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米飯給食から学ぶ和食のメリットデメリット!

米飯給食実施状況調査からわかった!米飯給食のメリット


近年、子どもの健康を考える食育と将来的な食糧確保のために学校給食が食パンから和食中心の米飯給食へ切り替える学校が増えています。



日本の伝統的な食生活や食習慣への関心を深めることが教育的意義があるということで文部科学省が推進しています。


学校における米飯給食の推進について 平成21年3月31日
米飯給食の推進については、週3回以上を目標として推進するものとする。この場合、地場産物の活用推進の観点から、地場産の米や小麦を活用したパン給食など、地域の特性を踏まえた取組にも配慮する。また、地域や学校の事情等により実施回数が異なっている現状にかんがみ、以下のように、地域や学校の事情等に応じた段階的、斬新的な実施回数の増加を促すこととする。
(1)大都市等実施回数が週3回未満の地域や学校については、週3回程度への実施回数の増加を図る。
(2)既に過半を占める週3回以上の地域や学校については、週4回程度などの新たな目標を設定し、実施回数の増加を図る。

参照元:http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1283835.htm


平成27年度の文部科学省の米飯給食実施状況調査では、国公私立学校で米飯給食を実施している学校数は29,925校で、ほぼ全校が完全給食を実施しています。そのうち米飯給食は週3~4回で、これは前年とほぼ同数という結果が出ています。


子どもたちの学校給食を米飯給食に変えると、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。


国産の白米は残留農薬の心配はほとんどない


パン食の問題点は、砂糖や油脂など食品添加物の多さと残留農薬の心配です。原料が輸入小麦なので収穫後に農薬を散布します。2000年度に市民団体が残留農薬検査を実施したところ、全国の多くの学校給食のパンからマラチオンなどの残留農薬が検出されたこともあります。


反対に、国産の白米は残留農薬の心配はほとんどありません


食料自給率40%の日本の農業に貢献


米飯給食は、日本の食文化を守ることにもつながります。現在、日本の農業食糧自給率は40%です。給食でごはんを食べるようになるとお米の消費量が増えるといわれており、結果的に日本の農業を守り将来的な食糧確保にもつながります。



学校給食は米飯給食のほうがバランスがいい?


近年、朝食を食べなかったり偏食で肥満傾向の子どもの増加が問題視されています。



食事のときにジュースやコーラを飲んだり、食事の代わりにお菓子を食べさせる家庭もあるなど、食文化が崩壊しつつあります。このような食事の乱れを改善させるためにも米飯給食は役立ってくれるでしょう。


主食をごはんにすると、体に良い豆類・魚介類・緑黄色野菜・海藻類がバランスよく摂取できるようになります。バランスの良い食事は子どもたちの精神安定にもつながります


長野県のある小学校では給食の主食を発芽玄米混じりの米飯に5食とも切り替え、副菜の野菜や卵、果物も地元でとれたものを使いバランスの良い米飯給食を実践しました。


すると貧血でたおれる子どもや授業中に騒ぎ出すような問題を起こしていた子どもがいなくなり、学力も向上したそうです。このように、バランスの良い食事が子どもたちにとって大変重要であるのが分かります。



米飯給食は農林水産省も推進?理由は?


農林水産省は、味覚を育む子どもたちに米を中心とした和食の普及と定着を図る上で重要であるとして、米飯学校給食を推進しています。



文部科学省と連携して米飯給食を推進し、週3回以上の米飯給食実施を市町村の学校給食関係者へ一層の推進を働きかけています。


米飯給食を増やせば政府備蓄米を交付してくれる


米飯給食を前年度より増やした場合、政府の備蓄米(直近年度米)を無償で交付してくれます。米飯だけでなく、米粉パンを使用した給食も含まれます。


日本の伝統的な食生活への関心を深める


子どもへの教育的意義を踏まえた食育の一つとして、農林水産省は季節の節目に食べる行事食、地元ならではの郷土料理も献立に取り入れ、地産地消も推進しています。給食が和食になることで、さらにその地域独特の食文化が身近になるでしょう。


米飯給食のコストは?


米飯給食はパン食よりもコストがかかります。炊飯を外部委託すると米飯給食を1増やすと約30円の給食代がアップします




その対策として、初期投資がかかってしまいますが、炊飯設備を導入し学校の給食調理施設でお米を炊くこと、カルシウムの栄養摂取量を減らさずに(小魚やゴマなどで補う)毎日出ている牛乳(1本約39円)の回数を減らすなどが考えられています。


米飯給食のデメリットとは?


良いことばかりかと思われる米飯給食ですが、メリットだけでなくデメリットもあります。



給食制度が始まった当初、ごはんはパンに比べて価格が高く給食に出されることはありませんでした。現在でもコストの面ではやはりパン食のほうが安価に給食を提供できますし、パン業者からはおよそ60年続いたパン給食の文化が消えてしまうことに懸念の声が出ています。


またパン食は、食パン・コッペパン・揚げパンなどバリエーションが豊富で飽きさせないのもメリットでしょう。パンは牛乳との組み合わせも違和感がありませんが、米飯給食になるとそうではありません。


米飯給食が推進される中でもまだまだパン食についても議論が繰り広げられています。


牛乳が出る機会が減りカルシウム摂取量が少なくなる?


牛乳は和食の味に合わないという理由で、米飯給食をすでに実施している新潟の三条市では、牛乳も試験的に廃止する予定です。牛乳はもともとあまり日本人の体質に合っていなかったり、最近は牛乳アレルギーの問題もあります。


また、どんな献立にも牛乳が付くので「味噌汁と牛乳」など、食習慣としておかしいのでは、という声も上がっています。


しかし牛乳が吸収がよく良質なカルシウム源であることは間違いではありませんし、家庭の食事で不足がちなカルシウムを補う目的も給食の牛乳にはあります。牛乳が廃止されてお茶などに代わることについては、給食の主食がごはんに代わることと同じように議論されています。


塩分摂取量が増えることも


和食は一般的に健康的といわれますが、同時に塩分の摂取量が多くなるのが難点です。ごはんに合う旬の野菜を生かした煮物や焼き魚などはしょうゆや味噌など伝統的な調味料を使用します。このしょうゆや味噌は高い塩分を含むからです。


しかしその土地で取れたものを給食に取り入れることで、それを次世代につないでゆく実感が子どもたちに生まれます。米飯給食は地元でとれた旬の野菜や魚介類などをより多くおいしく食べる、正に食育なのです。

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