疲れがとれない!その症状は肝機能の低下が原因かも? |

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疲れがとれない!その症状は肝機能の低下が原因かも?

肝機能低下の原因

最近疲れやすい、いくら寝ても疲れが取れないと感じてはいませんか?実はその「疲れ」は肝機能の低下が原因かもしれません。

疲れやすい

肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、肝臓に病気・不調があったとしてもなかなか体調に「変化」としてあらわれません。そのため肝臓が弱っていても痛みを感じにくく、自覚症状が少ないのが特徴です。

肝臓は解毒作用や代謝、エネルギーの貯蓄などを担う臓器です。この臓器機能が低下すると体は疲れやすくなったり、食欲が無くなったりと不調を訴え始めます。ではどうして肝機能が低下してしまうのでしょうか?

ストレスや睡眠不足、喫煙や飲酒

ストレスや睡眠不足、喫煙、飲酒…これらに思い当たる節はありませんか?こういったものは肝臓だけでなく、体のさまざまな臓器や器官に悪い影響を与えてしまいます。特に喫煙と飲酒は肝臓に負担を掛けやすいので禁煙・禁酒するのが肝臓のためです。

肝臓は体に入ってきた毒を分解する働きを持っていますが、毒の度が過ぎれば当然分解する速度も落ちてしまいます。日常的にストレスを感じてお酒や煙草に走っている、睡眠不足が慢性化してお酒の力を借りないと寝れないなどの場合には生活を見直す必要があります。

今までと同じ生活をしているとさらに肝機能を低下させ、病気のリスクを上げてしまいます。

間違ったダイエットや偏った食生活

過度なダイエットや偏った食事も肝機能を低下させる原因です。肝臓の機能回復に必要な栄養素が取れないので、細胞の再生が間に合わず、さらに肝臓の機能を弱めていく一方です。必要栄養素が摂れない食事や生活は今すぐ見直した方が良いでしょう。

鉄分の摂り過ぎも肝臓の機能を弱める原因の一つです。間違ったダイエット、偏った食事は肝機能だけでなく、他の臓器にも悪い影響を与えるので止めましょう。


そのかゆみや湿疹、浮腫や太るのも肝機能低下のせい?

肝機能が低下することによる体の異変は疲れだけではありません。かゆみや湿疹、浮腫みなどの症状も肝機能の低下が原因である可能性があります。

肝臓は老廃物をろ過して体外へ排出してくれる臓器です。肝機能が弱まる、低下すると老廃物が分解されずに体内に蓄積されてしまいます。それにより疲れやかゆみ、湿疹などを引き起こしてしまうのです。

肝臓の解毒作用低下で皮膚疾患を起こす

肝機能が低下すると体の中には要らないものである「老廃物」がどんどん溜まっていきます。この老廃物の中にビルビリンという物質がありますが、これが体内に溜まると黄疸という症状が現れ始めます。

肝機能低下によるかゆみ・湿疹は黄疸症状の一つと考えられています。他にも白目が黄色に変色するなどの症状もあり、放っておくとさらに悪化し、薬で一時的に治しても肝機能低下により再発を繰り返します。

浮腫や急に太るのには肝臓病が隠れていることも

肝臓には、老廃物の排泄だけではなく、体に必要な物質を作り出す機能も備わっています。その必要な物質のひとつがアルブミンで、血液中の水分を一定に保つ役割があります。肝機能が正常な場合にはアルブミンも正常に作られるので浮腫みを感じることは少ないといわれています。

しかし肝機能が低下するとアルブミンの生産が遅れてしまうので、アルブミンが不足します。アルブミンが不足すると血液中の水分は一定に保てなくなってしまうので浮腫みを感じたり急に太りやすくなるなどの症状が現れ始めます。

浮腫みや急に太りやすくなったと感じている場合には、肝臓が慢性的に炎症を起こし機能が低下している可能性があります。肝臓病発症のリスクが高いため早急に検査をした方が良いでしょう。


肝機能低下は血液検査の数値でわかる

肝機能の低下は血液検査の数値で知ることができます。最近疲れやすい、皮膚疾患が改善しない、浮腫みやすいなどの症状が続くのであれば血液検査をしてもらいましょう。

各数値で肝機能が低下しているか見分けられるので、検査結果が思わしくない場合は早急に食事や生活習慣を見直すようにしましょう。

ALTとASTの基準値は30IU/L、20IU/L以上は脂質の摂りすぎかも

ALTとは細胞内で生産される酵素の一つです。正常な時には血液中に漏れ出しませんが、検査で数値が高い場合には肝細胞が破壊されて血液中に漏れ出している可能性があります。正常値(基準値)は5~45IU/Lです。

ASTもALTとほぼ同様の働きや役割を持っています。こちらもエネルギー・アミノ酸代謝で重要な役割を持っていて、数値が高い場合には肝細胞から血液中に漏れ出している可能性があります。

