消化不良で気持ち悪い(嘔吐)一般的に考えられる原因とは
なんだか胃がむかむかする、食欲がないと胃腸の調子が悪いと感じることって案外少なくないですよね。
そういう場合は、大体が消化不良を起こしていることが原因です。
食べ過ぎ、食べ合わせ
刺激のある食品や脂っぽい食品を食べすぎたり、量を多く食べ過ぎてしまうと消化を行うための胃液の分泌が乱れてしまい、消化不良を引き起こします。また、消化酵素を分泌する膵臓の働きも低下してしまいます。
また、食べ合わせによって消化不良を起こすこともあります。
- 天ぷら+すいか
油で揚げる天ぷらと、水分の多いスイカを一緒に食べると胃液が薄まってしまい、消化不良を起こすことがあります。 - ところてん+生卵
消化の悪いものどうしの組み合わせは胃腸にかける負担が大きく、消化不良を起こす原因となります。
ストレスからくる自律神経の乱れ
ストレスを過剰に感じると自律神経が乱れます。自律神経は胃腸を動かしている神経ですから、胃腸の働きが悪くなり、消化不良を起こしやすくなります。ストレスを感じると胃痛がするのも、自律神経の乱れが関係しています。
病気から来る
ストレスや疲れがたまると免疫力が低下してしまいます。これにより、細菌やウイルスに感染しやすくなってしまい、下痢や嘔吐などの胃腸症状を引き起こすこともあります。
また、やせ形で腹筋の少ない人に多くみられる胃下垂と呼ばれる症状は胃の働きが悪く消化不良を起こす原因となります。ほかにも食べたものの吸収を上手に行えない吸収不良症候群や、胃がん、すい臓がんの人も消化不良を起こします。
消化不良と嘔吐は月経前症候群(PMS)が原因のことも
女性であれば毎月お付き合いのある生理。
生理は人によって様々な症状を引き起こしますが、その症状の一つに消化不良が挙げられます。
PMSとは
PMSとはPremenstrual Syndromeの略で日本語では月経前症候群と呼ばれます。およそ生理が始まる2週間前の排卵期に起こる不調のことで、その症状は人によってさまざまです。
代表される症状としてはイライラ・頭痛・腹痛・腰痛などですが中には嘔吐感を感じる人もいます。大体は生理が始まると症状は改善されますが、毎月のことですから生理が近づくたびに嘔吐感があるのは辛いですよね。
お薬で対処できる
PMSがひどい人には低用量ピルの処方で対処されることが多いです。PMSは排卵期に2種類の女性ホルモンが急激に変化することで起こると考えられているのですが、低用量ピルを用いることで排卵を抑制しホルモン量を一定に保ち、PMSの症状を改善します。
低用量ピルは医師の処方の元で服用します。安全性の確立されている薬ではありますが、副作用もありますので医師の診察を受け、正しく使用しましょう。
漢方も有効
漢方による体内改善でPMSに対処する方法もあります。漢方は薬とは違い即効性はありませんが、内側から体質を改善する効果が期待できます。
よく使われる漢方は半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)や当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などです。漢方治療に力を入れている婦人科も多いので、漢方による治療を考える場合は一度医師に相談してみるとよいでしょう。
嘔吐感・消化不良で胃液が逆流
胃腸内に存在する菌の影響で免疫力が低下した部分に、胃液によって胃腸が傷つくことで引き起こるのが胃腸炎です。
胃痛や嘔吐感を伴い、ひどくなると発熱や血便、腹膜炎などを引き起こします。
対処法は
基本的には体の免疫機能で自然と回復しますので、薬での治療としては症状を軽減する方法が選択されます。
- 脱水予防
胃腸炎を引き起こして下痢や嘔吐の症状がある場合、脱水症状を引き起こすことがあります。脱水症状は進むと死に至るなど非常に危険な症状ですので、こまめに水分を摂るようにしましょう。症状が強く水分を摂取できない場合は点滴を行います。 - 対症療法
