これで健康的に!自然治癒力を高める方法を運動や食べ物などの観点から解説 |

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これで健康的に!自然治癒力を高める方法を運動や食べ物などの観点から解説

「自然治癒力を高める」ってどういう意味?

「自然治癒力を高める」という言葉を聞いたことがありますか。治癒力という名前から、何かを治す力を高めるという意味なのかとなんとなく想像できますが、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

薬などに頼らずとも自分の体が自然に治そうとする力のことを「自然治癒力」といいます。

自然治癒力という言葉の意味

自然治癒力とは、多くの生き物にもともと備わっている、身体を守って治そうとする力のことです。

私たち人間は、けがをしても時間が経てば自然に治りますし風邪をひいても休んでいれば自然に治りますね。この自然に治る力のことを自然治癒力と言います。自然に治るということは薬や手術に頼らないでも治るということです。

「病は気から」という言葉があるように、病気になるのも病気を治すのも自然治癒力が関係しているという考え方です。

自然治癒力アップダウンで病気になりにくかったり、病気にかかりやすくなったり、するので自然治癒力を高い状態に保っておくことで、様々な病気やストレスから解放され、健康で豊かなくらしができるようになると考えられています。

自然治癒力の三本柱

自然治癒力には体を健康に維持するための3本柱があって、本来自然治癒力の3本柱は、私たちの身体にもともと自然に備わっています。3本柱が正常に働くことによって強い自然治癒力を得ることができます。

まず1つめの柱は、恒常性維持です。私たちの体の機能バランス・秩序を正常に保ってくれる自然の働きです。

2つめの柱は、自己防衛=生体防御です。身体の中に病原菌など異物が侵入した時や変異してしまった自己細胞を殺傷する機能で、体を守る働きがあります。免疫システムと呼ばれています。

3つめの柱は、自己再生=修復・再生です。傷がついた細胞や古くなった細胞を修復したり新しいものと変換する働きのことです。

自然治癒力を高めるとストレスに負けない体に

現代社会はストレス社会と言われ、ストレスはつきものです。ですからストレスを全く感じないことは不可能ですが、ストレスに負けないで元気に過ごせる体を作ることは可能です。

ストレスを強く感じると、交感神経が優位になって体の免疫力が下がります。体の免疫が弱まってしまうとストレスに体が対抗できずに、ストレスに負けてしまい、鬱や情緒不安、体のだるさ、など悪影響が及びます。

自然治癒力を高めて、ストレスを感じてもストレスに打ち勝つ体を作りたいものです。規則正しい生活、十分な休息、栄養のある食事、体を温める、運動をする、などこれらは全部自然治癒力を高め、体にいいことだとわかってはいても守れている人は少ないのではないでしょうか。

規則正しい生活や食事、睡眠、運動、など普段から気をつけて自然治癒力を高めておくことで、ストレスがきても対抗できる強い体になります。

自然治癒力が低いと病気になりやすい

自然治癒力が低下していると、体を守ろうとする免疫力も下がっているので白血球がウイルスや菌に負けてしまい病気になります。病気になるのは、体がウイルスなどが侵入してきた時に健康に戻ろうとする力が弱いと起こります。

白血球以外にも、肝臓が還元酵素と呼ばれる病気を治す自然の薬を出し、副腎・腎臓・脳下垂体からはホルモンが分泌されて、病気と戦います。自然治癒力が高いと、これらが正常に働いて病気をやっつけてくれます。

例えば風邪になった時に熱が出るのは、ウイルスを死滅させるためで、汗・嘔吐・下痢などの症状は毒素を排出するため、食欲がなくなるのは、体力を温存させるためと体は戦っています。病気と闘う力が強く、すぐに元気になるのは自然治癒力が強かったからです。

自然治癒力が高いと病気がすぐ治りますしそもそも病気になりにくいので、病気にかかりやすく、なおりにくいという人は自然治癒力が低下している可能性が高いです。


自然治癒力を高めるなら免疫力に注目!

