黄ばみの原因!!アポクリン腺の脇汗
お気に入りの洋服が脇汗で黄ばんでしまうのは、とても辛いものですよね。脇汗の黄ばみは落ちにくいという性質があるのでなかなか厄介なものです。
汗を出す汗腺には2種類あり、そのうちのエクリン腺は全身にある汗腺で、その汗腺から出る汗はサラサラしていて色も臭いもありません。
一方、脇汗を出すアポクリン腺からは、水分以外にアンモニアや脂質、糖質、タンパク質、そして黄ばみの元となるリポフスチンという成分等が出るため、服が黄ばんでしまう原因となるのです。
脇の皮脂が洗い残されて・・
皮膚の常在菌の中には不快な臭いのもとになる黄色ブドウ球菌や真菌がいます。これらの菌は皮膚についた石けん成分をエサにして繁殖してしまうことがあります。
そのため、脇の皮脂をよく洗って石けんなどをしっかり流しておかないと、黄色ブドウ球菌や真菌が増えて臭いや黄ばみの原因となってしまいます。
ストレスが原因の事も
緊張する場面があると脇の下にじっとりとした汗をかきやすくなります。このようにストレスがかかるときに出る汗は、エクリン腺からのサラッとした汗ではなく、黄ばみの原因となるアポクリン腺から出る汗です。
現代はストレス社会とも言われていますが、ストレスが原因でアポクリン腺から汗が出ることによって脇が黄ばむこともあるのです。
ワキガの脇汗だけが黄ばみの原因じゃない
アポクリン腺とエクリン腺の二つの汗腺のうち、ワキガの原因となるのはアポクリン腺の方なのですが、エクリン腺から出るサラサラの汗も脇に黄ばみが生じてしまうことがあります。
そのため、脇に黄ばみが発生することだけでは、ワキガであると断定することができないのです。
ワキガの簡単な見分け方
ワキガになるのは遺伝的要素が関係していると言われています。両親がワキガの場合は80%の確率でその子供もワキガの可能性があり、片親だけがワキガの場合は50%の確率で子供がワキガの可能性があると言われています。
ワキガかどうかは耳垢にも影響していると言われています。耳垢が乾いておらず湿っている人は、アポクリン腺の多い体質でありワキガの可能性が高くなります。
また、衣類の黄ばみの状況によってもワキガの判断ができます。それは黄ばみの範囲の広さです。エクリン腺から出る汗ならば、黄ばんでいても黄ばみの範囲が比較的大きく、黄ばんでいる部分の境目がわかりづらいという特徴があります。
その逆にワキガによる黄ばみなら境目がはっきりしているため、遠くからでも発見することができるのです。
意外!脇汗からの黄ばみはデオドラント剤が原因?
脇汗対策のためにデオドラント剤を使われる方も多いと思うのですが、意外にも脇汗の黄ばみはデオドラント剤が原因のこともあるのです。
もしそうだとしたら、対処法はどのようにしたらよいのでしょうか?
少し使用を止めてみる
脇汗対策に良いと思ってデオドラント剤を使用していても、中には自分の体質に合わずに、汗と制汗剤の成分が化学反応を起こして黄ばみの原因を作り出していることがあるのです。
それを判断するのは使用中の制汗剤を付けることを一時的に止めてみることです。これで黄ばみが無くなれば、制汗剤が原因だったことがわかります。
黄ばみ取り洗剤は界面活性剤入りを選んで!脇汗の黄ばみに
脇汗の黄ばみはアポクリン汗腺から分泌される「リポフスチン」という色素で、普通の洗濯石けんだけでは落とすことができません。
脇汗の黄ばみは皮脂汚れなので、黄ばみ取り洗剤として選ぶのならば界面活性剤が含まれている洗剤を選ぶことが必要です。
界面活性剤って?