胃腸炎は腹痛や吐き気など非常に辛い症状を引き起こします。そのため痛み止めなどを処方されることが多いですが、下痢や嘔吐症状は体内にいる細菌を排出するため、ひどすぎない限りは薬の処方もされないことが多いです。
胃食道逆流と逆流性胃腸炎の違い
胃食道逆流と逆流性胃腸炎の違いは、食道や粘膜にただれや潰瘍を見られるかどうかで判断されます。逆流性胃腸炎の場合には食道にただれが見られ、胃食道逆流の場合はただれが見られません。
しかし、症状としてはほぼ同じで胸やけ・胃もたれ・胃痛・吐き気・のどの違和感・食欲不振など胃腸に関わる症状です。原因としては胃酸が多く分泌され、食道に向かって逆流してしまうことだと考えられています。
食道炎が原因なら2、3日で治る
食道炎が原因の胃腸炎の場合、治るまでは個人差があります。早い人であれば薬を飲んで3日で改善する人もいますし、中には慢性的に症状に悩む人もいます。しかし、治療を続けながら生活習慣を改善していけば確実に治りますので、安心してくださいね。
それでも治らない場合
胃炎が長く続く状態の場合は慢性胃腸炎が疑われます。胃腸炎が長期間繰り返し起こることで、胃腸の粘膜が変化してしまい、完治させるのは難しいといわれています。
慢性胃炎の原因はピロリ菌といわれています。ピロリ菌が胃に棲みついてしまうとアンモニアを生成し、このアンモニアが胃腸の壁を刺激することで炎症を起こします。
治療法としてはピロリ菌を除菌する方法が一般的です。2種類の抗生剤の服用を続け8週間後に再びピロリ菌の確認を行います。8週間経ってもピロリ菌が存在していれば、2回目の除菌療法を行います。
消化不良で胃痛と嘔吐、発熱や下痢が・・対処法は
急性胃腸炎とは、胃や腸に急性の炎症が起こることです。
症状としては激しい下痢や腹痛、嘔吐、発熱などが挙げられます。
薬局などで薬を処方してもらう
症状の重さにもよりますが、一般的に急性胃腸炎が疑われる場合は医師の診察を受け、薬を処方してもらうようにしましょう。
急性胃腸炎、他に原因は
急性胃腸炎の原因としては細菌やウイルスへの感染や、極度のストレスなどです。症状を改善するためには胃腸炎を引き起こした原因を取り除くことが必要です。
腸内環境を整えて予防
ウイルスや細菌に感染してしまった場合は仕方ないですが、ストレスや日常生活による胃腸炎の場合は腸内環境を整えることで予防できます。
腸内環境を整えるためには腸内細菌のバランスを整えることが大切です。善玉菌を増やしてくれる食事としてはヨーグルトをはじめとした乳製品が一般的です。
また、規則正しい生活も非常に大切です。睡眠時は胃腸もしっかりと休まりますので、休めた分働きが活発になります。質の良い睡眠と食事を心がけるようにしましょう。
消化不良で嘔吐した場合の食事
消化不良で下痢や嘔吐が続いた場合、胃腸に負担をかける食事は再び嘔吐や下痢をしてしまう危険性があります。
消化が悪いものは避ける
嘔吐や下痢を繰り返しているときは胃腸の働きが非常に弱くなっている状態です。揚げ物などの油っぽいもの、コーヒーや辛いものなど刺激物、おなかを冷やしてしまうもの(冷たい飲み物やゼリーも好ましくありません。)、野菜やお肉類も胃腸に負担をかけます。
まずは常温の水やポカリスエット、ゼリー飲料などからはじめ、徐々におかゆやうどんなどのでんぷん質に移行していくようにしましょう。
こまめに水分を摂る
嘔吐や下痢の症状で怖いのが脱水症状です。人間の体の6割は水分だといわれていますが、体重の1~2%ほどの水分が失われるだけでも軽い脱水症状が現れ、10%が失われると死に至るといわれています。
嘔吐が続いている状態では何かを口にするのもつらいとは思いますが、水分はこまめに摂るようにしましょう。もし、頭痛がしてくるなど脱水の初期症状がみられるようでしたら急いで病院にかかり、点滴処置を受けるようにしてください。