これらの正常値は45IU/Lまでとされていますが、実は20IU/L以上の場合には病気が隠れている可能性が高いのです。

脂質や糖質を摂り過ぎていると脂肪肝の疑いが高いので、検査結果で45IU/L以下であったとしても、20IU/Lを超えている場合には生活習慣や食事を見直す必要があります。

女性がなりやすい「低栄養性脂肪肝」

女性は過度なダイエットや食事制限により栄養が足りなくなる「低栄養性脂肪肝」になってしまう人が多く、栄養の不足も良くないということが分かります。

女性は肝臓が男性よりも小さい(体格による)ので、女性の方が肝臓の病気になりやすいといわれています。お酒を飲まない人であっても、食べ過ぎ・食べなさすぎも肝臓へ大きな負担をかけるので改めましょう。

食事は適量が体に良いとされています。健康な体を保つためにも、生活習慣や食事内容には気をつけましょう。

y-GTP値やALT、ASTのバランスでわかる疾患

y-GTP値やALT、ASTの値が高いとアルコール性肝障害や脂肪肝、ウイルス性肝炎などの疾患の可能性が高いため生活習慣や食事内容の見直しが必要です。最悪の場合がんへと進行してしまう疾患もあるので、これらの疾患になってしまう前に改善・予防するようにしましょう。


肝機能低下を改善する食事やサプリは?

肝機能の低下は食事やサプリメントで改善ができます。肝臓の細胞を再生させる栄養素を摂ることが大切ですが、中には肝機能を弱らせる栄養素もあるので、栄養素の偏りには注意しましょう。

食事はバランス良く食べることがとても大切です。好き嫌いをせずに、体に良いものを食べるようにしましょう。また食べ過ぎもかえって良くないので、腹八分目くらいを目安に食べるようにしましょう。

鉄分や脂質を控える

鉄分は肝機能を弱めてしまうので摂りすぎは良くありません。ですが、鉄分の不足も体に不調を招いてしまうので、必ず基準内で摂取するようにしましょう。

脂質や糖質は脂肪肝の原因になるため食べ過ぎ・摂りすぎは厳禁です。食事では低脂質、低糖を心掛けて脂っこいものは避けましょう。また食べ過ぎも脂肪肝などの原因として挙げられています。

食事内容さえ見直せばどれだけ食べても良い、というわけではありませんから、食べ過ぎないように気をつけましょう。

良質なたんぱく質を摂る

たんぱく質が不足すると肝臓に脂肪が溜まってしまい脂肪肝などの病気を招いてしまいます。特に食事制限やダイエットをしている場合にはたんぱく質が不足するので改善が必要です。

たんぱく質が不足すると傷ついた肝細胞の修復が遅れてしまうので、吸収性の高い良質なたんぱく質を摂取して肝臓に必要なたんぱく質が不足しないようにしましょう。

機能回復を促すオルニチンはサプリが有効

肝臓の機能を回復させたいのであればオルニチンがおすすめです。しかし食事から摂取が難しい成分の一つです。そのためサプリメントでの摂取が一番有効的です。傷ついた肝臓を回復させるためにもオルニチンやタウリンを含む食事やサプリメントを摂るようにしましょう。


治療が必要になる前に!肝機能低下を防ぐには

肝機能低下は生活習慣の見直しで改善も予防もできます。

肝臓は私たちが健康な体を保つためにとても大切な臓器です。私たちの体の一つといえど、私たちが健康に暮らしていけるように働いてくれているので、肝臓などの臓器に悪いとされることは避けるようにしましょう。

生活習慣や食事の見直しと適度な運動

肝機能低下を改善・予防するには生活習慣や食事の見直しに加えて適度な運動も必要です。肥満は肝臓に負担を掛けます。運動をすれば筋肉もつくので脂肪も燃えやすくなり脂肪肝を予防することができます。簡単な筋トレや運動で良いので習慣化しましょう。

肝臓を休ませる事を意識する

お酒や煙草を吸っている場合には必ず「休肝日」を設けるようにしましょう。毎日お酒や煙草を繰り返していると肝臓は休む暇がありません。それだけ肝臓を酷使していることになるので食事に気をつけていても肝臓の回復スピードが間に合いません。

お酒や煙草に頼らずに、熱中できる趣味などを見つけて肝臓を休ませることを意識しましょう。肝臓は病気になっても自覚症状がほとんどないので分かりにくい臓器です。病気になってからは遅いので、必ず休肝日を作って肝臓をいたわりましょう。

定期的な検査で早期発見

肝臓は沈黙の臓器です。そのため肝臓が弱まっていてもなかなか気づけません。大切な臓器の一つですから、定期的に検査を受けて異変が無いかチェックするようにしましょう。

定期的な検査は肝臓の病気だけでなく、他の病気を見つけるためにも必要なことです。健康に暮らしていくためにも、肝臓に限らず、定期的な検査を受けましょう。

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