自然治癒力を高めたいと思っても、何から始めればいいのかわかりませんよね。自然治癒力を高めるためにはまずは免疫力を高めましょう。

免疫力が高まれば自然治癒力もアップしてくるので、ここからは免疫力とは何なのか、免疫力を高める具体的な方法、など、免疫力に注目して学習していきましょう。

免疫力チェック

免疫力について学習する前に、まずは自分の免疫力がどれくらいあるのかを知りましょう。食生活、睡眠、運動、ストレス、身体のこと、生活習慣、社会的なこと、体調などを簡単なアンケートに答えてセルフチェックすることで自分の免疫力がどれくらいなのかがわかります。

そもそも免疫力とは?

免疫は、病原菌・ガン細胞・ウイルスなどが侵入してくるのを防ぎ、体内にある悪い細胞を除去する機能です。自分に備わっている自己防衛機能の力のことを免疫力と言います。

免疫細胞は、私たちが知らないところで絶えず体内を監視し異常が見つかれば、ガン細胞を死滅させたり病気のウイルスと闘ったりして私たちの体を病気から守ってくれています。

まず免疫力を高めよう!

免疫力を高めれば、病気になりにくく元気に過ごせるので免疫力を高めることはとても重要、まずは体温を1度あげることから始めるのがコツです。

食事・入浴・運動で身体を温めることに気をつけると免疫力が高まります。食べ物には身体を温める食べ物と、身体と冷やす食べ物があります。夏野菜には身体を冷やすものが多いので注意しましょう。

生姜や唐辛子、卵、味噌、玉ねぎ、大根、日本酒、ココア、など身体を温める食べ物はたくさんありますから、賢く選びましょう。

また、湯船に10分浸かると体温が1℃あがりますし、30分間のウォーキングなど有酸素運動をすることで筋肉がついて代謝がアップし体温もあがって効果的です。


自然治癒力を高める方法―生活編―

免疫力が高まったら、自然治癒力も高めていきます。毎日の生活の中にも、自然治癒力を高めるポイントがたくさんあるので、とりいれて習慣にしましょう。自然治癒力を高める具体的な方法と、それによって期待できる効果を学習します。

適度な運動

適度な運動は体温を上げ、血液の流れがスムーズになります。運動で血流の流れがよくなることで代謝もよくなり、体温もあがる効果があるので、自然治癒力も備わるでしょう。

激しい運動をすると体に負担がかかりすぎてかえって自然治癒力が弱まるという話もありますがこれはどうでしょうか。筋トレのような無酸素運動ばかり長時間するのは体に負担がかかり、かえって体力を落としてしまうことになり兼ねません。

しかし、適度な無酸素運動と有酸素運動をどちらも取り入れて体力アップしていくことで、余分な脂肪が燃えて基礎代謝もあがってきます。

年齢を重ねると、なかなか運動をする機会がありませんが、積極的に取り入れて、毎日ではなくていいので週に1~2回程度余分な脂肪を落としてデトックスしていくことが体力がついて血液循環もよくなり、ひいては自然治癒力もあがってきます。

規則正しい睡眠

睡眠時間は足りていますか。睡眠している時は副交感神経が優位になるので、血管が拡張して血流の流れがよくなります。血流がスムーズにながれると自然治癒に集中できます。すると起きている間も自然治癒力を高い状態で維持できるようになります。

睡眠時間が短いと自然治癒の集中時間が減って肌荒れや風邪など不調の原因になります。また、ただ寝ていればいいのではありません。規則正しく寝る必要があります。

毎日寝る時間が違うと、ホルモンバランスが乱れて寝つきが悪かったり、途中で起きてしまったりします。1日に7時間程度の睡眠を毎日同じ時間にとるようにして自然治癒力を高めましょう。

規則正しく、バランスの良い食生活

朝、昼、夕の3食を規則正しく栄養面も考えて食事をしてください。朝ごはん抜きや、食べ過ぎ、夜食など不規則な食生活では体内時計が乱れ、自然治癒力も低下してしまいます。

食物に含まれる栄養素は自然治癒力の素になります。偏食は体のバランスも崩すので栄養バランスの良い食生活をしましょう。加工食品・糖分の多い甘い食べ物・カフェインの取りすぎ、などは自然治癒力を低下させるので減らしましょう。

