疲れやすい体を改善!あなたは冷え性ですか?
冷え性とは手足が冷えやすいだけではなく低体温や頭痛、肌荒れなども冷え性の症状です。自分が冷え性だと気付いていない人の中には、体の不調や疲れがとれない原因が「冷え」の場合があります。
就寝時の足先の冷え
感覚がないほどの足の冷えのせいで、夜に布団に入ってもなかなか眠れない人がいますね。足先が冷えやすい理由は、足が心臓から遠いからなんです。体は心臓の鼓動で毛細血管まで血を届けていますが、体の中心から末端である足まで血を送ることはとても大変です。
その上心臓や内臓など生きる上で重要な場所に優先的に血を巡らせるので、足は後になってしまいます。現代人は昔に比べて歩かなくなっています。歩かないと足の筋肉が衰えてしまって、足が自分で熱を作ることができません。
午前中の手足の冷え
朝起きると手足が冷たく、午前中ずっと続くという人も冷え性です。朝から午前中にかけては、体が寝ていた状態から起きようと血圧をあげて血を流そうとします。
しかし冷え性の人は血流を管理している自律神経が乱れていて、血液が末端の手足まで巡らないので冷えてしまい、起きてから数時間は特に手足の冷えを強く感じます。
低体温
平熱が35度以下の人は低体温です。低体温の人は体の温度が全体的に低いので、冷え性になりやすく注意が必要です。低体温の人は内臓で熱を作り出す力が弱いので、体を流れる血も冷えてしまいます。
貧血ぎみ
貧血ぎみの人も冷え性に悩まされている人は多いです。貧血は鉄分不足で起こります。鉄分が不足すると赤血球が作れません。赤血球は栄養や酸素を体中に運ぶ役割があり、不足すると血流の巡りが悪くなって末端である手先・足先が冷えてしまいます。
体が疲れやすい冷えのタイプと特徴を知ろう!
冷え性にはどこに冷えを感じるのかによっていくつかの種類があります。体に起こる疲れや不調のサインもタイプかで違ってくるので、自分の冷え症のタイプにあった対策をおこないましょう。
四肢末端型冷え性
手足が冷たいと感じる人は四肢末端型冷え性タイプです。自律神経が乱れ血流の巡りが悪くなることが大きな原因です。冬にはしもやけができたり、夜も手足が冷たく痺れて眠れなかったりします。
下半身型冷え性
下半身が冷える人は下半身型冷え性タイプです。若い人には少なく、加齢とお尻の筋肉が硬くなってしまうことが原因です。
上半身には熱があるのに、下半身に熱がない「冷えのぼせ」と呼ばれる症状です。上半身と下半身で温度差ができ、顔が火照る、肩こり、頭痛、肌荒れ、足のだるさ、生理不順など体に不調がでます。
内蔵型冷え性
お腹を触ってみて冷たいと感じたら内蔵型冷え性タイプです。ストレスや冷たいものの飲み過ぎで内臓が冷えてしまうことが原因です。内臓が冷えると、下痢・便秘になりやすく、女性は生理不順も起こりやすくなります。
冷えが疲れやすい体や体の不調を引き起こす?
冷え性になると体の深部体温が低くなるので、基礎代謝も落ちます。基礎代謝は何もしていなくても生命活動のために体が消費するエネルギーです。
深部体温が1度下がると12%~20%も基礎代謝が下がります。基礎代謝が下がると、血行不良・老廃物が溜まる・細胞が活発に動かないなど疲れを感じる原因になります。
冷え性は、花粉症・生理痛・便秘・うつ・むくみ・肩こり・アレルギーなどの症状が起こりやすくなります。冷え性は体が冷えるだけではなく、体の疲れや不調に関係しているので、冷えを改善すれば疲れにくい体を作ることができます。
冷えを改善して疲れやすい体にさよならするために
冷え性は、日常生活の中のいろんな事に気をつけるだけで改善することができます。知らないうちにっしている習慣はが冷え性の原因かもしれませんよ。足先がいつも冷たいからと靴下を重ねばきしたり、締め付けのある靴下を履いたりしている人もいます。
足を温めるためにする行為は、締め付けることで足の血流のめぐりを悪くして逆に冷え性を悪化させています。暑い夏はクーラーでギンギンに冷えた部屋で一日中過ごすという人も、冷房の温度を上げるだけでも冷え症の改善に効果があります。
冷房を下げ過ぎると温度調節ができない体になってしまうので、ずっと冷えたところにいると体が温まろうとすることができずに冷え症になります。
冷房を利用する際は、家の中と外の気温差を5℃以内にしてください。5℃以内であれば体温調節をしている自律神経が働くので冷えの改善に効果的です。
食生活を見直そう
食生活を変えるだけで冷えが治ったという人もいて、冷え性と食事は密接な関係にあります。特に内蔵型冷え性の方は食事や飲み物によって体が冷えるので、食事に気をつけることが改善のポイントです。
夏の季節は暑いので、冷たい物ばかり食べている人もいますがこれも冷え症を引き起こす原因です。冷たい食べ物は内臓を冷やし、代謝が下がるので体が自分を温める熱を作り出す力が弱まってしまい、冷え症になります。
