生と焙煎の違いは?玄米粉の効果
稲のいちばん外側の、もみがらだけを取り除いたものが玄米です。玄米は、白米よりもミネラルや食物繊維が豊富で、栄養豊かな食材です。
40種類以上の栄養成分がバランスよく自然に配合された最高の主食なのですが、硬くて食べにくいとか、消化吸収が良くない、美味しくないなどのデメリットもあります。
焙煎する前のでんぷんをβ-(ベーター)でんぷん、焙煎したものをα-(アルファ)でんぷんと呼びます。消化吸収を良くするために、炒ることによって、でんぷんをα化します。
焙煎をしていない生玄米粉と焙煎の度合いによって、色が違ってきます。浅炒りが白色、焙煎が深いと茶色になります。
生玄米粉で必要なミネラルを補給
生玄米粉は、生の玄米を粉にすることで、ビタミン、ミネラル、食物繊維など玄米に含まれている40種類以上の栄養成分が、ほとんど破壊されずに含まれています。生玄米粉を小麦粉の一部に使い、パン、菓子、麺などにして食べると効果的です。
例えば、小麦粉に3割ほど混ぜると、モチモチした食感の栄養豊富なパンを作ることができます。また、そのまま水でといて10分くらい煮詰めて玄米クリーム(おかゆ)という健康食として食べるのも人気です。生玄米を使ったタイプは長期保存ができないので、早めに使い切るようにしましょう。
公式サイト:山田健康センター
焙煎玄米粉の効果的な食べ方
玄米を遠赤外線で焙煎し、微細に粉末化した製品、(株)シガリオの「リブレフラワー」が人気です。いままでの玄米粉では考えられない25ミクロンという微粉末なので、そのまま飲んだり食べたりすることができます。消化吸収がよく、体内で栄養成分が効果的に働きます。
公式サイト:http://www.cigario.co.jp/
玄米粉の効果的な作り方と種類
プレーンの玄米粉は、玄米をそのまま粉にしたもので、小麦粉などの他の材料は入っていないので、ミキサーやミルがあれば自宅でも作ることができます。
玄米をフライパンで煎って、ミルサーにかけるだけで完成です。粉末にしておけば、色々な料理に混ぜて使えるので、玄米を使った料理のバリエーションが増えます。また、粉末にすることで少し量が増えるので、お得感も味わえます。
軽く煎ればあっさり味、深く煎れば香ばしく
【作り方】
- 玄米をザルで洗う。
- フライパンで乾煎りし、しっかりと火を通す。
- あら熱がとれたらミルサーにかける。
1日くらい水に浸けたほうがおいしいです。玄米を水に漬けておく場合、夏は冷蔵庫に入れておかないと臭くなるので注意しましょう。
玄米粉を使った効果的なレシピ
玄米は、白米に比べると調理に時間がかかります。
料理によっては味が合わないものもありますし、栄養素を吸収するためにはよく噛まないといけません。やはり苦手意識がある人もいますが、玄米粉なら調理もしやすく、粉なのでパンやクッキーなど、色々な料理へのアレンジがぐっと広がります。
ネットでも、玄米粉を使った美味しいレシピがたくさん紹介されています。
玄米粉のお好み焼き
お好み焼きを作るときに、普段のレシピの小麦粉の量の半分くらいを玄米粉に置き換えて作ると、ふわっとしてとろっとした食感の栄養満点のお好み焼きになります。
お好み焼きの基本の粉に、玄米粉を合わせて1カップ、卵1個、 水100mlぐらい、生地の様子をみながら水を加えて焼きます。具はキャベツの千切りや海鮮など、お好みで作ってみてくださいね。
香ばしい!玄米粉クッキー
【材料】(約15枚分)玄米粉:40g、きな粉:10g、無塩バター:30g、きび砂糖:15g、豆乳:大さじ1/2
- 玄米粉・きな粉・きび砂糖・バターを入れて、サラサラな状態にする。
- 豆乳を加えて生地をまとめて、角棒状にする。
- ラップに包んで、冷蔵庫で1時間ほど休ませる。
- 1.5センチ幅くらいに切る。
- 180度に予熱したオーブンで15分くらい焼く。
玄米粉ミックスでパン作り
玄米粉グルテンフリーは、小麦アレルギーの人に対応した、小麦グルテンフリーの粉で、小麦を使わない工場で作っています。グルテンフリーと表示されたタイプを選ぶと、アレルギーの心配がなく安心です。
小麦アレルギーが無い人なら、玄米と小麦をミックスしたタイプがおすすめです。玄米粉などの米粉は、グルテンを含まないので膨らませるのが難しいですが、ホームベーカリー用に、小麦粉とミックスされているので、米粉パン初心者にも使いやすくなっています。
アレルギーがなく、米粉だけのパンでは物足りないという人には、こちらのタイプがおすすめです。
美容にいい玄米粉の効果
玄米には、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれているので、美容効果もあります。
【栄養成分ごとの美容にいい効果】
- ビタミンB1:糖質や脂肪の代謝を促す働き。
- ビタミンE:体をさび付かせる活性酸素を中和して、老化を防止。
- カリウム:体内の余分な塩分を排出して利尿作用をもたらすので、むくみ解消に効果的。
- たんぱく質:細胞を生成するのに必要な栄養素で、お肌の生まれ変わりには欠かせません。
- 食物繊維:整腸作用により便通が良くなるので、老廃物が効率よく体外に排出され、体の内側からお肌を綺麗にします。
ビタミンとミネラル
ビタミンやミネラルは、体内の生理作用をスムーズに作動させるための大事な役割があります。玄米には、ビタミンA・C・Dを除くほとんどのビタミンやミネラルがバランスよく含まれているので、栄養の偏りを防ぎ、体全体の健康を増進してくれます。
抗酸化作用が高いビタミンEも含まれていますから、アンチエイジング効果やホルモンバランスを安定させる効果もあると言われています。
フィチンによるデトックス効果
フィチン酸はデトックス効果がある成分で、重金属類や発がん性物質などの排出を促進してくれます。また、大フィチン酸は抗酸化作用のある成分で腸がん以外の抗がん作用も期待できます。血液を固まりにくくし、血栓を予防する効果もあります。
玄米粉でダイエット効果も!
食事を、よく噛まずに食べたり、おかずを食べる前にご飯をかき込んでしまったりすると、血糖値は急上昇します。急激に血糖値が上がると、下がるときも急激に下がり、その時に甘いモノが欲しくなります。
玄米粉の食物繊維は、胃の中にとどまる時間が長いので、血糖値がゆるやかに上がり、ゆるやかに下がるため、甘いモノが欲しくなるのを防いでくれるのです。ダイエット効果もありそうですね。
GABAでイライラ軽減
ビタミンB群は、私たちが生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせない栄養素です。ビタミンB1は糖質の代謝に欠かせない栄養素ですし、ビタミンB2は糖質と脂質の代謝に役立ちます。ビタミンB群が欠乏すると疲れやすくなり、イライラの原因にもなります。
玄米粉はビタミンB群が豊富ですが、発酵した玄米粉であれば脳内をリラックスさせるGABA(ギャバ)も豊富なので、イライラを軽減することができるのです。
便秘解消
便秘はダイエットの大敵です。よけいなものを溜め込んでしまっていては代謝も悪くなり、やせにくい体質になってしまいます。玄米粉の食物繊維は白米の5倍にもなります。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つがありますが、玄米にはどちらも含まれています。整腸作用があり、体内の毒素や老廃物を排泄する効果があるので、便通が良くなります。