界面活性剤には皮脂分解酵素の働きによって、粒子状になった油を包み込み水中に放出する作用があります。そのため、脇汗による黄ばみとなる皮脂汚れを、繊維から落とすことができるうえに、一度繊維から離れた黄ばみを再び繊維に付着するのを防ぐ作用もあります。
脇汗によって黄ばみができてしまった衣類でも、界面活性剤入りの洗剤を使用することで、脇汗の黄ばみを落とす効果が期待できるのです。
店頭には多くの洗濯洗剤が並んでいますが、容器の裏や側面などに記載されている成分表示を見てみると、界面活性剤の含有量が記載されています。黄ばみ取り洗剤として使用するのならば、界面活性剤の含有量が多いものを選ぶとよいでしょう。
脇汗黄ばみ簡単で意外な洗濯方法
脇汗の黄ばみを落とすのはとても大変そうなイメージがあります。
しかし意外にも身近にあるものを使って簡単に落とせる洗濯方法があるのです。
身近なもので汚れを落とす
脇汗の黄ばみとは皮脂汚れなので、身近にある油分を落とす効果のあるものを使って落とすことができるのです。例をあげると、化粧品の油分を落とすことができるメイク落としや洗顔フォーム、シャンプー、台所用洗剤、デオドラント効果のある固形石けんなどがあります。
界面活性剤がすぐに手に入らない場合などは、日常にあるこれらのものを代用することができるので便利です。落とし方は、直接黄ばみの部分に付けます。ゴシゴシ洗うと生地を痛めてしまうので、歯ブラシなどを使って落とすのもおすすめです。
脇汗は重曹で・・黄ばみの落とし方
脇汗の黄ばみには重曹を使って落とすのがおすすめです。重曹は炭酸水素ナトリウムというアルカリ性の物質で粉末状になっています。
重曹は焼き菓子などのふくらし粉や胃薬などにも使用されており、安全性が高く安心して使用することができますが、工業用のものを使用する時は注意をしなければならないことがあります。
工業用の重曹は食用ではありません
脇汗の黄ばみを落とすときに使用する重曹として、食用のものを使うことに問題はありませんが、単価的に安く手に入る工業用の重曹を使う方が経済的な負担が少なくなります。
ただし、工業用の重曹は口に入れた場合、食用や医療用と違って吸収されずに胃腸に残り、腹痛を起こす可能性があるので気を付けるようにしましょう。
黄ばみの落とし方は簡単です。500mlペットボトルなどに水と約大さじ1杯の重曹を入れ、よく振って溶かしたら洗面器などにその重曹水を入れて、衣服の黄ばみがある箇所を一晩つけておきます。
翌朝は普通に洗濯をするだけです。重曹には漂白効果があるので、黄ばんだ衣類もスッキリ落とすことができます。気を付けたい事としては、シミは時間の経過とともに落ちにくいという性質があるので、できるだけ早く対処するようにしましょう。
時短!脇汗の黄ばみは簡単に漂白剤で落とせる
脇汗の黄ばみは漂白剤を使って、時間をかけず簡単に落とすことができます。
漂白剤は種類によって性質が違うので理解しておくことが大切です。
使いすぎると生地を傷めるかも
漂白剤には塩素系と酸素系、そして酵素系のものがあります。塩素系漂白剤は白いものなら大丈夫なのですが、繰り返し使用すると生地を傷める可能性が高いのでできるだけ使用しない方が良いでしょう。
できれば、酸素系や酵素系漂白剤を使うのがおすすめですが、塩素系よりも漂白する力が弱いので、使用の際はお湯を使って漂白効果を高めるようにしましょう。
蛍光漂白剤が入っているものは色物や柄物の場合、色落ちする可能性があるので、購入の際は成分表示を確認するように注意しましょう。
簡単!すぐできる!脇汗と黄ばみ防止
脇汗と黄ばみの防止には身近にあるベビーパウダーなどでも簡単に予防することができます。原材料がコンスターチのものならば油や水分を吸収する働きがあるので、防汚作用と殺菌作用が高いのが特徴です。
タルク(滑石)で作られたベビーパウダーは、油や水分を吸収する力が無いのでおすすめできません。また、脇汗対策として生活面でストレスをためないようにすることも大切です。意識的にリラックスすることを心がけ、上手に気分転換する時間を作るように努力しましょう。
撥水スプレーや防水スプレー
脇汗と黄ばみの防止には撥水スプレーや防水スプレーを使う方法もあります。撥水スプレーには「フッ素系」と「シリコン系」のものがあります。
シリコン系の撥水スプレーは、空気さえも通さないほどの強力な作用があるので、ムレによって肌荒れを引き起こすことがあります。そのため、フッ素系の防水スプレーを使うのがおすすめです。使用法は黄ばみができやすい箇所に撥水スプレーを軽く吹きかけます。
撥水スプレーにはいくつかの種類があります。革製用やゴム製用のものは、オイルが使用されているので衣類に使用することはできません。フッ素系の撥水スプレーを選ぶときには、「衣類用」「布製用」「繊維用」と表記されているものを選ぶようにしましょう。
普段から気をつけて
脇汗の黄ばみを落とす方法をいくつかご紹介させていただきましたが、できるだけ時間や手間はかけたくないですよね。そのためには脇汗の黄ばみができないように、普段から脇汗対策をしておくことが大切です。
身近にあるもので簡単に予防することができるので、積極的に利用するのもおすすめです。また精神的なストレスをかかえないことも大切です。緊張をほぐすために適度なリラックスを心がけて生活していきましょう。