冷たいものをやめても冷え症がなおらないという人もいます。冷え症は冷たいものをやめればいいわけではありません。
温かい食事をしていても、いつも食べ過ぎの食生活では冷え症は治りません。食べ過ぎると胃腸で消化吸収をたくさんしなければならず、その時に血液は胃腸に送られます。血液が胃腸の方に集中するため、末端である手足に血液はいかないので冷える原因となります。
冷たいものを避け、食べ過ぎを腹八分目に抑えるだけでも冷えの改善になります。食生活には、体を温める効果のある生姜と塩を食事にとりいれるとよいです。生姜はすりおろしてお湯に溶かせば生姜湯ができるので、毎朝飲むだけでも体の中から温まります。
塩は、塩の入っている食品を摂ることで簡単に摂取できます。例えば梅干しや味噌汁などです。わざわざ塩のみ摂る必要がないので、塩の入っている食べ物を食べるだけでよくお手軽です。
体を温める食べ物を食べるのと同時に、体を冷やす食べ物は避けてください。甘い物、添加物の多いもの、水分量の多いものなどです。甘いものは砂糖が大量に使われていますが、砂糖は体を冷やすので冷え症の方は砂糖を減らすようにするといいです。
意外とコーヒーもホットの場合でも飲みすぎると体を冷やす原因になるので、毎食後のコーヒーを楽しみにしている人も、冷え症改善のためには朝のみにするなど工夫してください。
運動を取り入れよう
運動をすると基礎代謝があがります。有酸素運動は血行促進と心肺機能がアップするので効果的です。ジムに行ってウォーキングやジョギングをしなくても、日常生活の中で一駅前で歩く、エスカレーターを使わず階段を使うなど工夫をしてチャレンジしてみてください。
足の筋肉を鍛えることは冷え症改善に非常に重要です。ふくらはぎの筋肉は第2の心臓と言われ、ふくらはぎの筋肉を上手く使うことで足の余分な血液が心臓に押し戻され冷えを解消してくれます。ウォーキングやジョギングは1日30分程度でよいので、時間も作りやすいですよ。
お風呂で温まろう
お風呂で体の芯から温まることで、体温があがるので基礎代謝もあがります。お風呂に浸かると血行がよくなり全身に血流がめぐるので末端の冷え性にも効果的です。お風呂に入りながらマッサージもしてあげると、スムーズに血液が流れるようになって効果アップです。
夏はお風呂に入らない人も多く、いつもシャワーだけという人は体の表面は温まりますが、体の芯から温まることができず、冷えてしまいます。冷え症の人はシャワーではなくお風呂につかる習慣をつけると冷え症が改善できます。
お風呂で温まる時に重要なのは、半身浴で20分以上時間をかけて体の芯から温めてください。ゆっくりお風呂に入っていると徐々に汗をかきますが、これは体が温まっている証拠なので、しっかりと汗を感じてください。入浴時の温度は38℃前後のぬるめがいいです。
血流を良くしよう
血流をよくするためには規則正しい生活、体を冷やさない、食事、運動が重要です。睡眠不足などの不規則な生活は、体の自律神経を乱れさせ、血流の流れが悪くなります。規則正しい生活をして体の温まる食べ物を食べ、冷たい飲み物や食べ物は極力とらないようにします。
血行の流れをよくするためには、水分をたくさん摂ることも大切です。夏でも体を冷やさないように羽織ものを持って出かけるようにしましょう。冷え症を悪化させないためには衣服にも注意が必要で、なるべく締め付けられないものを選ぶようにしましょう。
疲れやすい体や冷えの改善には漢方薬にも頼ってみよう!
日常生活の工夫に加えて、漢方薬を服用することでさらに効果的に冷え症が改善できます。
苓姜朮甘湯
体を温めて、いらない水分を外に排出する効果のある漢方薬です。生姜を乾燥させて蒸した「乾姜」が含まれていて、特に胃腸の温め効果があります。体のだるさ・足の冷え・むくみ・下痢・腹痛などお腹から下半身にかけての症状に効果的です。
当帰芍薬散
当帰芍薬散は血行促進効果と利尿作用のある漢方薬です。女性の冷え症によく用いられる漢方薬で、冷え・生理不順・貧血・更年期障害・不妊症などに効果があります。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、体を芯から温めて熱を作り出すサポートをする漢方薬です。末端の手足まで温め、冷えを改善します。手足の冷えが強い人に特に向いています。冷えによるしもやけ・腹痛・頭痛に効果があります。
人参湯
人参湯は、胃腸が弱かったり冷え症で疲れやすかったりする人に効果があります。人参湯を使用することで、胃の中から温めて体温を上げて、冷え症を改善します。冷え症で内臓機能が低下すると胃腸も弱るので、それによっておこる胃痛・下痢・消化不良などの人におすすめです。