中性脂肪が低い?気になる症状とは?
血液検査などで中性脂肪の値が低かった場合、これって良いのか悪いのか、よくわかりませんよね。中性脂肪の正常値や低いことで起こる症状を知っておきましょう。
中性脂肪が低いのはどれくらいから?
中性脂肪の正常値は男女合わせて30~149が適正だと言われています。元々の中性脂肪の値や個人差もありますから多少低い程度であれば問題がないこともあります。
正常値よりも極端に下回る場合には改善が必要となりますから、診断結果などでしっかり確認するようにしましょう。
こんな症状はありませんか?
中性脂肪が極端に低くなると、いつも疲れやすくなったり、体がだるい、めまいがするなどの症状を感じることが多くなります。脳に十分な栄養がいきわたらないことによって、頭がぼーっとしてしまうこともあります。
また、お肌が乾燥したり荒れてしまうなど、女性の美容にも良くない症状がでることがあります。中性脂肪が極端に減ることによってお肌がカサカサになって見た目が老けて見えてしまうなんて、ぞっとしますね。
中性脂肪が低い!女性に多い原因は?
女性で中性脂肪が低くなる原因にはどんなことが考えられるのか、当てはまることがないか振り返ってみましょう。中性脂肪が低くなる原因の一つに無理なダイエットがあります。極端に食べる量を減らしたり、カロリーがほとんどない食材ばかりを食べていませんか?
女性は見た目を気にしてダイエットに励む人が多いですが、このような無理なダイエットは最低限必要なビタミン類までも摂取できないことになります。
また、太らないように炭水化物を食べないという女性は多いですが、炭水化物は体に必要なエネルギー源です。炭水化物抜きダイエットは自己流で行うと危険が伴います。
極端に炭水化物を減らすことも中性脂肪が極端に低くなってしまう原因となりますから、炭水化物の食べなさすぎには気をつけましょう。
中性脂肪が低くなる女性に多い病気は?
中性脂肪が低くなるのには、思いもよらない病気が原因であることもあります。一体どんな病気の可能性が考えられるのでしょうか?
甲状腺の病気
中性脂肪が極端に低くなってしまう場合の病気として、甲状腺機能こうしん症と呼ばれる甲状腺の病気が原因の場合があります。
これは甲状腺ホルモンの過剰な分泌を引き起こす病気で、中性脂肪が低くなったり体重の減少などにつながることがあります。その他の症状としては、脈数増加や発汗やめまいなどが起きることもあります。
肝臓の機能低下
中性脂肪が低くなる原因はほかにも、病気や何らかのトラブルによって肝機能の低下が起きていることも考えられます。肝臓は脂肪酸を中性脂肪に変える機能があるなど、中性脂肪とは深い関係があります。中には肝硬変と呼ばれる肝臓病が原因のこともあります。
中性脂肪は低いのにコレステロールが高いのは?
中性脂肪が低いのにコレステロールが高いってなんだか不思議な気がしませんか?しかし、このアンバランスが起きてしまうことがあるんです。その原因にはどんなことがあるのか気になりますね。
食事の偏り
中性脂肪が低いのにコレステロールが高くなってしまうのは実は注意が必要です。原因としては偏った食生活があります。バランスを考えずに好きなものだけを食べ続ける、お菓子を食事代わりにするなども必要な栄養素が取れず、悪玉コレステロール値が高くなります。
同時に、カロリーや量を気にしてトータルのエネルギー量が少ないと中性脂肪は低いままでコレステロール値は高いということが起きてしまうのです。
ストレスや疲れ
中性脂肪が低いままでコレステロール値が高くなるのには、ストレスや疲れが原因となることもあります。
コレステロールには強い抗酸化作用があるので、ストレスや疲れで体内の酸化が進むと、これに対応しようとして血中のコレステロール値が増えていくようになります。
体内には肝臓や脂肪組織がありますから、たくさん食べていなくても、そこから脂質が取り出され、酸化によって壊れた組織を治そうとどんどん血中にコレステロールを増やしていくことになります。
これによって、中性脂肪が少ないのにコレステロール値が高いというアンバランスが起きてしまうというわけです。
低い中性脂肪を正常値に戻すための改善方法とは?
中性脂肪が低すぎるのもよくないことがわかったけど、どうやって改善していけば良いのでしょうか?やはり食事や運動などの生活習慣の見直しが必要なようです。
食事はバランスよく
中性脂肪を正常値に戻すためにはまずは食生活の見直しが必要です。一番大切なのはバランスよくいろいろな食材を口にすることですが、特に緑黄色野菜や魚、豆類などビタミンを補うための食事を心がけましょう。
肉や炭水化物を全くとらないことも危険です。もちろん食べ過ぎもいけませんが、必要なエネルギー源として、野菜などと合わせて食べるようにしましょう。
特に炭水化物に含まれる糖質はすぐにエネルギーに変わりますから、中性脂肪が低すぎて疲れやすい、めまいなどの症状がある場合には早めの効果が期待できます。
有酸素運動をする
中性脂肪が低くてコレステロール値が高い場合には、食事をしっかりと整えた上で有酸素運動を行うと効果的です。
なぜなら、コレステロール値を下げようとするとどうしても食事制限に走りがちですが、そうなると必要な栄養やエネルギーを抑えることになるため、中性脂肪が低くなり疲れやすくなってしまうからです。
また、激しすぎる運動では逆に体内の酸化が進み、疲労や老化の原因となってしまいますから、話をしながらできる有酸素運動が良いのです。おすすめはウォーキングや軽めのジョギング、ヨガなど呼吸法を意識しながらできる有酸素運動です。
1日20分程度、週に3日を目標に毎日の生活に取り入れると、無理のない範囲で継続してできるでしょう。
必要なら受診を!
中性脂肪が低くなってしまう原因は様々ですが、前述したように甲状腺や肝臓などの病気が原因であることもあります。病気の場合には医師の診断が必要です。自分で判断せず、受診をするようにしましょう。