その代わりに食べて欲しいのは、細胞の材料になるたんぱく質・代謝アップと疲労回復にビタミンB2・抗酸化作用のあるビタミンC・腸内の環境を整えてくれる食物繊維です。

よく笑う

笑うことで自然治癒力が上がるのか疑問に思う方もいるでしょうが、笑いは免疫力アップに効果があります。大笑いした後には、免疫細胞であるナチュラルキラー細胞の働きが活性化されます。

笑いにはウイルスやがんから私たちを守ってくれる素晴らしい効果があるのです。なかなか笑えない人は無理に作り笑いをしても良いので笑った表情でいると自然治癒力が高まります。

また、大笑いにはリラックス効果もあり体がリラックスすると自律神経の働きが安定してくるので、ストレスの減少にも役立ちます。

自然治癒力を高める方法―食べ物編―

自然治癒力は規則正しくバランスのいい食事をすると高まると学習しましたが、たんぱく質やビタミン、食物繊維などと言われてもいろいろな食材がありますから何を食べればいいのかわからなくて困ることもあるでしょう。

次は自然治癒力を高めるためにおすすめ食べ物をあげ、具体的にどのような効果があるのかご紹介します。

たんぱく質(特に魚)

リンパ球、赤血球、酵素、皮膚、抗体などの免疫細胞はたんぱく質からできています。たんぱく質を食べないと新しく造られる免疫細胞の数が少なくなって免疫力も低下するので、たんぱく質は自然治癒力の効果を十分に発揮するために重要な栄養素なのです。

たんぱく質は豆・大豆製品・肉類・魚・卵、に多く含まれます。動物性たんぱく質の方が免疫力アップに効果があるので、動物性たんぱく質である肉、魚の方は特におすすめですが、肉は魚に比べて脂質が多いので一番おすすめなのは魚です。

肉は食べ過ぎに注意しましょう。脂質を摂り過ぎてしまうと逆に免疫力を低下させてしまいます。

整腸作用のある食材

整腸作用のある食材は発酵食品に多いです。乳酸菌は善玉菌の代表格で、ヨーグルトに含まれていることは有名です。体に侵入したウイルス・細菌と闘ってやつけるための武器IgAの産生量を増加させるのでウイルスや細菌が死滅します。

ヨーグルトは腸に良い善玉菌が豊富で乳酸菌やビフィズス菌などが含まれています。乳酸菌は時間がたつと排出されるので毎日とってください。

また、納豆も整腸作用があります。納豆には納豆菌がありますね。これは善玉菌を増やしてくれる効果があります。ナットーキナーゼという成分は強い抗菌作用があり、免疫力を高めます。感染症予防効果があるので納豆も積極的に食事にとりいれたいです。

その他には、オリゴ糖を豊富に含むタマネギ・きな粉・バナナ・ニンニクなどもおすすめです。オリゴ糖は善玉菌の働きをサポートするので、一緒にとることでさらに整腸作用効果があります。

抗酸化作用のある食材

空気中の酸素が体内に取り込まれるとそのうち2%は強い酸化力がある活性酸素に変化します。活性酸素が蓄積されると細胞がダメージを受けて免疫力低下につながるので、免疫力アップするためには抗酸化作用のある食材を食べる必要があります。

ビタミンA(βカロテン)は優れた抗酸化作用を持ちます。皮膚を強くしてウイルスの侵入を防ぎます。ビタミンAは緑黄色野菜に多く、ニンジン・ニラ・小松菜・ホウレンソウなどに含まれています。

ビタミンCは抗酸化作用があります。白血球の働きもサポートして免疫力アップに効果があります。ビタミンCは一気に大量に食べても余った分は排出されるので毎日しっかり摂るようにしましょう。

レモン・ブロッコリー・じゃがいも・カブ・大根・レンコン・キウイ・水菜・キャベツなどです。

ビタミンEは抗酸化作用が強いです。アーモンド・かぼちゃ・モロヘイヤ・卵・アボカドなどに含まれています。ビタミンEはビタミンA、ビタミンCと一緒に摂取するとさらに抗酸化作用が高まるのでおすすめです。

