肩こりや首のコリや頭痛に効果がある足ツボとは?
同じ姿勢で作業をしていると筋肉の緊張が継続し、血管が圧迫されて血液の循環が悪くなります。血液の循環が悪くなると疲労物質の乳酸や老廃物が蓄積されます。
乳酸が筋肉からでることにより神経が刺激されて痛みとして現れるのが肩こりです。ほかにもストレスや冷え性、運動不足でも肩こりはおこります。
足の裏のツボを刺激して固い部分や痛みを感じる部分があれば、そこが体の不調だと分かります。足の裏を刺激してゴリゴリとした感じは体の老廃物のかたまりで、これをほぐして代謝を促進することで体調不良を改善させます。
足裏は第2の心臓
足は「第2の心臓」とも呼ばれ、足の裏から全身に刺激を与え健康を保っています。足ツボは体全体につながっているので、刺激することで血行が促進されて症状が緩和します。
足裏にはツボがたくさん
足裏には約60か所のツボ反射区があります。
親指からかかとへ向かって順番に、親指が頭、親指のつけ根が首、その下が気管支、肺、胃、腸、膀胱へと、まるで人の体の地図のように順番に並んでいます。
足ツボを押すと肩こり・首のコリ・頭痛も解消する理由
長時間同じ姿勢や無理な体勢で作業などをすると肩や首がカチカチになり、ひどいと痛みをともなったりします。肩こりや首のコリが原因で頭部への血流が悪くなり、頭痛の原因となっていることがあります。
そんなときは足ツボを刺激することで、全身の血行を良くして肩こりや首のコリをほぐすことができます。すると頭痛も緩和されます。
肩こりに効果のある足裏の足ツボと反射区
「反射区」とは各器官や内臓につながるといわれる末梢神経の集中している場所のことをいいます。 例えば足裏の反射区の「胃」の場所を刺激すると、人体の中の胃の働きも活発になるという仕組みです。
反射区は面として考えるのでツボのように1つの点ではなく、また1か所ずつの範囲が大きいのが特徴です。肩こりは、足の人差し指のつけ根の下から小指の部分を刺激します。人差し指から小指に向かって力を込めて揉むように押します。
首のコリに効果のある足裏の足ツボと反射区
首のコリは、足の親指のつけ根部分を刺激して血行を促します。
頭痛に効果のある足裏の足ツボと反射区
足のツボとそれに対応する臓器は、左側にあるものは左足に、右側にあるものは右足にと原則として同じ側にあります。左胸にある心臓のツボは左足に一つだけです。
ただし、耳と目に効くツボだけは例外で左右逆になっています。例えば、左目は右足の人差し指と中指に対応しています。耳や目の調子が悪くなったときは、反対側の足の指を揉むと覚えておきましょう。
肩こりなどに効果がある足ツボ押しの方法は?指の力加減など気になることも説明!
足ツボマッサージは自分の手と指を使うので特に道具は必要ありません。イスに座って行う時は、自分に合った高さのイスにケアするほうの足をもう片方の足に乗せます。床やベッドの上など平らな面で行う場合は、あぐらをかいてリラックスして行います。
体の力を抜いてラクな姿勢をとり、足裏に寄りかかるように刺激を入れて、自分の体重を利用するのがコツです。すると自分の体重が足裏に伝わって無理なく圧力をかけられます。
足ツボ押しはどれぐらいの力でするの?
最初は物足りないと感じるかもしれませんが、軽い刺激から始めて徐々に強い刺激にかえていきます。リラックスして「イタ気持ちいい」と感じるのが理想です。
痛いほどのマッサージは交感神経を刺激してしまうので逆に緊張してしまいます。また強く押すと足裏の中の組織を傷めて内出血をおこしてしまい青あざができてしまいます。これも良くありません。
足ツボ押しは指のどの部分を使うの?
指の腹だと柔らかいので力が分散してしまいます。親指の指先やじゃんけんの「グー」にしたときの第一関節裏など硬い部分を使い、狭い範囲に力を集中させます。刺激を入れる手とは反対の手を「支える手」にして、力が逃げないようにサポートしましょう。
足ツボ押しはどれぐらいの時間するの?
両足で1日5~15分を目安に行ってください。長くやり過ぎると逆に足裏に負担をかけてしまいます。
毎日しても大丈夫?
毎日続けることによって少しずつ改善するので、あせらず良い生活習慣の一つとして取り入れて継続してみてください。
しかし、控えたほうがよいタイミングもあります。
・妊娠中の方
・アルコールを摂取して酔っているとき
・38℃以上の高熱のとき
・足に捻挫やケガがあるとき
・食後1時間以内(食前は行っても大丈夫です)
押しやすくするためのポイントは?
「押す」と「滑らせる」の指使いが基本です。狭い反射区を刺激するときは「押す」を、広い反射区は「滑らせ」て足裏を刺激します。滑らせるときにクリームや少量のアロマオイルを使うと摩擦から肌を守ってくれます。
マッサージ前に足湯などで足を温めてから行いましょう。血行促進と衛生面でも効果的です。足湯は40~43℃のお湯に10分程度、ふくらはぎまでつかります。入浴後なら全身の血液の循環がよくなっているので足湯同様に効果的です。
片足ずつマッサージするので、やっていないほうの足や揉み終わった足を冷やさないように気を付けましょう。
また、マッサージ後に水分補給すると新陳代謝が活発になり老廃物が排泄されやすいので、白湯やハーブティーなど、温かくノンカフェインの飲み物を摂取するのがおすすめです。
肩こり改善に!頑張って足ツボ押しをし過ぎると親指が腱鞘炎になることも…
親指は他の指と比べて指の周りの筋肉が多いので複雑な動きができます。だからこそツボ押しでも使う頻度が高く、負担もかかってしまいます。親指を酷使すると腱鞘炎をおこしてしまうこともあります。
腱鞘炎は徐々に痛みが増して、それを放置すると炎症を引き起こしズキズキと痛み出します。そうなるとなるべく指を使わないように安静にしたり、患部の固定など治療が必要になる場合もあります。指が痛くなるようなら無理をせずに市販のツボ押し棒を使用しましょう。