うなじにできたしこり(できもの)の原因は肩こり?
うなじを触ったときにしこり(できもの)があったら、とても気になりますよね。しこりには様々な原因がありその一つに「肩こり」があります。コリコリしたしこりでその部分を押すと、全身に響くような痛みを感じるときは肩こりが原因のしこりの可能性があります。
肩こりでしこり?
デスクワークや運動不足などで首や肩周りの緊張が続くと、血流が悪くなり筋肉の中に老廃物が溜まります。慢性化して筋肉や腱と骨との間のクッションである滑液包と呼ばれる液体の入った袋に炎症を起こすことがあります。
肩こりでしこりができるなんて考えにくいと思われるかもしれませんが、実際に炎症がひどくなると外から触って分かるほどの、しこり(できもの)が出来ることがあり、ビー玉くらいの大きさになることもあるんです。
肩こりを予防しよう
お風呂にゆっくり浸かって身体を温めたり、身体をよく動かすことで血行を良くして肩こりを予防・改善しましょう。肩こりの予防には姿勢を改善することも大切です。
セルフケアでは改善しない時は整体やマッサージ、鍼灸など専門家にほぐしてもらいましょう。凝りの症状が重く、マッサージを受けても改善しなかったりしびれもあるときは、整形外科の受診をお勧めします。
うなじにできたしこり(できもの)が痛い!頭痛も
うなじにできたしこり(できもの)が痛い!頭痛もあるという場合は、肩こりが原因の緊張型頭痛を起こしている場合もありますが、リンパ節が炎症を起こしている可能性もあります。
リンパ節炎
リンパ節は免疫や老廃物を運ぶ役割をもつリンパ管が集まった組織のことですが、このリンパ節に炎症が起きる状態のことをリンパ節炎症といいます。細菌やウイルスなどに感染することで、リンパ節が腫れてしこりになることがあります。
しこりを軽く押すと痛いと感じたり、悪化すると高熱が出ることもあります。弾力性があり、しこりを押してグリグリと動く場合はリンパ腺が腫れてリンパ節炎症を起こしている可能性があります。リンパの腫れの場合炎症が治まれば、腫れが引きしこりは小さくなっていきます。
脂肪腫
脂肪腫は皮膚の下や筋肉内にできる脂肪の塊です。良性の腫瘍で大きさは様々で柔らかく弾力があり痛みはなかなか起こらないのが特徴です。
しかし、幼少期にできたものが成長して大きくなり神経を圧迫してしまうと、痛みを感じるようになることもあります。40代~50代の女性に出来やすいです。
首にできるしこり(できもの)はしこりニキビ?
首にできるしこり(できもの)には「しこりニキビ」というものもあります。しこりニキビは大人に多く、ニキビが炎症を起こし化膿した状態が続くことでニキビ跡が、かたいしこりになってしまうことがあります。
しこりニキビとは?
しこりニキビの原因は炎症による腫れです。毛穴に皮脂が詰まることでアクネ菌が繁殖し、毛穴の中で炎症を起こし腫れてしこりになります。ニキビの芯や変色がない場合は、毛穴の奥深くで炎症を起こしている可能性があります。
しこりニキビができる原因は?
根本的なしこりニキビの原因にはホルモンバランスの乱れなどがあります。肌は古くなった角質層が落ちて、新しい皮膚に生まれかわる「ターンオーバー」を行っています。
ホルモンバランスが乱れるとターンオーバーの周期が遅れてしまい、残った古い角質が厚い層となって肌の表面に蓋をします。その為毛穴の中から老廃物や皮脂や外に出ることができず、毛穴が詰まりしこりニキビとなってしまうのです。
しこりニキビの改善方法
しこりニキビは食生活を気を付けることで改善を早めることができます。身体の老廃物の排出を促す食物繊維が豊富なごぼうやきのこ、海藻類、炎症を抑えるビタミンC・ビタミンEを多く含むフルーツや、緑黄色野菜を多めに摂ることがお勧めです。
反対に揚げ物や甘いもの、刺激がつよいものはしこりニキビを悪化させてしまいます。食生活を気をつけるとともに、適度に身体を動かしてあげましょう。運動をすることで自律神経に働きかけホルモンバランスが整いやすくなりますよ。
間違いやすい粉瘤(ふんりゅう)
首にできるしこりで間違えやすいのがアテロームと呼ばれる粉瘤です。粉瘤は皮膚の下にできた嚢胞という袋状の中に、皮質や角質が溜まって腫れとなった良性腫瘍のことです。
顔や首、背中と身体中にできやすいですが、特に耳たぶや耳の裏にできやすいと言われています。細菌に感染して化膿してしまうと炎症が起きて痛みがでます。
最初はゴリゴリと固い感触ですが、化膿すると柔らかくなり、細菌が増殖すると悪臭を放つことあるのが特徴です。粉瘤の場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
うなじにできたしこり(できもの)が増える?
気がついたらしこり(できもの)が増えていたということはありませんか?しこりが増える原因には疲労や姿勢の悪さ、リンパの腫れなどがあります。
しこりが増え続ける場合悪性腫瘍に発展することもあるので気づいた時点で病院へ行くようにしましょう。原因がはっきりしない場合は総合病院に相談されると、適切な科を教えてもらえますので早めの受診をお勧めします。
唾液腺癌
唾液腺癌は唾液の腺の組織に腫瘍ができる病気です。唾液腺は唾液をつくって口の中に出すという働きがありますが、耳の下にある耳下腺に腫瘍ができると首にしこりが出ることがあります。
しこりの他に食事中に痛みを伴うことが特徴です。唾液腺の癌はとても稀ですが、症状がある方は早めに耳鼻咽喉科などを受診しましょう。
甲状腺腫瘍
甲状腺腫瘍はのどぼとけの下にある蝶のような形をした器官に、腫れやしこりができる病気のことですが、この甲状腺はホルモンバランスが崩れると腫れてきます。しこり以外に動機や息切れ、発熱疲労感などの症状があるのが特徴です。内科や内分泌科、甲状腺科を受診しましょう。
うなじにできたしこり(できもの)がかたいのは?
かたいしこりは悪性リンパ腫の可能性もあるので要注意です。「血液の癌」=悪性リンパ腫はリンパ系の組織から発生する悪性の腫瘍のことで、しこりがかたい・痛みがないのが特徴です。
しこりがどんどん大きくなっていく、しこりを触っても動かない、体重の減少や発熱、倦怠感、寝汗がひどい、かゆみ、吐き気などの症状がある場合は悪性リンパ腫の可能性もありますので、早めに総合病院の内科や血液内科の受診をお勧めします。