その他にも、抗酸化力リコピンが豊富なトマト、緑茶のカテキン、ブルーベリーのアントシアニン、赤ワインやカカオにあるポリフェノールなども抗酸化作用があるので摂取するようにしましょう。


自然治癒力を高める方法―漢方・サプリメント編―

自然治癒力は漢方やサプリメントでも高める効果が期待できます。漢方やサプリメントがなぜ自然治癒力を高めるのか、それぞれ見ていきましょう。

漢方

漢方は複数の生薬から作られた複合体のことです。漢方の役割は薬のように症状を無理やり抑え込むのではなく自然治癒力を高めることで病気の回復や不調の改善をしていきます。

現代人は生活習慣や、食生活、ストレス、など様々な原因が重なって自然治癒力が低下しています。漢方をとることで自然治癒力を引き出して、病気や不調の予防・改善をしていくことができます。

サプリメント

自然の治癒力を高めるためには十分な栄養をとる必要があります。先ほど食事が大事ということを書きましたが、大事とはわかっていてもあれだけの栄養素を毎日の食事だけで摂るのはとても大変です。

そこで、とれなかった栄養素を補うという意味でサプリメントを使用することをおすすめします。ビタミンや、乳酸菌、ラクトフェリン(糖たんぱく質)、ミネラル、など不足していたなと思う日に補うことで自然治癒力の低下を防いでくれます。

とくにビタミンCなどは体内に残らないですぐに排出されてしまうので、サプリで補うことをおすすめします。サプリメントはとても便利なので有効活用して欲しいのですが、栄養はすべてサプリからとればいいという考えは良くないです。

基本は食事から栄養をとってどうしても不足してしまったものだけサプリで補いましょう。


注意!自然治癒力を低める要因3つ

自然治癒力を高める方法について詳しく見てきましたが、今度は逆に自然治癒力を低める原因について見ていきます。

知らないうちについついしていたことが自然治癒力を低下させることかもしれませんので、自分と照らし合わせて自然治癒力を低下させる行動をしていないか確認しましょう。

ストレスをため込む

ストレスはホルモンバランスを乱します。心身の不調の原因にもなるので、ストレスをうまく解消する方法を自分で見つけることが大切です。

ストレスがたまると、交換神経が優位になり緊張や興奮が起こり臓器や組織が仕事をします。この交感神経が優位な状態が続くと体は疲れて免疫力も低下してしまいます。

自然治癒力を高めるためには副交感神経が正常に働いて休息をし、休息の際に血流がスムーズに流れることで自然治癒力が高まるので、2つのホルモンバランスを整える必要があります。

身体が冷える

体が冷えると代謝が悪くなります。自然治癒力は血液によって運ばれますが、代謝が悪くなると血流も滞るので自然治癒力が低下します。

また、ウイルスや細菌と闘う免疫細胞は37℃前後で活発に働くので、体温がこれより下がってしまうと免疫細胞がうまく働かず、免疫力が低下してしまうので、冷え症だという人は冷えないための対策をしましょう。

飲酒・喫煙

喫煙は体に有害なのは皆さんご存知ですね。タバコは有害物質を呼吸器に送り続けているので、体内に有害物質が入ると体はそれを倒そうとします。そこで登場するのが免疫細胞のマクロファージです。

このマクロファージは有害物質を死滅させるために過剰に反応してしまい逆にガンになる可能性を高めてしまうのです。また、飲酒は胃腸に負担をかけます。免疫細胞の約70%にあるので腸が疲労すると全体的に免疫細胞の力も弱まって自然治癒力も低下します。


自然治癒力のまとめ

自然治癒力について学習してみて、自然治癒力を高めることで病気にならず元気に毎日を過ごせる体が手に入れられることがわかりました。

私たちは普段、体が病気や不調になってから体を休めたり、薬に頼ったりしますが、自分自身の自然治癒力を高めることでそのような不調や病気を未然に防ぐことができるという考えは素敵です。

私たちの体はとても不思議なパワーを秘めているのですね。自然治癒力を高めて毎日をイキイキと元気に過ごせるように、始められるところから改善して自然治癒力の高い体を目指しましょう。