩、頭痛、目の充血、咳き込みなどの症状が出ることがあります。
個人差はあれど必ず治まる!
好転反応は短い人なら1日、長い人でも40日前後くらいです。何回か繰り返す事もありますが、個人差があるので長引く方もいます。期間中は辛い症状が出る方もいますが、身体から毒が抜けて新しい細胞に生まれ変っています。
1カ月の禁煙で確実に手に入るものがある!
辛い離脱症状を乗り越えた先に必ず手に入るものがあります。それは、喫煙している間は中々気付かないものですが重要なものです。
計算してみよう!第一はタバコ代に消えていたお金
一般的なところで、1箱20本入りで400円の煙草を1日1箱吸うとして計算すると1カ月(31)×400=12,400円です。年間でみれば、148,800円もタバコにお金を使っています。これに、一箱増えるごとにどんどんタバコ代に消えるお金は増えます。
更に、税制改正で煙草が1箱1,000円になる可能性もあるので、そうなると1ヶ月に31,000円、年間372,000円ものお金が消えることになります。
第二は喫煙に費やしていた時間
ある調査でいくつかのパターンでタバコを吸う時間を計測してその平均時間を算出してみたら、4分07秒という結果が出たそうです。タバコを1本吸うのにかかる時間は約4分で、これを1カ月で計算すると40時間(1日半)タバコを吸う時間に費やしています。
目指せ禁煙1カ月!吸いたい気持ちを我慢するには?
ここまで説明してきて、金額面や時間でも禁煙が体にも自分自身にも優しいことが分かりましたよね。ですが、やはりずっと吸い続けていたものを辞めるというのも中々ストレスがあります。この吸いたい欲求をかわすための方法を次は紹介します。
喫煙のデメリットと禁煙のメリットを強く思い出す
タバコには百害あって一利なしというように、辞めることのメリットはとても多くデメリットは少ないんです。その事を頭に入れておいて挫けそうな時に強く思い出すことがとても大事です。
「タバコを吸う」を別の行動にすり替える
中々辞められないって人はタバコを吸う行動を別の動きに変えるのが大事です!例えば、飴やガムを噛んで口が寂しいのを紛らわしてみたり、ジムに通ったりウォーキングやランニング、ヨガなど体を沢山動かしたりするのも一つの手です。
ヘビースモーカーは離煙パイプなど禁煙グッズで減煙からも○
ヘビースモーカーの人は、コンビニなどで売られているアロマの香りがする水蒸気タイプ禁煙パイプや禁煙用に少しだけニコチンが含まれているガム、肩や背中に貼るシールなどの禁煙グッズを使って少しずつ体にも取り入れるニコチンを少なくしていってください。
ニコチン依存が強い人は禁煙外来利用も考えて
禁煙は、自分一人ではなかなか達成できません。病院のサポートを受けながら禁煙を続けることもできます!禁煙外来は、総合病院や内科、循環器科、婦人科、外科、心療内科、耳鼻咽喉科などさまざまな診療科で行っています!
禁煙外来では、医師が喫煙歴をきちんと把握した上で、禁煙補助薬の処方や治療の経過を見守ってくれます。離脱症状が起こっても診察で相談できるので、うまく続けていくことができます。
さらに、条件を満たせば健康保険等を使って禁煙治療ができるので、1人では辞められないと思う人は禁煙外来も視野に入れてみてください。